◆
Chapter14
◆
Chapter14
◆
襷苳さんの迷惑っぷりはまだまだ続くで!
長いから分割やけど、付き合ったってな。
まず、自分で言った納期を守らん。
作業が中断するような緊急事態は全くあれへんよ。
単に忘れとっただけ。
襷苳さん用の大きなカレンダーに書いて、口頭で確認して、納期オーバーが前例にあるから長めにみて、襷苳さんが自分で大丈夫とゆうたのにも関わらずや。
当然得意先に迷惑がかかる。
うちも謝らなあかん。
大、大、大、大迷惑や!
それに、杤吐さんが出来ひん細かい縫製作業は内職へ出してんねんけど、襷苳さん繋がりでアナログばっかりやから手書きの伝票やねんけど、それがまた遅いのなんの。
内職さんが書くんちゃうで。
襷苳さんが書くねん。
しかも、ノートに書いたのを移す形でな。
襷苳さんが面倒くさがって後回しばっかりするから、うちの手元に来んのが遅いちゅーう話や。
その分支払いが遅なるゆうても、仕方ない、ゆうて全く改善しーひん。
今まで口約束ばっからしくて、伝票作るんがややこしいんやと。
良くトラブルもあったらしい。
それでも関係が続いてんのは、繋がりがそこしかないからなんやろなぁ。
◆
そんで、手伝ったら手伝ったらでこれまた鬱陶しい態度やねん。
うちは、さっさと片付けて自分の仕事したいから一生懸命畳んだら
「なんや、早いやんか。」
上・か・ら・目・線!!
袋にシールを貼る物もあんねんけど、作業台の上に乱雑に置いとるから陰になって気付かんかって終わった言うたら
「ここにまだあるで。」
完・全・に・他・人・事!!
うちが自分の仕事をストップしてまで手伝っとったら
「能率を考えんと商品の原価が上がるで。」
あ・ん・た・が・ゆ・う・な!!
怒りマーク大量発生やでっ!!
能率が良う出来ひんからうちに頼わざるを得ないんちゃうの?
うちが手伝うと人件費掛かって寧ろ原価が上がるんちゃうの??
ってか、能率考えるなら自分の仕事するわ!(絶叫
◆
細か~いことも自己中炸裂や!
在庫無くて他のと合わせて出荷せなあかん時、忘れずに全納出来る様にうちはメモ付けて紐でくくるねん。
でも、襷苳さんは
「そんなもん忘れへん。それより手伝うんが先。」
わ、忘れへん。やて?!
どの口が言っとるの!?
ある時は、事務所外に上がってきた商品を自分が置きっぱなしにしといて
「入れといたらええいいのに。」
外出しとらんから知らんし、言わんし担当あんたやし、責任転嫁もええとこや!
またある時は、うちの定時間際に発注依頼が来て出荷しとったら、妻傳さんが自分の定時前に帰るんやけどその時
「畳んだから、袋入れてシール貼っといて。」
うち、あんたの部下でも何でも無いねんけど?
ってか、仕事押し付けて定時前に帰れる会社って…………(これが所謂アットホームっていうことなんやろか
◆
Chapter15
◆
Chapter15
◆
襷苳さん達の横暴は締め日にも発揮や!
月始め、つまり月末締めで休みも重なってその日に締めなあかん時の話や。
咫穢臀さんは有給、
角橋さんは得意先に外出、
鶏虎さんは子供が風邪で家、
即ちうち一人や。
目まぐるしく処理しとった時、その日に出荷するエプロンがあって
「それ今日しなあかんの?」
と聞いてきた。
しかも5回も!
その度に断っとったら、鶏虎さんに電話かけたんかしらんけど、携帯渡された。
鶏虎さんの言い分
「締めは明日でええし、榊さんは処理早いし大丈夫やろ。手伝い。」
◆
…………いや、伝票入力も売り上げも締めも発行も郵送も
全部うち一人しかせーへんし、明日も角橋さん外出やねんけど……
他の事務処理任されんならともかく、納期守る気ない襷苳さん達の尻拭いする為に早くしとんちゃうねん!
自分の思い通りにならんかったからって、鶏虎さんに電話!?
どんだけ自己中やねん!
ってか明日って、得意先は請求書待っとるやろうに……
と、一瞬思考が停止した後、湧き出てきんは怒りと呆れ。
けど、そんな態度をとられても反論もせずに聞いてまううちは他人にめちゃ甘やな……
◆
伝票作成するのに畳むんと違って時間かかるから、運送屋に迷惑ならんように先に終わらす。
(枚数も再三聞いてやっと答えた)
んで、にこやかに笑顔を貼り付けて声を掛けたら
「もうええ。杤吐さんと番濡雌さんがしとるから。」
は?
あれだけ自己中にしといて?
話し掛けて、電話して、うちの手止めたくせに?
……まぁええわ。
怒りマークを笑顔に隠しながら締めの作業に戻った。
んやけど!!
定時やからと
「後頼むわ。」
ほったらかしで帰りよった!!
畳み→途中
袋入れ→途中
荷造り→全く出来とらん
伝票と送り状→完璧
結局うちが全部したで。
全部な!
その後ちゃんと締め、終わらせたで!
やけど、締め以外の本来終わっとる筈の担当外の仕事までしたからもうヘロヘロや。
時計見るまでも無く、機械的に家事終わらせて寝たわ。
うち、よう頑張った……!!!
でも、こんな頑張っても当たり前やと思うとるから、誰もありがとうなんてゆえへん(泣
給与上がらんし、無駄な残業せなあかんし、負担は増える一方やし、つけあがるしで
骨折り損のくたびれ儲けやで…
◆
Chapter16
◆
Chapter16
◆
またある時の月末は、無計画の襷苳さんが納期をずらしにずらしたあげく得意先に何とか月末まで納期を延ばしてもらった時の話や。
襷苳さんが社長に忙しいから納期間に合わんと怠慢を隠して嘘を付き、社長命令うちに手伝いを強制。
…襷苳さんの嘘はもう慣れっこやからスルーな。
で、こん時の締めも前(Chapter15参照や)と同じ状況でな、締めるんは一週間後の休み明けや。
前は、うちが日々コツコツ努力しててもあんなんやってん。
やから、この一週間でやらなあかんことは山程ある。
一ヶ月売上日ずれたら入金もずれるからな。はよするに越したことは無いねん。
それに何より売上しな締められへん。
(見積書あるんはええねんけど、無いのは原価出さな社長は売価決められへんねん。)
そんなんで、諸々懇切丁寧に説明しても社長曰く、
「そんなんより畳み優先や。間に合わんかったらどうするんや?伝票入力や締めなんてパッと出来るやろ。」
◆
テン・テン・テン・・・・
なんなんこの人。
確かに畳みも大事やけど、うちの仕事はそないに重要やないんかな?
自分の成長の為や無くて、納期遅らせるばっかの会社の面子保とうと信用無くさん様にと頑張ってきたうちがアホみたいやわ。
堪忍袋の緒が切れる前に無くなってもうた。
なんかもう、一気に冷めてもーたわ。
やから、締められなくても仕方がないんやな。と了解を得たと考え手伝っだったった。
一週間通しでな。
しかもうちが手伝ったにも関わらず出荷が無理って襷苳さんがゆうから、得意先に頼み込んで週明けでOKもろたんや。
ところが、や。
襷苳さんが帰る準備終わってうちに話し掛けてきた。
「今日出荷すんの?」
◆
は?
意味が理解出来へんかった。
説明するとな、
取り敢えず納期分の畳みと袋入れは終わった
↓
だから帰る準備終了してうちに話し掛ける
↓↓
結論
↓↓
自分帰るけど、出荷すんならしてもええよ
荷造り出来とらんし、伝票も送り状も手伝っとったから作っとらんし、もうすぐ最終集荷の時間やし。
ゆうだけゆうてサヨナラや。
んでも出荷ちゃんとしたで!
得意先のこと考えたら、襷苳さん達の自己中なんか言ってられへん。
よう集荷時間に間に合ったわ。
うちめっちゃ頑張った!!!
