リトルかのんはキノコを取りに山へ行きました。ずっと探し続けて暗くなってからふと気がつくともう夜でした。リトルかのんは不安になり、辺りを見回すと向かいの山にリトルわかなちゃん(リトルかのんちゃんの友達)が見えました。
リトルかのん「おーい!リトルわかなちゃーん!リトルかのんだよー!!」
リトルわかな「リトルかのん!?待っててねーそっち行くからー!」
リトルかのん「え!?」
リトルわかなちゃんは軽く3000mを超えるであろう山を5秒ほどで1回降りてもう1回這い上がってきました。
リトルかのんは驚きその状況を理解することが出来ませんでした。
リトルかのん「リトルわかなちゃん大丈夫!?何があったの?」
リトルわかな「え?走ってきたんじゃん!!頑張ったよー」
リトルかのん(普通頑張っても無理な気が…。)
リトルわかな「新記録ー>⩊<」
とはしゃぎ出しました。1回降りたのならそのまま帰ればよかったのになと思いながらも友達と会えて少し落ち着いたリトルかのんちゃんでした。
リトルかのんは疑問に思いました。リトルわかなちゃんはなんでこんなに運動神経がいいのかなと。
するとそれに気づいたのかリトルわかなちゃんが口を開きました。
リトルわかな「リトルかのん……ずっと隠してたこが あるんだ...。これを聞いたら友達を辞たいって思うかもしれない。それでもいてくれる?」
リトルかのん「もちろん!絶対に友情は壊れないよー!」
リトルわかな「私…実は……やまんばなの!」
リトルかのん「え!?」
リトルわかな「やっぱりそうだよね……。私できるだけ遠いところに行くから……。これまでありがとう...。」
リトルかのん「私友達続けるよ!!だってリトルわかなちゃんはリトルわかなちゃんだから!!」
リトルわかな「リトルかのん……。いいの?こんな私で!」
リトルかのん「うん!当たり前じゃん!!私も実は秘密にしてたことがあるの……。私……カッパなの!」
リトルわかな「え!?……」
リトルかのん「これでお互いの秘密聞きあったね!これで私たちしんゆ...」
リトルわかな「え……無理ぃ〜!近づかないで!!」
リトルかのん「え?……」
リトルわかな「ほんとに半径5m以内に近づかないで!」
リトルかのん「えーなんで?」
リトルわかな「私やっぱ遠く行くわ」
リトルわかなは山から降りていきました。リトルかのんは泣きそうになりました。その時リトルわかなちゃんが叫びながら帰ってきました。リトルわかなちゃんやっぱり友達としていてくれるのかなと思った途端リトルわかなちゃんの後ろに怖い熊がいました。
リトルかのん「リトルわかなちゃん!!後ろに熊が!!!!」
リトルわかな「え……」
もう1度リトルわかなちゃんの方を見ると熊がいなくなっていました。よく見るとリトルわかなちゃんが熊を一瞬で倒してしまったのです。これで1件落着と思いきやまだリトルわかなちゃんは叫んでいます。今度はなんなんでしょう。
リトルわかな「蜘蛛ー!!!!いやぁーーーー!」
リトルかのんは熊がよくて蜘蛛がだめとかあるの?とか思いました。
リトルわかな「やっぱり今日ここで泊まるぅー。カッパより無理ー!」
戸惑いながらも1人だけで泊まるよりマシだなと思うリトルかのんちゃんでした。
朝になりました。
リトルかのんは、リトルわかなちゃんに酷い言われを受けたのを思い出し、仕返しにイタズラすることを思いつきます。イタズラをしようと起き上がった瞬間、リトルかのんは何かを踏んでしまい、次に目を開けた時はほうきが顔の前にありました。ほうきはリトルかのんに勢いよくぶつかり、リトルかのんは思わず声を上げてしまいました。すると、リトルわかなが起き上がり
リトルわかな「私にイタズラしようとした?」
リトルかのん「い…や…。うん…。ごめんね」
リトルわかな「あなたより私の方が上手だから」
リトルかのん「なんでイタズラしたの?」
リトルわかな「なんか起きたらカッパのリトルかのんがいて腹が立ったから!」
リトルかのん「そんなの酷いよ」
リトルわかな「リトルかのんも同じことしようとしたじゃん!!!」
とサンバを踊りながら言ってきました。
リトルかのん「ほんとにごめんね」
と近づこうとしたら、
リトルわかな「え?近づかないでー。いやいやいや無理無理無理無理」
リトルかのんは怒ってしまい怒鳴ろうかと思ったのですが、ある作戦を企てました。
その名も「リトルわかなちゃんに自分を好きにさせてから突き放す作戦」
そうこれを実行することを心に決めました。
リトルかのんはリトルわかなへの作戦を開始しました。
できるだけ、リトルわかなに優しく接するようにしました。だけどリトルわかなはサンバを踊りながら無視してきます。体を触ろうとすれば怒鳴ってきます。ですがめげずにリトルわかなにアタックします。
皆さん気になっていませんか?なぜ朝になっても下山しないのか、それはリトルわかなちゃんがサンバを山頂で踊るのにハマってしまったからです。
しかしリトルかのんには疑問がありました。毎日毎日起きたら、景色が変わることです。初めは下に川があったはずなのにいつの間にか無くなっていました。今下には海のように青が広がっています。雲のせいで霞んで見えているのかな?と思っていました。
しかし、気になったので、ある日リトルわかなに言ってみました。
リトルかのん「気のせいだと思うんだけど景色変わってない?」
リトルわかな「え?そうだよ。だってこの山亀の甲羅でしょ?」
リトルかのん「どういうこと?」
リトルわかな「この紐で体繋げて!」
リトルかのん「え??わか……った。」
何が起こるのだろうと思っていたら急に紐が引っ張られて体が浮き上がりました。驚いていると瞬く間に、体が海の方に投げ込まれました。このままだと水に落ちて衝撃で怪我をしてしまう!!と思った瞬間、水面の直前で止まりました。当たりを見回すと、山から足が生えています。亀の足です。
通りでキノコがないわけです。
納得していた時また急に体が持ち上げられて、魚が釣られる時のように、上まで引っ張られました。
びっくりしながらもリトルかのんは自分は家に帰れるのだろうかと心配しながらも1人の時よりもマシだなと思うリトルかのんでした。