私は現在、某難関国立大学に通っています。頭良いねって? いや~照れるなぁ~!
私は、塾に通った事が有りません。勿論、人間の家庭教師を雇った事は有りません。そして、大学は一発合格しました。
まぁここまで言えば、お分りですよね。妖精さんに答えを教えて貰った? まさか! それではカンニングじゃ無いですか! 私はそんな事をしません。
そもそも、妖精さんがカンニングに興味を示しません。って事は、カンニングしようとした事有るだろって? まぁ子供の頃に、ちょろっとお願いだけした事は有りますよ。
「なんも勉強しなくっても、テストの答えだけ教えてくれればいいべさ」
そんな事を言うと決まって大粒の涙をぽろぽろと零しながら、首をフルフルと横に振るんです。それを見たら、カンニングさせろなんてお願いが出来る訳無いですよ。
答えは、お勉強の妖精さんに、勉強を教えて貰ったです。
お勉強の妖精さんとの出会いは、小学校の頃です。算数の宿題で頭を悩ませていた私の所に、ポンと現れたのがお勉強の妖精さんです。
その子は、『先生が持っている謎の伸びる棒』で教科書を指して、私に『問題の答え』では無く、『解き方』を教えてくれました。それ以来、試験の度に現れては伊達メガネをキラッとさせて、私に勉強を教えて帰って行きます。
お勉強の妖精さんの教え方は、しっかりとポイントを突いて教えてくれるので、とても解り易いです。おかげで私は、成績は小中高と常に成績は上位でした。
学生の私にとって、恐らく一番役に立つ妖精さんが、お勉強の妖精さんだと思います。すごいですよ。勉強以外の事でも、知りたい事を尋ねたら、何でも教えてくれます。検索サイトも真っ青ですね。
でも興味の無い事や専門的な事を、お勉強の妖精さんに尋ねてはいけませんよ。わかりませんか?
例えば「リンゴについて教えて」と、お勉強の妖精さん尋ねたとしましょう。そうすると、リンゴの種類から育て方、果実に含まれる成分、料理方法等、事細かに教えてくれます。「そこまで聞いてないし」って適当に聞いた振りをすると、大泣きして訴えて来ます。
それと小さい頃の話です。眠る前にお話をしてとせがんだら、話が終わるまで寝かせてくれませんでした。余計な事を言わなきゃ良かったってなりますよ。
大抵の妖精さんは、妥協する事を嫌がります。だって妖精さんにとっては、楽しみを奪われるのと同じ事ですから。お勉強の妖精さんも同様です。
私が理解するまで、お勉強の妖精さんは授業を止めません。どれだけ眠かろうと、瞼をこじ開けられます。痛さで目が覚めます。覚えの悪い私が、大学受験でどれだけ頑張ったか……。おかげで徹夜になれました……。いや、これって良いことなの?
一度、お勉強の妖精さんが授業中に現れて私の肩に乗り、教師の説明を耳元で補足する事が有りました。流石に私は、お勉強の妖精さんに土下座をして止めてもらいました。
だってそんな副音声要りませんよ、教師の説明が頭に入って来ないし。家に帰って理解出来なかった所を、お勉強の妖精さんに聞けば良いんです。
私の成績は結果だけみれば、順調に見えるでしょうが、影では努力をして来たんです。
そんな私は昨年調子に乗り、三つの国家資格に挑戦しました。お勉強の妖精さんによるスパルタ授業のおかげで、全て合格しました。他の妖精さん達の万全サポート付きです。
正直大学の授業と三つの国家資格を、同時に進行するのは無理が有りました。大学の友人達からは、と呼ばれました。酷くないですか?
でも、人間やれば出来るって事ですね。お勉強の妖精さんが幾ら私に教え込んでも、試験を受けるのは私ですからね。睡眠時間を削りひたすら勉強をし、何故そんなに『ストイック』って自分ながらに思いましたよ。
「まぁそんなこんなを乗り越えて、今の私が有るのだよ!」
友人に語って聞かせましたが、当然理解はされませんでしたが。頭が良いくせに残念な子と言う扱いは、大学生になっても変わらない様です。でも裕子ちゃんだけは、お料理の妖精さん達の件以降、理解をしてくれる様になりました。
「あんたって、何時もやたらと必死だよね」
ひたすら単位を取りまくり、おまけに国家試験を受けまくる私を、呆れた口調の裕子ちゃんが言った事が有ります。私はもっとのんびりとした、大学生活を期待していたんですが、何故こうなった。
「あんたは、何を目指してるの?」
裕子ちゃん、私も知らないよ。何と無くノリでやって今に至る訳で。それに一度始めた事を投げ出そうとしても、お勉強の妖精さんは涙ながらに訴えて来んだよ。お勉強の妖精さんを宥めるには、勉強するしか無いのだよ。
「だからさ、あんたは謎の料理店を開いて、大儲けすれば良いんだよ」
「嫌だよ、そんなの。裕子ちゃん、私の夢はお嫁さんだよ」
「だったら、合コンに顔出したら。あんた割とガチな美形だから、イケルとおもうよ」
「フフフフ、言ったね裕子ちゃん。そして私をアホな子扱いする気ね」
「あんたは黙って笑ってりゃ良いのよ」
結局合コンには行きませんでした。
良いんですよ、フン! 学生の本分は勉強なんですから。今の内に頑張るのです。
夢は大きく! 目指せ出来る女! そして幸せな結婚!