そんでな、週明けに得意先から電話があってお礼言われたわ。
どんだけ遅れさせて迷惑かけたかはかり知れんのに(感涙
社交辞令やと分かっとっても嬉しすぎるで!
(もしも社交辞令やなかったらもっと嬉しいわ!)
◆
で、時は流れて週明け、つまり締め当日。
咫穢臀さんは例のごとく知らんぷり。
角橋さんは忙しいな、と言いながら知らんぷり。
襷苳さん達は月末納期分終わったから超余裕。
当然の如くうち一人で、仕入伝票入力して、商品ごとに原価出して(見積書あるのは時間無いから原価出さんと売上)、売価決めてもろて、売上入力して、間にその日発注の商品出荷して、請求書発行して、納品書と請求書を封筒入れて………
終わりっっっ!!!!
一日が長かったぁ――――……
もう家帰ったら大の字やったわ……
◆
Chapter17
◆
Chapter17
◆
会計ソフトが古すぎて、現状では政府の政策に対応出来ひんくて、ついでにガタがきとるパソコンも買い替える時の話や。
とりあえず会計ソフトの最新版買うて、後はパソコン決めて会計ソフトを入れる。
これだけの話やのに、めっちゃ簡単な話やのに、結果はありえへんかった。
第一に、パソコンを買うのが遅い。
政策の施行日は半年以上前から決まっとったことやし、大きな会社でもあれへんから台数も数台やし、決めるんになんら問題あれへん。
やのに!
パソコンを買ったんは施行日の一ヶ月前。
しかも、混んでるらしく届くんが施行日から半月後。
この時散々社長には催促してんねんで。
伝票入力もあるし、得意先に影響するからって。
けど、なんか焦っとるのうちだけで、他の皆はのほほんとしとったわ(呆
◆
で、届いたはええねんけど今までの会計ソフトが使えへんことが判明!
勿論最新版は使えるで。
ただ、互換性が無くて更新出来ひんかってん。
つまり履歴が見られへん。
しかもその会計ソフトはディスクから落とすもんやから、他のパソコンでは使われへん。
まぁ簡単に言うと、古いパソコンでしか古い会計ソフトは使われへんちゅーこっちゃ。
結果としては、古いパソコンを一台置いておくことにしたんや。(サポートきれとって危ないねんけど仕方なく)
会計ソフトの最新版使われへんから、会計ソフト会社がやっとるクラウド版があるから機能もさほど変わらんしそれにしようと事務員満場一致やったのに、社長は
「高いからあかん。」
バッサリや。
結局、安っすいクラウドのよう分からんソフトになった。
これがまた使いにくいねん!
事務員全員に教えなあかんし。
うちしか理解出来ひんからやで。社長は
「任せた。」
って丸投げやしっ!
◆
まぁそれはええわ。
慣れたらええし。(一年以上経っても今だに慣れへんけどなっ!
で、古い会計ソフトからクラウドへ移行するのにもまた時間が掛かった。(クラウドも作りたてらしく使い勝手もレスポンスも悪すぎ
でも、移行せんと伝票入力出来ひんし売上も出来ひんしで必死にやったわ。
一人で!
古い会計ソフトとクラウドも互換性ないから一つ一つコピペや。(データにも出来ひんってどんだけ古いねんっ!
で、移行その他諸々が終わったんが締めの5日前。
そっから入力出来ひんかった伝票なんかをして締め。
うちだけ、無駄な残業しまくりやわっっ!!!!
因みに、そのクラウドにした理由は単に安いから。
そりゃこんだけ使い勝手悪かったら安いのも納得やわ……
◆
Chapter18
◆
Chapter18
◆
鶏虎さんは、年がいっちゃん近いからこんな感じでもまだマシやなぁと思うてたらやっぱり無理やった。
手伝いのせいで、原価出とらんけど見積書があるのは売上したやろ?(Chapter16参照)
当然未入力の伝票が溜まりまくりや。
次の日から処理に追われたわ…。
しかも、他のも処理しなあかんし、会長とか社長とか細々呼ぶしで溜まっとるもんが全然出来ひんかってん。
けど、鶏虎さんはうちにゆうた。
「見積書があっても原価違っとる場合あるし、原価と売上は一緒しいや。」
………出来るかっ!!!
突っ込み宜しくどついたろか、って手出しかけたわっ!(勿論出しとらんけど
伝票入力も原価も売上も締めも、全部あんたは出来るやん。
この一週間の間鶏虎さんがしたんは自分の仕事である経理関係をまったりと。
なんで出来ひんと分かりきっとるうちに言うんやろか。
一言、溜まるさかいに入力しとこか?とか言われへんのやろか?
◆
角橋さん出てて、またまたうち一人が目まぐるしく締めの作業をしとった時でも全く無関心や。
仕舞いには、帰社した社長がうちを見て一言。
「紙って面倒?うちもそろそろ電子化せなあかんなぁ。」
うん。面倒というか大変や、一人ではな。
でも、電子化は反対やな。
うちがシステム管理せなあかんくなる。
それに時間取られんのは二度と御免や。(Chapter17参照)
戈殳ちゃん辞めたから、戈殳ちゃんがしとった襷苳さん担当の仕事をするゆうたのに、せーへんし。
結局うちがするはめになるし。
疲れるわぁ………
◆
Chapter19
◆
Chapter19
◆
さあ、襷苳さん達が来て初めての年末や。
例の如く納期を守らん襷苳さんが、手伝いを強要してきた。
勿論断ったで。
年末やから出荷も売上も忙しいて、な。
そしたらな、
「納品出来んくても知らへんよ。」
「咫穢臀さんは手伝おてくれた。」
とグチグチ妻傳さんと言うとったわ。
咫穢臀さんは手伝って仕事溜めてもうちに押し付けられるからええんや。
うちは誰もおらんから無理やちゅーのに。
それに、咫穢臀と同じ考えの角橋さんが手伝おうかゆうても大丈夫やて断ったくせにな。
うちが大人の対応ばかりしとるから、ナメられとんのやろか?
◆
Chapter20
◆
Chapter20
◆
こんなんでもな、襷苳さんに一度だけ、たった一度だけ、
忙しいのと出荷重なって間に合わんから、うちがしとる畳みを少しでええから手伝ってとゆうた時がある。
そしたら、襷苳さん何てゆうたと思う?
「みんな忙しいねん。そん中で何とかやりくりしてんねん。」
そうゆって自分の仕事に戻ってもうた。
…………
どの口がゆうとんのやろか。
あんたにだけは言われとーないわっ!
今までの出来事が走馬灯の様に廻ったわ。(うち、ストレスでいつか死ぬんちゃうか……
それ以降、手伝ってとは一切ゆっとらん。
うちの仕事で、襷苳さんが出来る仕事なんてそれくらいやけどな。
◆
仕事ちゅーんは持ちつ持たれつやと思うんやけどなぁ……??
手伝いって強要するもんちゃうし、
例え断られたとしても、
相手が忙しいんならしゃーない、で終わらせるもんちゃうんかな………??
そして、手伝って貰ろうたらお礼の意味を込めて手伝う
それが社会人として普通なことやないんかなぁ……??
一方的に手伝わせて、自分は手伝わんってどないやろ??
襷苳さんの言う通りやったら、うちが襷苳さん手伝う必要どこにもあれへんし、ましてや強制やなんて………
うちの考えって、この人達からはかなりズレとんのやね……
◆
Chapter21
◆
Chapter21
◆
さて、襷苳さん以外のカオスな場面もご紹介や!
まず、会長夫婦は仕事時間中に買い物に行く。
しかも私用や。
うちらにゆえへんと行くから、得意先から電話があっても戻り時間分からんし、発注入っても出荷出来ひんことがあって納品日が延びて得意先からは催促の電話や…
で、顔出した時に発注がなかったら帰ってまう。
そういう時に限って発注が入んねんなー
で、息子と嫁である社長夫婦は、子供が病気やからと突然帰る。
帰んのはしゃーないとしてもや、兄弟がたくさんおるから年がら年中。
その間の処理は勿論うちやで。
子供は子供で、小学生以下がほとんどやから会社に来ては走り回る。
挨拶せーへんから、突然おっていつもビックリや。
鶏虎さんは、危ないでー止めやーと取り敢えず怒る。
そんなんで、子供聞くわけないやんか。
子供に言い聞かせるんも親の務めちゃうんかいな?
