次はメイミルの番だ。……――メイミルは部屋に入るなり、なぜか驚き立ちどまった。そして額から大量に汗を搔いている。
(な、なんで居るの……)
いやメイミルだけではない。なぜかダギル学園長までもが、額から汗を掻き顔を引きつらせていた。
(ど、どういう事だ? なんで……ここに居る。それも名前まで偽って……。それに行方不明と聞いていたが、まさかハルリオンの所に……)
そう言いダギル学園長は、ハァ~っと溜息をつく。……お互い知っているようだ。
「どうされました? 早くこちらに……」
ロイノビはそう言いながら隣に座っているダギル学園長を横目でみる。
「……学園長、どうかされましたか?」
明らかに様子がおかしかったためロイノビはそう問いかけた。
「あーいや、大丈夫だ。そうだな……そこに立っていては面接にならん」
そう言いダギル学園長は、ジト目でメイミルをみやる。
「は、はい……」
そうメイミルは言い、慌ててダギル学園長の目の前まできた。そして、軽く頭を下げると椅子に座る。
するとロイノビは、メイミルの書類をみながら口を開いた。
「なるほど……貴女も兵団第一部隊にですか。まさかとは思いますが、ハルリオン様の行方不明になった時の任務に……」
「勿論、同行していました。ですが……」
「そうですか。では質問を変えます。ここに剣術が得意と書かれていますが。これはハルリオン様から教わってでしょうか?」
そうロイノビに問われメイミルは首を横に振る。
「いえ、剣術の方は以前から習っていました。父と兄の影響もあり……」
「ほう、なるほど……そうですか。そうなると貴族か、もしくは平民でも兵士をしている家柄。ですが、この国にセルビノズという姓は聞いたことありません」
「……そうなんですか? 家は平民で貧しいので、それほど多い姓じゃないのかもしれません」
そう言いメイミルは、チラッとダギル学園長をみた。
するとダギル学園長は、呆れた顔をしている。
「そうだな……その姓は、余り聞かん。……一人は知っとるが」
「学園長は知っているのですか。なるほど……では、私が知らなかっただけですね」
そう言いロイノビは、再びメイミルの書類をみた。
「……なぜこの学園に入ろうと思われたのですか?」
「はい、師匠……ハルリオン様が居なくなって。剣を磨くなら、騎士養成学園がいいと思ったからです」
「んー、学びたいという事でしょうか? これは教師採用のための……」
そうロイノビが言いかけるとメイミルは真剣な顔になる。
「分かっています。ですが、教えながらでも学ぶことはできると思っているので」
「……ハルリオンの受け売りか? アイツも同じようなことを言ってたことがあったが」
そう言いダギル学園長は、メイミルを見据えた。
「そう、ハルリオン様の教えは尊いです。ですが……アタシは、いつも怒られてましたけどね」
「そうか……そうだな」
ダギル学園長はそう言い眉をハの字にしメイミルをみる。
(……ハルリオンの下で、だいぶ成長したようだな。うむ……まぁ、しばらく様子をみるか)
そうダギル学園長は考えていた。
その後メイミルは、面接が終わり扉へと向かい歩き始める。
(……とりあえずは、難関を突破した。けど……どうして、フォローしてくれたんだろう? でも、あとでなんか言われるだろうなぁ)
そう思い苦笑するとメイミルは、扉を開け廊下に出たのだった。
(な、なんで居るの……)
いやメイミルだけではない。なぜかダギル学園長までもが、額から汗を掻き顔を引きつらせていた。
(ど、どういう事だ? なんで……ここに居る。それも名前まで偽って……。それに行方不明と聞いていたが、まさかハルリオンの所に……)
そう言いダギル学園長は、ハァ~っと溜息をつく。……お互い知っているようだ。
「どうされました? 早くこちらに……」
ロイノビはそう言いながら隣に座っているダギル学園長を横目でみる。
「……学園長、どうかされましたか?」
明らかに様子がおかしかったためロイノビはそう問いかけた。
「あーいや、大丈夫だ。そうだな……そこに立っていては面接にならん」
そう言いダギル学園長は、ジト目でメイミルをみやる。
「は、はい……」
そうメイミルは言い、慌ててダギル学園長の目の前まできた。そして、軽く頭を下げると椅子に座る。
するとロイノビは、メイミルの書類をみながら口を開いた。
「なるほど……貴女も兵団第一部隊にですか。まさかとは思いますが、ハルリオン様の行方不明になった時の任務に……」
「勿論、同行していました。ですが……」
「そうですか。では質問を変えます。ここに剣術が得意と書かれていますが。これはハルリオン様から教わってでしょうか?」
そうロイノビに問われメイミルは首を横に振る。
「いえ、剣術の方は以前から習っていました。父と兄の影響もあり……」
「ほう、なるほど……そうですか。そうなると貴族か、もしくは平民でも兵士をしている家柄。ですが、この国にセルビノズという姓は聞いたことありません」
「……そうなんですか? 家は平民で貧しいので、それほど多い姓じゃないのかもしれません」
そう言いメイミルは、チラッとダギル学園長をみた。
するとダギル学園長は、呆れた顔をしている。
「そうだな……その姓は、余り聞かん。……一人は知っとるが」
「学園長は知っているのですか。なるほど……では、私が知らなかっただけですね」
そう言いロイノビは、再びメイミルの書類をみた。
「……なぜこの学園に入ろうと思われたのですか?」
「はい、師匠……ハルリオン様が居なくなって。剣を磨くなら、騎士養成学園がいいと思ったからです」
「んー、学びたいという事でしょうか? これは教師採用のための……」
そうロイノビが言いかけるとメイミルは真剣な顔になる。
「分かっています。ですが、教えながらでも学ぶことはできると思っているので」
「……ハルリオンの受け売りか? アイツも同じようなことを言ってたことがあったが」
そう言いダギル学園長は、メイミルを見据えた。
「そう、ハルリオン様の教えは尊いです。ですが……アタシは、いつも怒られてましたけどね」
「そうか……そうだな」
ダギル学園長はそう言い眉をハの字にしメイミルをみる。
(……ハルリオンの下で、だいぶ成長したようだな。うむ……まぁ、しばらく様子をみるか)
そうダギル学園長は考えていた。
その後メイミルは、面接が終わり扉へと向かい歩き始める。
(……とりあえずは、難関を突破した。けど……どうして、フォローしてくれたんだろう? でも、あとでなんか言われるだろうなぁ)
そう思い苦笑するとメイミルは、扉を開け廊下に出たのだった。