そして私は、今日もお勉強の妖精さんから、スパルタ授業を受けます。冬休みにもかかわらず。
この子達に教わってれば、大学は必要ないんじゃ……。それは、考えてはいけない事なのです。
私は、塾に通った事が有りません。勿論、人間の家庭教師を雇った事は有りません。そして、大学は一発合格しました。
まぁここまで言えば、お分りですよね。妖精さんに答えを教えて貰った? まさか! それではカンニングじゃ無いですか! 私はそんな事をしません。
そもそも、妖精さんがカンニングに興味を示しません。って事は、カンニングしようとした事有るだろって? まぁ子供の頃に、ちょろっとお願いだけした事は有りますよ。
「なんも勉強しなくっても、テストの答えだけ教えてくれればいいべさ」
そんな事を言うと決まって大粒の涙をぽろぽろと零しながら、首をフルフルと横に振るんです。それを見たら、カンニングさせろなんてお願いが出来る訳無いですよ。
答えは、お勉強の妖精さんに、勉強を教えて貰ったです。
お勉強の妖精さんとの出会いは、小学校の頃です。算数の宿題で頭を悩ませていた私の所に、ポンと現れたのがお勉強の妖精さんです。
その子は、『先生が持っている謎の伸びる棒』で教科書を指して、私に『問題の答え』では無く、『解き方』を教えてくれました。それ以来、試験の度に現れては伊達メガネをキラッとさせて、私に勉強を教えて帰って行きます。
お勉強の妖精さんの教え方は、しっかりとポイントを突いて教えてくれるので、とても解り易いです。おかげで私は、成績は小中高と常に成績は上位でした。
学生の私にとって、恐らく一番役に立つ妖精さんが、お勉強の妖精さんだと思います。すごいですよ。勉強以外の事でも、知りたい事を尋ねたら、何でも教えてくれます。検索サイトも真っ青ですね。
でも興味の無い事や専門的な事を、お勉強の妖精さんに尋ねてはいけませんよ。わかりませんか?
例えば「リンゴについて教えて」と、お勉強の妖精さん尋ねたとしましょう。そうすると、リンゴの種類から育て方、果実に含まれる成分、料理方法等、事細かに教えてくれます。「そこまで聞いてないし」って適当に聞いた振りをすると、大泣きして訴えて来ます。
それと小さい頃の話です。眠る前にお話をしてとせがんだら、話が終わるまで寝かせてくれませんでした。余計な事を言わなきゃ良かったってなりますよ。
大抵の妖精さんは、妥協する事を嫌がります。だって妖精さんにとっては、楽しみを奪われるのと同じ事ですから。お勉強の妖精さんも同様です。
私が理解するまで、お勉強の妖精さんは授業を止めません。どれだけ眠かろうと、瞼をこじ開けられます。痛さで目が覚めます。覚えの悪い私が、大学受験でどれだけ頑張ったか……。おかげで徹夜になれました……。いや、これって良いことなの?
一度、お勉強の妖精さんが授業中に現れて私の肩に乗り、教師の説明を耳元で補足する事が有りました。流石に私は、お勉強の妖精さんに土下座をして止めてもらいました。
だってそんな副音声要りませんよ、教師の説明が頭に入って来ないし。家に帰って理解出来なかった所を、お勉強の妖精さんに聞けば良いんです。
私の成績は結果だけみれば、順調に見えるでしょうが、影では努力をして来たんです。
そんな私は昨年調子に乗り、三つの国家資格に挑戦しました。お勉強の妖精さんによるスパルタ授業のおかげで、全て合格しました。他の妖精さん達の万全サポート付きです。
正直大学の授業と三つの国家資格を、同時に進行するのは無理が有りました。大学の友人達からは、と呼ばれました。酷くないですか?
でも、人間やれば出来るって事ですね。お勉強の妖精さんが幾ら私に教え込んでも、試験を受けるのは私ですからね。睡眠時間を削りひたすら勉強をし、何故そんなに『ストイック』って自分ながらに思いましたよ。
「まぁそんなこんなを乗り越えて、今の私が有るのだよ!」
友人に語って聞かせましたが、当然理解はされませんでしたが。頭が良いくせに残念な子と言う扱いは、大学生になっても変わらない様です。でも裕子ちゃんだけは、お料理の妖精さん達の件以降、理解をしてくれる様になりました。
「あんたって、何時もやたらと必死だよね」
ひたすら単位を取りまくり、おまけに国家試験を受けまくる私を、呆れた口調の裕子ちゃんが言った事が有ります。私はもっとのんびりとした、大学生活を期待していたんですが、何故こうなった。
「あんたは、何を目指してるの?」
裕子ちゃん、私も知らないよ。何と無くノリでやって今に至る訳で。それに一度始めた事を投げ出そうとしても、お勉強の妖精さんは涙ながらに訴えて来んだよ。お勉強の妖精さんを宥めるには、勉強するしか無いのだよ。
「だからさ、あんたは謎の料理店を開いて、大儲けすれば良いんだよ」
「嫌だよ、そんなの。裕子ちゃん、私の夢はお嫁さんだよ」
「だったら、合コンに顔出したら。あんた割とガチな美形だから、イケルとおもうよ」
「フフフフ、言ったね裕子ちゃん。そして私をアホな子扱いする気ね」
「あんたは黙って笑ってりゃ良いのよ」
結局合コンには行きませんでした。
良いんですよ、フン! 学生の本分は勉強なんですから。今の内に頑張るのです。
夢は大きく! 目指せ出来る女! そして幸せな結婚!
そして私は、今日もお勉強の妖精さんから、スパルタ授業を受けます。冬休みにもかかわらず。
この子達に教わってれば、大学は必要ないんじゃ……。それは、考えてはいけない事なのです。