一辺大怪我せな、親さえも危険性が理解出来ひんのかなぁ?
◆
鶏虎さんが妊娠した時は、まだ産まれて一年も経っとらん上の子(お腹の子にとってやで)連れて仕事や。
赤ちゃんは泣くしぐずるし、ミルクあげなあかんしで、鶏虎さんが会社に居っても仕事にならん。
別に泣くんもぐずるんもええねん。
赤ちゃんやからな。
けど、赤ちゃん連れて仕事に来る神経が分からんわ。
赤ちゃんの為にも、代わりを雇うって選択肢は社長以下誰にもないんや。
だって、
「雇うにも金がかかるから。」
やで。
短期でええから雇ったらええのにな。
子供のことも会社のことも全く考えとらん。
仕事にも影響しとるのに、迷惑極まりないわ。
◆
Chapter22
◆
Chapter22
◆
社長は何事も決めるんが遅い。
待ての出来ひん会長の反面教師やろか?
片付けや整理整頓がうちは好きやねんけど、蜀仙は真逆やった。
見とる、いやその空間に居るだけでも結構ストレスやねん。
けど、片付けても片付けても何にも構わず散らかすから、もう諦めて放っといてん。(片付けんのも時間取るしな
そしたらな、なんと!!
社長が片付け出した!!
うちが勤め出してから五年以上経っとるけどな……
でも、片付けが元々下手なんやろな。
何でもかんでも捨て出したんや。
まぁ、置きっぱなしで動いとらんもんばっかやからええっちゃええねんけど。
単に広うなっただけでデッドスペースありまくり。
もったいないなぁ思うけど、あれこれ指示出来る立場やないしな、うちが言い出して五年以上も経過してからやりだしたこと。
今更感満載やわ。
◆
で、片付け出したんはええねんけど、うちが出荷担当の既に袋に入った在庫として置いてあるエプロンが移動されとってん。
移動はええねんけど、移動先が棚の最上部。
うちの頭の遥か上。
社長に取られへんゆうたら、脚立出された。
しかも簡易で古いやつ。
「これでやり。面倒やったら別に移動させてもええで。」
いや、面倒とゆうか危ないねんけど………
主に出し入れする、うちが。
従業員の安全は全く考えとらんな(呆
それに、片付けと平行して作業台の机もどっから持ってきたんか知らんけど変わっとった。
けど、うちの背丈やったら低いねん。
やからそこで作業する時は椅子に座らなすぐに腰が痛なってまう。
でも、襷苳さん曰く、
「座ってする作業やないで。」
やて。
そりゃ、あんたの背丈やったらな(怒
つーか、社長がな、片付けを自慢したいんか知らんけどうちに
「片付けたで!(どや顔」
ってゆうてくんねんけど、何かイラッとすんねんなー
子供かっ!!
◆
Chapter23
◆
Chapter23
◆
さて、ちょっとここらで一息入れよか。
蜀仙で今まで働いてきて様々なもん見てきたうちの考え方とか、それに対しての事とか挟もか。
まず、うちの仕事の仕方は、一日の流れをまず大方決めて計画を立てる。
仕方とゆうか、性格的な問題やろけどな。
締日以外は仕事溜めたないねん。
サクサク片付けて次々仕事こなして、事務としては一応一人前なったから次は経理に挑戦して成長したい。
やのに!
うち以外は無計画やから計画とゆうより仕事自体台無しや。
溜まって溜まってしゃーない。
社長には入社した当初から期待しとるって言われとるけど、何かちゃうねんなぁ。
期待と押し付けは違うちゅーねん!
強制的に手伝わされた後のうちの仕事はどうするんや?
うちだけがしんどい目すればええんか?
うちの負担は何で考えてくれへんねや?
なんやうち一人が無理して会社を回してるみたいやわ(自意識過剰やったらどれだけええか……
◆
どうせ出来ひんならゆっくり事務作業して、言われへん限りは一切手伝わないようにしてん。(普通の会社やったら絶対せーへんことやけどな
でもな、うち的にはゆっくりってめっちゃストレスでかなり疲れる!
早くやったって襷苳さん達の当てにされるだけや!
今も当てにされとるけどな!
手伝う為に仕事を早く終わらせとる訳やないねんなぁ~
でも、頑張っても評価も給与も上がれへんしなー(最低賃金で賞与も昇給もあれへんしな……
仕事が出来る人間が損する典型やな。
思い付く対処方法が聞こえんふりか諦めるやもんな~
何かええ方法ないやろか……
◆
Chapter24
◆
Chapter24
◆
閑話休題。
話を戻そか。
蜀仙の人間は総じて機械に弱い。
別に、最初は出来ひんくてええ。
うちも得意やないし。
でも、学習能力がない。
同じことを何回でも聞いてくる。
特に会長な。
某携帯会社の簡単に作られた携帯を持っとるんやけど、うちに聞いてくんねん。
説明書も見んとやで!
説明書見てやで、意味が分からんとかなら分かるけどな。
親やないねん、私用の携帯の使い方なんて教えた無いわ!
しかも教えてもらって当然の横柄な態度やから尚更な!
ある時は、綾牝さんにうちんとこ来させてまで前に教えた事聞いてきよった。
自分で来いよ!
五体満足で、健康な足二本ちゃんとあるやろがっ!
全く、どんな育ち方したらこうなるんやろか……
うちもそんな性格良う無いけどな、一応社会人として恥ずかしない程度には育っとるで…
◆
Chapter25
◆
Chapter25
◆
日々発注が入るもん以外にも
先に納品だけして、月々や年での分割払いもやってんねん。
政策で金額のあげ方が変わった時(Chapter17参照)、言われた通りにあげたけど確認が自分一人やと不安やんか。
やから、鶏虎さんにゆうたら
「うちは分からんから社長に見てもろて。」
いや、政策関連分かるの…というか窓口あんたやで……
と他人事の鶏虎さんに呆れつつ社長に確認を頼んだんや。
そしたらな、
「ああ。これでええわ。」
チラッと一瞥して返しよった!
ほんま他人事やなぁ~と思おてたら嫌な予感的中や!
確認せーへんから得意先から矛盾点指摘されて、やり直し。
しかも、うちが気付かれへん、社長か鶏虎さんしか分からん領域のことで、やで。
伝票発行し直しや。
締め過ぎとった分は請求書もや。
もちろん、うちがな。
最初に確認しといたら、こんな面倒なことにはならんやろうに…(面倒を掛けられるんはうちやけどな
◆
Chapter26
◆
Chapter26
◆
蜀仙はな、人がすぐに辞めるねん。
うちが入った後だけでも五人以上や。
全員うちより歳上で男ばっかり。
若さでゆうと残っとるのうちだけやねん(泣
その中でも印象的だったニ人について書くで。
一人目のAさんは、蜷縄さんが海外行った後に後任の営業として入社したんや。
まずは、会社のこと知らなあかん、ということで
電話・掃除・畳み・出荷・縫製・納品・内職さん周り
をしとってん。
ここまでやったら何となく分かるやろ。
研修期間みたいなもんや。
けど、蜀仙は違った。
一年経っても営業させんと上記のことさせとる。
営業らしいことなんて一個もしとらん。
営業とは名ばかりの便利屋(雑用係)やで……
◆
こんな感じでAさんが辞めたんは普通のことや。
話がちゃうし、そもそも職種ちゃうやんか。
やのに、社長は
「辞められたら困る。会社のこと考えとらん。社会人として非常識や!」
電話越しに怒っとったわ。
いや、辞めたくもなるやろ……
Aさんの気持ちよう分かるっ!
うちも大概求人内容とちゃうしな。
社長が非常識なんてゆうとはな……
蜀仙自体非常識極まりないのに。
ハキハキしとって、うちにも腰が低くて、雑務も積極的にやってくれて。
年上やけど、好青年って感じで良い人やってんで!
