「あいりく〜ん!放課後ひま〜?」


「暇だけど、どうした?」


「一緒に本屋さんに行かない?今日は新作の発売日なんだ〜」





スマホを片手にへにゃりと笑う君の姿に俺は心を奪われる





「、いいよ」


「やった〜!!」


「っちょ、ばかっ」





ギュッと抱きついてくる君、


内心テンパりながらもクールに、顔に出ないように対処する





「さぁ!荷物を持って!!速くしないと売り切れるかもだし!!」


「へいへい、」


「うっわ、てきとーだー」


「別に、」





あくまで冷静に、クールに、





「お兄さん悲しいです、ぐすんぐすん」


「!?ばっか、泣くなって」


「ふふっ、残念でした〜泣いてませ〜ん!!」


「はぁっ!?」


「心優しいあいりくんは僕が泣いていると勘違いしたんですか〜、かわちいですね〜よしよし」


「お前なー」


「きゃぁーあいりくんが怒ったー!!」





そんなことを言いながら俺の荷物と君の荷物を片手に教室からダッシュで逃げる君を追いかける


後ろを振り向き二カッと笑顔を見せる君は、まさに最強だった。