四月。久しぶりに会った幼馴染はぐんと背が伸びていて、一瞬誰だか分からなかった。
 口元のほくろ、色素の薄い灰色の光彩、僅かに残る面影――ああ、間違いない。鷹取志郎(たかとりしろう)だ。

 遅咲きの桜が舞い散る中、彼は俺に詰め寄り言う。

「陽くん、何でそんなかっこよくなってんの?」