新婚さんでな、稼がなあかんから頑張ってはったんやろな…
Aさん、うちが言うのもなんやけど、辞めて正解やで!
ええ仕事見つかるよう祈っとる!
◆
もう一人は、蜷縄さんのお兄さん(意外に似とらん。寧ろ真逆や)からの紹介のBさん。
一応事務で入ったみたいやけど、仕事内容はAさんと同じや。
結局、名称が違うだけでやること一緒やな…(一向にステップアップせーへん
BさんはAさんとは真逆で、無口タイプ。
コミュニケーションが苦手なうちもずっこける程の無口。
というか、無愛想な部類やな。
まぁ、仕事はしてくれとるから気にせんけどな。
順調にいってんなーと思おてたら、突然辞めとったことが週明け判明っ!!
滞在期間、なんと半月!
辞めたい気持ちものすご分かるけど!
「なんや辞めたいって言われてなー」
なんて、居ないことを軽く流す社長。
就業時間になっても来んから、不思議に思ったうちが聞くまで何も言わんでこれや。
危機感無さすぎや!
何人辞めてると思おてんの。
うちが来るまで、長期間募集かけとったみたいやし。
ほんま他人事やわ。
◆
因みにな、うちが続けてられてる理由の一つが車の免許を持ってないことや。
持っとったら便利やけど、家族が運転好きちゃうし、うちもそれ見てきとるからか知らんけど好きちゃうし。
乗るんも車も嫌いやないけどな。
やから、うちは納品や内職さん周りは出来ひん。
身分証明書代わりなるから取っといても良かったかなーと思おとったけど、蜀仙に来てほんま取らんで良かったわって思う。
進められ方半端ないけど、絶対取らん!
もし取ったとしても言わん!
利用されるだけやからな。
◆
Chapter27
◆
Chapter27
◆
うちの社長は、無駄に最先端を行きたがる。
まず、会計ソフトをクラウド化。(Chapter17参照や)
どこでも履歴を見たいってゆう社長の我が儘を通した結果やねんけど、全く活用せーへん。
自分のパソコンで見れるのに、会社におっても外出しとっても
「〇〇の××見て。」
やで。
クラウドの意味ないやんっ!!
そして次に、FAXを電子化。
座りながらFAXを見れるんはええねんけど、一々フォルダを見んときてるんか分からんから
「FAX見て。」
って事あるごとに言われる。
うちのパソコンや無くても見れるちゅーねん!
お次は、エクセルやワードといったデータの保存先をクラウド化(嫌な予感…
これはサイトが提供しとる既存のもんやからコピーするだけやから、会計ソフトより簡単やったけどな。
管理がちゃんとしたとこやったらええねんけど、社長の使うのは無料版。
管理も有料より甘い。
会社の大切な情報をサイト上に、ってゆうのがなぁー。
◆
最終的には、アプリまで利用し始めたんや。
うちはそういうもん使わんけど、まぁ個人的に使うんやったら自由やし構わへん。
けど!
データの保存先と一緒で会社の大切な情報を……ってなる。
無料やからって結構浸透しとるみたいやけど、同時に個人情報が漏れとるっていう情報もあるし。
「詳しいことは〇〇に送るから。」
って電話しとるの聞くだけでイラッとするわー
詳しいことは、って、社外秘のことやんかー!!!
機械に弱いくせに見栄を張りたがる。
ネットの危険性も知らんと、人がやっとるから、金かからんからって安易に使用する会社って……
◆
しかも、そのアプリがスマートフォンでしか出来ひんから、事あるごとに
「携帯やったら不便やろ。なんでスマホにせーへんの?便利やで。」
顔をひきつらせながら苦笑いやわ。
便利とか不便とかやなくて、必要無いからや!
パソコンも持っとるし、携帯で事足りんねん。
大体、アプリとか全然興味無いし。
必要になったら必然的に持つからほっといて。
って、思うわ。
なんや、機械に振り回されとるなーって思うのはうちだけやろか。
携帯もスマホも必要な理由があって持っとる。
勧めんのはええけど、押し売りは勘弁やわ。
◆
Chapter28
◆
Chapter28
◆
ほんま蜀仙ってな、仕事の丸投げ大好きやねん。
主にうちに、な。
会長が窓口のエプロンは綾牝さんが出荷すんねんけど、あがってきたエプロンを数えんのはうちやねん。
伝票と照らし合わせてな。
綾牝さんやなくで、うちがな。
暇な時はええけど、立て込んどる時は最悪や。
会長は待つことが出来ひんからな。
綾牝さんが在庫管理しとるから、綾牝さんがすれば一番ええねんけどなぁ…(会計ソフトで在庫管理しとるしうちが数えても二度手間なだけや
あるエプロンにはな、品名を書いた紙を入れるんやけど、妻傳さんは
「見本ここにおいとくから、裁断枚数調べてコピーしといてや。」
うちが、調べてコピーするんかいっ!
何故、コピー機の使い方さえ覚えようとせんのや…
ある得意先からは、定期的に生地の発注があんねん。
担当も得意先の認識も鶏虎さんやのに
「発注きたらやっといてくれてええから。」
うち担当ちゃうわっ!
しかも、やっといてくれてええ、ってなんやねん!
お願いされるならまだしも、なんで上から目線やねん!
◆
仕事を振るんはええねん。
大手企業やったら、うちが部下の立場やろうし。
けど、仕事を振るのと丸投げはちゃうよな……
振る仕事の配分や采配の仕方で、上司の評価ってまるで変わってまうな。
上司は部下を評価しとるやろうけど、部下だって上司の評価しとること忘れんことやな。
うちもいつか部下を持てる立場になったら気を付けなあかんな。
◆
Chapter29
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Chapter29
◆
エプロンの資材を扱っとる会社で納品に来とる若そうなお兄さん(若いゆーても30代後半ぐらいやけど)がおんねんけど、
会長がよく近くのコンビニまで連れ回しよんねん。
そのお兄さん(便宜Cさんな)は車で来とんねやけど、そこでも会長の横暴を目撃した!
お兄さんが帰る時、角橋さんと打ち合わせで来きとった別の得意先のDさんと鉢合わせ。
お互いに挨拶して帰るんかと思ったら、会長が
「おーい!Dさん歩き?おい、C!送っていけ。」
なぬっ!?
Cさんに送れと?
思わず二度見したわ。
確かにDさんは徒歩で来とった。
けど、Cさんが送る必要ないやろ~
◆
つーかDさん恐縮しっぱなしやで。
Cさんは会長との関係上断られへん。
自分で送るならまだしも、これは非常識やろーと思うんはうちだけやろか?
Cさんの車はCさんの会社やのに。(ガソリン代とかな
自分は行動せーへんくせに、命令だけして他人を動かして
さも自分が気の効く良い人間だと言わんばかりの横柄な態度
社長の親だけのことはある。
親の顔が見てみたいってようゆーけど、
会長と社長は反面教師のくせして根本的には同じや。
この親にして、この子あり!やで。
◆
Chapter30
◆
Chapter30
◆
出金処理(Chapter6参照)に続いて、入金処理も任されたで。
事務仕事が増えるんは、うちにとってめっちゃ嬉しいことや。
なんせ肩書きが事務員やからなっ!(喜
けど、任された時に鶏虎さんからゆわれた言葉がなんや引っ掛かってんねん。
「これ入金一覧。処理しといて。好きやからええやろ。角橋さん手いっぱいいっぱいやし、ちょっとでも助けてあげなな。」
うん。確かに角橋さんは色々やっとる。
けど、うちもやっとるねんけどなぁ~……
角橋さんの業務、かなりうちに回ってきとんのやけど…
ってか、好きやからええって……
確かに好きや。
好きやねんけどっ!
仕事を振るんに、仕事するんに、
好きか嫌いとかあるか??
嫌いでもやるんが仕事やろっ!(カオスに文句たらたらなうちでさえやっとるし
まっ、この際押し付け問題は苦笑いで置いとくことにした。
事務業務の種類が増えれば転職の時ちょっこっとは書ける項目が増える。
前向きに考えるで!
ポジティブシンキングや!
