かなちゃん? そこには記憶に残っているよりだいぶ背の伸びたあの子がいた。 なんで? どうしてここにいるの? 頭が混乱して言葉がでてこない。 「他に誰に見えるんだよ。様子、見にきたんだ」 小さく笑いながらかなちゃんはそう言った。 ああ。 そうか。 声にでてたんだ。 と、遅れて気づく。 「様子?」 「中、入って良い?」 かなちゃんの言う通りだ。 こんなところで立ち話もなんだよね。 体を少し引っ込ませてかなちゃんの通るスペースを空ける。