キラの心のざわめきが分からないみんなは、(何だ!そんなことか)という顔をしている。
 でも、すぐにキャミが答える。
「それなら、記憶図書館に行ってみる?」
「ああ、あそこなら色んな情報があるもんね!」
 キャミの意見にカルも頷く。
「何でも、過去から現在、未来までの記憶が全部あるとか⁉︎」
 ルタも(良いね〜!)という顔をして行く気満々だ。

「えー?そうなの?私は行ったことないなー」
 アクナは、興味のないことにはまったく関心がない。
「俺も!何か広そうだし、探すの面倒くさいじゃん!」
 アレスも、手間が掛かることは避けたいタイプだ。
「確かに!それに、いつでも行けるって思うと、案外行かないよね?」
「そうそう!普段は自分のステータスボードで、何でも確認出来るし」
 ピアの意見にキャミが同意している間に、ピアは(行ったことないなー。でも、面白いかも!)と早速、妄想し始める。

「まあ、閲覧不可ってのもあるみたいだし。禁書みたいな?極秘の情報も保存されているって噂だよ」
 何かと情報通のポールが言う。
 それを聞いたルタが
「へえー、それは、どうやって見れるの?」
「記憶の方が選ぶみたいだよ。知るべき人にのみ情報が与えられるらしい」
 何でも知っているポールが答える。
「じゃあ、探しに行っても、見つけられない可能性もあるってことか」
 ポールの言葉に、アレスはちょっと残念そうだ。
「それじゃあ、意味ないかな?」
 ピアも心配そうな顔をしている。
「そんなことないよ。まずは行って、あるかどうか確かめてから次を考えよう」
 ルタは積極的だ。
「それでいい?キラ君?」
 キャミがまとめるように言う。

 みんなが僕のために、協力して案を出し合ってくれている。それが嬉しくて
「うん。分かった。みんなありがとう」

 そう言って食べ終わると、キラたちは記憶図書館へと向かった。