活動もままならん転職、いつになるんか分からんけどな…(泣
Chapter14
◆
Chapter14
◆
襷苳さんの迷惑っぷりはまだまだ続くで!
長いから分割やけど、付き合ったってな。
まず、自分で言った納期を守らん。
作業が中断するような緊急事態は全くあれへんよ。
単に忘れとっただけ。
襷苳さん用の大きなカレンダーに書いて、口頭で確認して、納期オーバーが前例にあるから長めにみて、襷苳さんが自分で大丈夫とゆうたのにも関わらずや。
当然得意先に迷惑がかかる。
うちも謝らなあかん。
大、大、大、大迷惑や!
それに、杤吐さんが出来ひん細かい縫製作業は内職へ出してんねんけど、襷苳さん繋がりでアナログばっかりやから手書きの伝票やねんけど、それがまた遅いのなんの。
内職さんが書くんちゃうで。
襷苳さんが書くねん。
しかも、ノートに書いたのを移す形でな。
襷苳さんが面倒くさがって後回しばっかりするから、うちの手元に来んのが遅いちゅーう話や。
その分支払いが遅なるゆうても、仕方ない、ゆうて全く改善しーひん。
今まで口約束ばっからしくて、伝票作るんがややこしいんやと。
良くトラブルもあったらしい。
それでも関係が続いてんのは、繋がりがそこしかないからなんやろなぁ。
◆
そんで、手伝ったら手伝ったらでこれまた鬱陶しい態度やねん。
うちは、さっさと片付けて自分の仕事したいから一生懸命畳んだら
「なんや、早いやんか。」
上・か・ら・目・線!!
袋にシールを貼る物もあんねんけど、作業台の上に乱雑に置いとるから陰になって気付かんかって終わった言うたら
「ここにまだあるで。」
完・全・に・他・人・事!!
うちが自分の仕事をストップしてまで手伝っとったら
「能率を考えんと商品の原価が上がるで。」
あ・ん・た・が・ゆ・う・な!!
怒りマーク大量発生やでっ!!
能率が良う出来ひんからうちに頼わざるを得ないんちゃうの?
うちが手伝うと人件費掛かって寧ろ原価が上がるんちゃうの??
ってか、能率考えるなら自分の仕事するわ!(絶叫
◆
細か~いことも自己中炸裂や!
在庫無くて他のと合わせて出荷せなあかん時、忘れずに全納出来る様にうちはメモ付けて紐でくくるねん。
でも、襷苳さんは
「そんなもん忘れへん。それより手伝うんが先。」
わ、忘れへん。やて?!
どの口が言っとるの!?
ある時は、事務所外に上がってきた商品を自分が置きっぱなしにしといて
「入れといたらええいいのに。」
外出しとらんから知らんし、言わんし担当あんたやし、責任転嫁もええとこや!
またある時は、うちの定時間際に発注依頼が来て出荷しとったら、妻傳さんが自分の定時前に帰るんやけどその時
「畳んだから、袋入れてシール貼っといて。」
うち、あんたの部下でも何でも無いねんけど?
ってか、仕事押し付けて定時前に帰れる会社って…………(これが所謂アットホームっていうことなんやろか
◆
Chapter15
◆
Chapter15
◆
襷苳さん達の横暴は締め日にも発揮や!
月始め、つまり月末締めで休みも重なってその日に締めなあかん時の話や。
咫穢臀さんは有給、
角橋さんは得意先に外出、
鶏虎さんは子供が風邪で家、
即ちうち一人や。
目まぐるしく処理しとった時、その日に出荷するエプロンがあって
「それ今日しなあかんの?」
と聞いてきた。
しかも5回も!
その度に断っとったら、鶏虎さんに電話かけたんかしらんけど、携帯渡された。
鶏虎さんの言い分
「締めは明日でええし、榊さんは処理早いし大丈夫やろ。手伝い。」
◆
…………いや、伝票入力も売り上げも締めも発行も郵送も
全部うち一人しかせーへんし、明日も角橋さん外出やねんけど……
他の事務処理任されんならともかく、納期守る気ない襷苳さん達の尻拭いする為に早くしとんちゃうねん!
自分の思い通りにならんかったからって、鶏虎さんに電話!?
どんだけ自己中やねん!
ってか明日って、得意先は請求書待っとるやろうに……
と、一瞬思考が停止した後、湧き出てきんは怒りと呆れ。
けど、そんな態度をとられても反論もせずに聞いてまううちは他人にめちゃ甘やな……
◆
伝票作成するのに畳むんと違って時間かかるから、運送屋に迷惑ならんように先に終わらす。
(枚数も再三聞いてやっと答えた)
んで、にこやかに笑顔を貼り付けて声を掛けたら
「もうええ。杤吐さんと番濡雌さんがしとるから。」
は?
あれだけ自己中にしといて?
話し掛けて、電話して、うちの手止めたくせに?
……まぁええわ。
怒りマークを笑顔に隠しながら締めの作業に戻った。
んやけど!!
定時やからと
「後頼むわ。」
ほったらかしで帰りよった!!
畳み→途中
袋入れ→途中
荷造り→全く出来とらん
伝票と送り状→完璧
結局うちが全部したで。
全部な!
その後ちゃんと締め、終わらせたで!
やけど、締め以外の本来終わっとる筈の担当外の仕事までしたからもうヘロヘロや。
時計見るまでも無く、機械的に家事終わらせて寝たわ。
うち、よう頑張った……!!!
でも、こんな頑張っても当たり前やと思うとるから、誰もありがとうなんてゆえへん(泣
給与上がらんし、無駄な残業せなあかんし、負担は増える一方やし、つけあがるしで
骨折り損のくたびれ儲けやで…
◆
Chapter16
◆
Chapter16
◆
またある時の月末は、無計画の襷苳さんが納期をずらしにずらしたあげく得意先に何とか月末まで納期を延ばしてもらった時の話や。
襷苳さんが社長に忙しいから納期間に合わんと怠慢を隠して嘘を付き、社長命令うちに手伝いを強制。
…襷苳さんの嘘はもう慣れっこやからスルーな。
で、こん時の締めも前(Chapter15参照や)と同じ状況でな、締めるんは一週間後の休み明けや。
前は、うちが日々コツコツ努力しててもあんなんやってん。
やから、この一週間でやらなあかんことは山程ある。
一ヶ月売上日ずれたら入金もずれるからな。はよするに越したことは無いねん。
それに何より売上しな締められへん。
(見積書あるんはええねんけど、無いのは原価出さな社長は売価決められへんねん。)
そんなんで、諸々懇切丁寧に説明しても社長曰く、
「そんなんより畳み優先や。間に合わんかったらどうするんや?伝票入力や締めなんてパッと出来るやろ。」
◆
テン・テン・テン・・・・
なんなんこの人。
確かに畳みも大事やけど、うちの仕事はそないに重要やないんかな?
自分の成長の為や無くて、納期遅らせるばっかの会社の面子保とうと信用無くさん様にと頑張ってきたうちがアホみたいやわ。
堪忍袋の緒が切れる前に無くなってもうた。
なんかもう、一気に冷めてもーたわ。
やから、締められなくても仕方がないんやな。と了解を得たと考え手伝っだったった。
一週間通しでな。
しかもうちが手伝ったにも関わらず出荷が無理って襷苳さんがゆうから、得意先に頼み込んで週明けでOKもろたんや。
ところが、や。
襷苳さんが帰る準備終わってうちに話し掛けてきた。
「今日出荷すんの?」
◆
は?
意味が理解出来へんかった。
説明するとな、
取り敢えず納期分の畳みと袋入れは終わった
↓
だから帰る準備終了してうちに話し掛ける
↓↓
結論
↓↓
自分帰るけど、出荷すんならしてもええよ
荷造り出来とらんし、伝票も送り状も手伝っとったから作っとらんし、もうすぐ最終集荷の時間やし。
ゆうだけゆうてサヨナラや。
んでも出荷ちゃんとしたで!
得意先のこと考えたら、襷苳さん達の自己中なんか言ってられへん。
よう集荷時間に間に合ったわ。
うちめっちゃ頑張った!!!
