木之内さんは僕の席の斜め向かいになり
中岡の真正面に座る。

午前中は打ち合わせがあり
昼前は僕は外回りになっていたので
直接彼女と話す機会はなかったけど
6時過ぎに会社に戻ると
木之内さんは真剣な顔でパソコンに向かっていた。

「お先にー」
軽く中岡が僕の肩を叩いて席を立ち、その3分後に彼からLINEが入った。

【すっげガードが堅い鉄仮面。明日また挑戦しまーす】
木之内さんの話か。
挑戦って……負けない男だなぁ。そこが僕には真似できない魅力なんだろうな。
クスっと笑うと噂の彼女が斜め前から僕をにらむ。

あ……怖いかも。

「何かわからない事があれば言って下さい」
優しく声をかけたけど

「ありがとうございます。今の所は大丈夫です」
冷たい声が返ってきた。

会話終了。

ガードが堅いっていうのか

身構えてるのではなかろうか。

親の会社に入って
周りもそんな目で見るし
綺麗だから
セクハラとかにもあって……って大きなお世話かな。


何事もなく
スムーズに仕事仲間として
木之内さんがみんなと仲良くできるように願う僕だった。