そんでな、週明けに得意先から電話があってお礼言われたわ。
どんだけ遅れさせて迷惑かけたかはかり知れんのに(感涙
社交辞令やと分かっとっても嬉しすぎるで!
(もしも社交辞令やなかったらもっと嬉しいわ!)
◆
で、時は流れて週明け、つまり締め当日。
咫穢臀さんは例のごとく知らんぷり。
角橋さんは忙しいな、と言いながら知らんぷり。
襷苳さん達は月末納期分終わったから超余裕。
当然の如くうち一人で、仕入伝票入力して、商品ごとに原価出して(見積書あるのは時間無いから原価出さんと売上)、売価決めてもろて、売上入力して、間にその日発注の商品出荷して、請求書発行して、納品書と請求書を封筒入れて………
終わりっっっ!!!!
一日が長かったぁ――――……
もう家帰ったら大の字やったわ……
◆
Chapter17
◆
Chapter17
◆
会計ソフトが古すぎて、現状では政府の政策に対応出来ひんくて、ついでにガタがきとるパソコンも買い替える時の話や。
とりあえず会計ソフトの最新版買うて、後はパソコン決めて会計ソフトを入れる。
これだけの話やのに、めっちゃ簡単な話やのに、結果はありえへんかった。
第一に、パソコンを買うのが遅い。
政策の施行日は半年以上前から決まっとったことやし、大きな会社でもあれへんから台数も数台やし、決めるんになんら問題あれへん。
やのに!
パソコンを買ったんは施行日の一ヶ月前。
しかも、混んでるらしく届くんが施行日から半月後。
この時散々社長には催促してんねんで。
伝票入力もあるし、得意先に影響するからって。
けど、なんか焦っとるのうちだけで、他の皆はのほほんとしとったわ(呆
◆
で、届いたはええねんけど今までの会計ソフトが使えへんことが判明!
勿論最新版は使えるで。
ただ、互換性が無くて更新出来ひんかってん。
つまり履歴が見られへん。
しかもその会計ソフトはディスクから落とすもんやから、他のパソコンでは使われへん。
まぁ簡単に言うと、古いパソコンでしか古い会計ソフトは使われへんちゅーこっちゃ。
結果としては、古いパソコンを一台置いておくことにしたんや。(サポートきれとって危ないねんけど仕方なく)
会計ソフトの最新版使われへんから、会計ソフト会社がやっとるクラウド版があるから機能もさほど変わらんしそれにしようと事務員満場一致やったのに、社長は
「高いからあかん。」
バッサリや。
結局、安っすいクラウドのよう分からんソフトになった。
これがまた使いにくいねん!
事務員全員に教えなあかんし。
うちしか理解出来ひんからやで。社長は
「任せた。」
って丸投げやしっ!
◆
まぁそれはええわ。
慣れたらええし。(一年以上経っても今だに慣れへんけどなっ!
で、古い会計ソフトからクラウドへ移行するのにもまた時間が掛かった。(クラウドも作りたてらしく使い勝手もレスポンスも悪すぎ
でも、移行せんと伝票入力出来ひんし売上も出来ひんしで必死にやったわ。
一人で!
古い会計ソフトとクラウドも互換性ないから一つ一つコピペや。(データにも出来ひんってどんだけ古いねんっ!
で、移行その他諸々が終わったんが締めの5日前。
そっから入力出来ひんかった伝票なんかをして締め。
うちだけ、無駄な残業しまくりやわっっ!!!!
因みに、そのクラウドにした理由は単に安いから。
そりゃこんだけ使い勝手悪かったら安いのも納得やわ……
◆
Chapter18
◆
Chapter18
◆
鶏虎さんは、年がいっちゃん近いからこんな感じでもまだマシやなぁと思うてたらやっぱり無理やった。
手伝いのせいで、原価出とらんけど見積書があるのは売上したやろ?(Chapter16参照)
当然未入力の伝票が溜まりまくりや。
次の日から処理に追われたわ…。
しかも、他のも処理しなあかんし、会長とか社長とか細々呼ぶしで溜まっとるもんが全然出来ひんかってん。
けど、鶏虎さんはうちにゆうた。
「見積書があっても原価違っとる場合あるし、原価と売上は一緒しいや。」
………出来るかっ!!!
突っ込み宜しくどついたろか、って手出しかけたわっ!(勿論出しとらんけど
伝票入力も原価も売上も締めも、全部あんたは出来るやん。
この一週間の間鶏虎さんがしたんは自分の仕事である経理関係をまったりと。
なんで出来ひんと分かりきっとるうちに言うんやろか。
一言、溜まるさかいに入力しとこか?とか言われへんのやろか?
◆
角橋さん出てて、またまたうち一人が目まぐるしく締めの作業をしとった時でも全く無関心や。
仕舞いには、帰社した社長がうちを見て一言。
「紙って面倒?うちもそろそろ電子化せなあかんなぁ。」
うん。面倒というか大変や、一人ではな。
でも、電子化は反対やな。
うちがシステム管理せなあかんくなる。
それに時間取られんのは二度と御免や。(Chapter17参照)
戈殳ちゃん辞めたから、戈殳ちゃんがしとった襷苳さん担当の仕事をするゆうたのに、せーへんし。
結局うちがするはめになるし。
疲れるわぁ………
◆
Chapter19
◆
Chapter19
◆
さあ、襷苳さん達が来て初めての年末や。
例の如く納期を守らん襷苳さんが、手伝いを強要してきた。
勿論断ったで。
年末やから出荷も売上も忙しいて、な。
そしたらな、
「納品出来んくても知らへんよ。」
「咫穢臀さんは手伝おてくれた。」
とグチグチ妻傳さんと言うとったわ。
咫穢臀さんは手伝って仕事溜めてもうちに押し付けられるからええんや。
うちは誰もおらんから無理やちゅーのに。
それに、咫穢臀と同じ考えの角橋さんが手伝おうかゆうても大丈夫やて断ったくせにな。
うちが大人の対応ばかりしとるから、ナメられとんのやろか?
◆
Chapter20
◆
Chapter20
◆
こんなんでもな、襷苳さんに一度だけ、たった一度だけ、
忙しいのと出荷重なって間に合わんから、うちがしとる畳みを少しでええから手伝ってとゆうた時がある。
そしたら、襷苳さん何てゆうたと思う?
「みんな忙しいねん。そん中で何とかやりくりしてんねん。」
そうゆって自分の仕事に戻ってもうた。
…………
どの口がゆうとんのやろか。
あんたにだけは言われとーないわっ!
今までの出来事が走馬灯の様に廻ったわ。(うち、ストレスでいつか死ぬんちゃうか……
それ以降、手伝ってとは一切ゆっとらん。
うちの仕事で、襷苳さんが出来る仕事なんてそれくらいやけどな。
◆
仕事ちゅーんは持ちつ持たれつやと思うんやけどなぁ……??
手伝いって強要するもんちゃうし、
例え断られたとしても、
相手が忙しいんならしゃーない、で終わらせるもんちゃうんかな………??
そして、手伝って貰ろうたらお礼の意味を込めて手伝う
それが社会人として普通なことやないんかなぁ……??
一方的に手伝わせて、自分は手伝わんってどないやろ??
襷苳さんの言う通りやったら、うちが襷苳さん手伝う必要どこにもあれへんし、ましてや強制やなんて………
うちの考えって、この人達からはかなりズレとんのやね……
◆
Chapter21
◆
Chapter21
◆
さて、襷苳さん以外のカオスな場面もご紹介や!
まず、会長夫婦は仕事時間中に買い物に行く。
しかも私用や。
うちらにゆえへんと行くから、得意先から電話があっても戻り時間分からんし、発注入っても出荷出来ひんことがあって納品日が延びて得意先からは催促の電話や…
で、顔出した時に発注がなかったら帰ってまう。
そういう時に限って発注が入んねんなー
で、息子と嫁である社長夫婦は、子供が病気やからと突然帰る。
帰んのはしゃーないとしてもや、兄弟がたくさんおるから年がら年中。
その間の処理は勿論うちやで。
子供は子供で、小学生以下がほとんどやから会社に来ては走り回る。
挨拶せーへんから、突然おっていつもビックリや。
鶏虎さんは、危ないでー止めやーと取り敢えず怒る。
そんなんで、子供聞くわけないやんか。
子供に言い聞かせるんも親の務めちゃうんかいな?
一辺大怪我せな、親さえも危険性が理解出来ひんのかなぁ?
◆
鶏虎さんが妊娠した時は、まだ産まれて一年も経っとらん上の子(お腹の子にとってやで)連れて仕事や。
赤ちゃんは泣くしぐずるし、ミルクあげなあかんしで、鶏虎さんが会社に居っても仕事にならん。
別に泣くんもぐずるんもええねん。
赤ちゃんやからな。
けど、赤ちゃん連れて仕事に来る神経が分からんわ。
赤ちゃんの為にも、代わりを雇うって選択肢は社長以下誰にもないんや。
だって、
「雇うにも金がかかるから。」
やで。
短期でええから雇ったらええのにな。
子供のことも会社のことも全く考えとらん。
仕事にも影響しとるのに、迷惑極まりないわ。
◆
Chapter22
◆
Chapter22
◆
社長は何事も決めるんが遅い。
待ての出来ひん会長の反面教師やろか?
片付けや整理整頓がうちは好きやねんけど、蜀仙は真逆やった。
見とる、いやその空間に居るだけでも結構ストレスやねん。
けど、片付けても片付けても何にも構わず散らかすから、もう諦めて放っといてん。(片付けんのも時間取るしな
そしたらな、なんと!!
社長が片付け出した!!
うちが勤め出してから五年以上経っとるけどな……
でも、片付けが元々下手なんやろな。
何でもかんでも捨て出したんや。
まぁ、置きっぱなしで動いとらんもんばっかやからええっちゃええねんけど。
単に広うなっただけでデッドスペースありまくり。
もったいないなぁ思うけど、あれこれ指示出来る立場やないしな、うちが言い出して五年以上も経過してからやりだしたこと。
今更感満載やわ。
◆
で、片付け出したんはええねんけど、うちが出荷担当の既に袋に入った在庫として置いてあるエプロンが移動されとってん。
移動はええねんけど、移動先が棚の最上部。
うちの頭の遥か上。
社長に取られへんゆうたら、脚立出された。
しかも簡易で古いやつ。
「これでやり。面倒やったら別に移動させてもええで。」
いや、面倒とゆうか危ないねんけど………
主に出し入れする、うちが。
従業員の安全は全く考えとらんな(呆
それに、片付けと平行して作業台の机もどっから持ってきたんか知らんけど変わっとった。
けど、うちの背丈やったら低いねん。
やからそこで作業する時は椅子に座らなすぐに腰が痛なってまう。
でも、襷苳さん曰く、
「座ってする作業やないで。」
やて。
そりゃ、あんたの背丈やったらな(怒
つーか、社長がな、片付けを自慢したいんか知らんけどうちに
「片付けたで!(どや顔」
ってゆうてくんねんけど、何かイラッとすんねんなー
子供かっ!!
◆
Chapter23
◆
Chapter23
◆
さて、ちょっとここらで一息入れよか。
蜀仙で今まで働いてきて様々なもん見てきたうちの考え方とか、それに対しての事とか挟もか。
まず、うちの仕事の仕方は、一日の流れをまず大方決めて計画を立てる。
仕方とゆうか、性格的な問題やろけどな。
締日以外は仕事溜めたないねん。
サクサク片付けて次々仕事こなして、事務としては一応一人前なったから次は経理に挑戦して成長したい。
やのに!
うち以外は無計画やから計画とゆうより仕事自体台無しや。
溜まって溜まってしゃーない。
社長には入社した当初から期待しとるって言われとるけど、何かちゃうねんなぁ。
期待と押し付けは違うちゅーねん!
強制的に手伝わされた後のうちの仕事はどうするんや?
うちだけがしんどい目すればええんか?
うちの負担は何で考えてくれへんねや?
なんやうち一人が無理して会社を回してるみたいやわ(自意識過剰やったらどれだけええか……
◆
どうせ出来ひんならゆっくり事務作業して、言われへん限りは一切手伝わないようにしてん。(普通の会社やったら絶対せーへんことやけどな
でもな、うち的にはゆっくりってめっちゃストレスでかなり疲れる!
早くやったって襷苳さん達の当てにされるだけや!
今も当てにされとるけどな!
手伝う為に仕事を早く終わらせとる訳やないねんなぁ~
でも、頑張っても評価も給与も上がれへんしなー(最低賃金で賞与も昇給もあれへんしな……
仕事が出来る人間が損する典型やな。
思い付く対処方法が聞こえんふりか諦めるやもんな~
何かええ方法ないやろか……
◆
Chapter24
◆
Chapter24
◆
閑話休題。
話を戻そか。
蜀仙の人間は総じて機械に弱い。
別に、最初は出来ひんくてええ。
うちも得意やないし。
でも、学習能力がない。
同じことを何回でも聞いてくる。
特に会長な。
某携帯会社の簡単に作られた携帯を持っとるんやけど、うちに聞いてくんねん。
説明書も見んとやで!
説明書見てやで、意味が分からんとかなら分かるけどな。
親やないねん、私用の携帯の使い方なんて教えた無いわ!
しかも教えてもらって当然の横柄な態度やから尚更な!
ある時は、綾牝さんにうちんとこ来させてまで前に教えた事聞いてきよった。
自分で来いよ!
五体満足で、健康な足二本ちゃんとあるやろがっ!
全く、どんな育ち方したらこうなるんやろか……
うちもそんな性格良う無いけどな、一応社会人として恥ずかしない程度には育っとるで…
◆
Chapter25
◆
Chapter25
◆
日々発注が入るもん以外にも
先に納品だけして、月々や年での分割払いもやってんねん。
政策で金額のあげ方が変わった時(Chapter17参照)、言われた通りにあげたけど確認が自分一人やと不安やんか。
やから、鶏虎さんにゆうたら
「うちは分からんから社長に見てもろて。」
いや、政策関連分かるの…というか窓口あんたやで……
と他人事の鶏虎さんに呆れつつ社長に確認を頼んだんや。
そしたらな、
「ああ。これでええわ。」
チラッと一瞥して返しよった!
ほんま他人事やなぁ~と思おてたら嫌な予感的中や!
確認せーへんから得意先から矛盾点指摘されて、やり直し。
しかも、うちが気付かれへん、社長か鶏虎さんしか分からん領域のことで、やで。
伝票発行し直しや。
締め過ぎとった分は請求書もや。
もちろん、うちがな。
最初に確認しといたら、こんな面倒なことにはならんやろうに…(面倒を掛けられるんはうちやけどな
◆
Chapter26
◆
Chapter26
◆
蜀仙はな、人がすぐに辞めるねん。
うちが入った後だけでも五人以上や。
全員うちより歳上で男ばっかり。
若さでゆうと残っとるのうちだけやねん(泣
その中でも印象的だったニ人について書くで。
一人目のAさんは、蜷縄さんが海外行った後に後任の営業として入社したんや。
まずは、会社のこと知らなあかん、ということで
電話・掃除・畳み・出荷・縫製・納品・内職さん周り
をしとってん。
ここまでやったら何となく分かるやろ。
研修期間みたいなもんや。
けど、蜀仙は違った。
一年経っても営業させんと上記のことさせとる。
営業らしいことなんて一個もしとらん。
営業とは名ばかりの便利屋(雑用係)やで……
◆
こんな感じでAさんが辞めたんは普通のことや。
話がちゃうし、そもそも職種ちゃうやんか。
やのに、社長は
「辞められたら困る。会社のこと考えとらん。社会人として非常識や!」
電話越しに怒っとったわ。
いや、辞めたくもなるやろ……
Aさんの気持ちよう分かるっ!
うちも大概求人内容とちゃうしな。
社長が非常識なんてゆうとはな……
蜀仙自体非常識極まりないのに。
ハキハキしとって、うちにも腰が低くて、雑務も積極的にやってくれて。
年上やけど、好青年って感じで良い人やってんで!
新婚さんでな、稼がなあかんから頑張ってはったんやろな…
Aさん、うちが言うのもなんやけど、辞めて正解やで!
ええ仕事見つかるよう祈っとる!
◆
もう一人は、蜷縄さんのお兄さん(意外に似とらん。寧ろ真逆や)からの紹介のBさん。
一応事務で入ったみたいやけど、仕事内容はAさんと同じや。
結局、名称が違うだけでやること一緒やな…(一向にステップアップせーへん
BさんはAさんとは真逆で、無口タイプ。
コミュニケーションが苦手なうちもずっこける程の無口。
というか、無愛想な部類やな。
まぁ、仕事はしてくれとるから気にせんけどな。
順調にいってんなーと思おてたら、突然辞めとったことが週明け判明っ!!
滞在期間、なんと半月!
辞めたい気持ちものすご分かるけど!
「なんや辞めたいって言われてなー」
なんて、居ないことを軽く流す社長。
就業時間になっても来んから、不思議に思ったうちが聞くまで何も言わんでこれや。
危機感無さすぎや!
何人辞めてると思おてんの。
うちが来るまで、長期間募集かけとったみたいやし。
ほんま他人事やわ。
◆
因みにな、うちが続けてられてる理由の一つが車の免許を持ってないことや。
持っとったら便利やけど、家族が運転好きちゃうし、うちもそれ見てきとるからか知らんけど好きちゃうし。
乗るんも車も嫌いやないけどな。
やから、うちは納品や内職さん周りは出来ひん。
身分証明書代わりなるから取っといても良かったかなーと思おとったけど、蜀仙に来てほんま取らんで良かったわって思う。
進められ方半端ないけど、絶対取らん!
もし取ったとしても言わん!
利用されるだけやからな。
◆
Chapter27
◆
Chapter27
◆
うちの社長は、無駄に最先端を行きたがる。
まず、会計ソフトをクラウド化。(Chapter17参照や)
どこでも履歴を見たいってゆう社長の我が儘を通した結果やねんけど、全く活用せーへん。
自分のパソコンで見れるのに、会社におっても外出しとっても
「〇〇の××見て。」
やで。
クラウドの意味ないやんっ!!
そして次に、FAXを電子化。
座りながらFAXを見れるんはええねんけど、一々フォルダを見んときてるんか分からんから
「FAX見て。」
って事あるごとに言われる。
うちのパソコンや無くても見れるちゅーねん!
お次は、エクセルやワードといったデータの保存先をクラウド化(嫌な予感…
これはサイトが提供しとる既存のもんやからコピーするだけやから、会計ソフトより簡単やったけどな。
管理がちゃんとしたとこやったらええねんけど、社長の使うのは無料版。
管理も有料より甘い。
会社の大切な情報をサイト上に、ってゆうのがなぁー。
◆
最終的には、アプリまで利用し始めたんや。
うちはそういうもん使わんけど、まぁ個人的に使うんやったら自由やし構わへん。
けど!
データの保存先と一緒で会社の大切な情報を……ってなる。
無料やからって結構浸透しとるみたいやけど、同時に個人情報が漏れとるっていう情報もあるし。
「詳しいことは〇〇に送るから。」
って電話しとるの聞くだけでイラッとするわー
詳しいことは、って、社外秘のことやんかー!!!
機械に弱いくせに見栄を張りたがる。
ネットの危険性も知らんと、人がやっとるから、金かからんからって安易に使用する会社って……
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しかも、そのアプリがスマートフォンでしか出来ひんから、事あるごとに
「携帯やったら不便やろ。なんでスマホにせーへんの?便利やで。」
顔をひきつらせながら苦笑いやわ。
便利とか不便とかやなくて、必要無いからや!
パソコンも持っとるし、携帯で事足りんねん。
大体、アプリとか全然興味無いし。
必要になったら必然的に持つからほっといて。
って、思うわ。
なんや、機械に振り回されとるなーって思うのはうちだけやろか。
携帯もスマホも必要な理由があって持っとる。
勧めんのはええけど、押し売りは勘弁やわ。
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Chapter28
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Chapter28
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ほんま蜀仙ってな、仕事の丸投げ大好きやねん。
主にうちに、な。
会長が窓口のエプロンは綾牝さんが出荷すんねんけど、あがってきたエプロンを数えんのはうちやねん。
伝票と照らし合わせてな。
綾牝さんやなくで、うちがな。
暇な時はええけど、立て込んどる時は最悪や。
会長は待つことが出来ひんからな。
綾牝さんが在庫管理しとるから、綾牝さんがすれば一番ええねんけどなぁ…(会計ソフトで在庫管理しとるしうちが数えても二度手間なだけや
あるエプロンにはな、品名を書いた紙を入れるんやけど、妻傳さんは
「見本ここにおいとくから、裁断枚数調べてコピーしといてや。」
うちが、調べてコピーするんかいっ!
何故、コピー機の使い方さえ覚えようとせんのや…
ある得意先からは、定期的に生地の発注があんねん。
担当も得意先の認識も鶏虎さんやのに
「発注きたらやっといてくれてええから。」
うち担当ちゃうわっ!
しかも、やっといてくれてええ、ってなんやねん!
お願いされるならまだしも、なんで上から目線やねん!
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仕事を振るんはええねん。
大手企業やったら、うちが部下の立場やろうし。
けど、仕事を振るのと丸投げはちゃうよな……
振る仕事の配分や采配の仕方で、上司の評価ってまるで変わってまうな。
上司は部下を評価しとるやろうけど、部下だって上司の評価しとること忘れんことやな。
うちもいつか部下を持てる立場になったら気を付けなあかんな。
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Chapter29
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Chapter29
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エプロンの資材を扱っとる会社で納品に来とる若そうなお兄さん(若いゆーても30代後半ぐらいやけど)がおんねんけど、
会長がよく近くのコンビニまで連れ回しよんねん。
そのお兄さん(便宜Cさんな)は車で来とんねやけど、そこでも会長の横暴を目撃した!
お兄さんが帰る時、角橋さんと打ち合わせで来きとった別の得意先のDさんと鉢合わせ。
お互いに挨拶して帰るんかと思ったら、会長が
「おーい!Dさん歩き?おい、C!送っていけ。」
なぬっ!?
Cさんに送れと?
思わず二度見したわ。
確かにDさんは徒歩で来とった。
けど、Cさんが送る必要ないやろ~
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つーかDさん恐縮しっぱなしやで。
Cさんは会長との関係上断られへん。
自分で送るならまだしも、これは非常識やろーと思うんはうちだけやろか?
Cさんの車はCさんの会社やのに。(ガソリン代とかな
自分は行動せーへんくせに、命令だけして他人を動かして
さも自分が気の効く良い人間だと言わんばかりの横柄な態度
社長の親だけのことはある。
親の顔が見てみたいってようゆーけど、
会長と社長は反面教師のくせして根本的には同じや。
この親にして、この子あり!やで。
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Chapter30
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Chapter30
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出金処理(Chapter6参照)に続いて、入金処理も任されたで。
事務仕事が増えるんは、うちにとってめっちゃ嬉しいことや。
なんせ肩書きが事務員やからなっ!(喜
けど、任された時に鶏虎さんからゆわれた言葉がなんや引っ掛かってんねん。
「これ入金一覧。処理しといて。好きやからええやろ。角橋さん手いっぱいいっぱいやし、ちょっとでも助けてあげなな。」
うん。確かに角橋さんは色々やっとる。
けど、うちもやっとるねんけどなぁ~……
角橋さんの業務、かなりうちに回ってきとんのやけど…
ってか、好きやからええって……
確かに好きや。
好きやねんけどっ!
仕事を振るんに、仕事するんに、
好きか嫌いとかあるか??
嫌いでもやるんが仕事やろっ!(カオスに文句たらたらなうちでさえやっとるし
まっ、この際押し付け問題は苦笑いで置いとくことにした。
事務業務の種類が増えれば転職の時ちょっこっとは書ける項目が増える。
前向きに考えるで!
ポジティブシンキングや!
活動もままならん転職、いつになるんか分からんけどな…(泣