新しい学校は王子様がいっぱいいた。
お姫様もいっぱいた。
すごい!
ここなら友達ができる!
数ヶ月後――
「貴女、いい加減になさって!」
クラスメイトの女子が怖い顔で私を怒っている。なんで?
「どれだけ注意喚起をして理解なさらないようですので、はっきりと言わせていただきますわ。私の婚約者にみだりに近づくのはお止めになってくださいませ!」
え?何のこと?
私はポカンとして、クラスメイトの女子を見ている事しかできなかった。その子が他の女子を引き連れて去って行った後、思った事は「婚約者って誰?」だった。
更に数日が経つと、その子はまた私に文句を言ってきた。
「これ以上、愚かな行動をするのなら私にも考えがあります!」
ちょっと、何を言っているのかわからないよ? なんでこんなに怒られているのか分からないよ! 分からないよぉ! クラスのみんなもおかしいよね!? なんで「止めた方が良い」と言ってくれないの!?
「え……と……。なんのこと?」
「自覚もないなんて!愚かとしか言いようがありません!!」
分んないけど、更に怒らせたことだけは分かった。
「やめないか!」
そんな私を庇って、男子生徒が間に入ってくれた。誰だか知らないけどありがとう!
「どうして彼女を責めるんだ!言いたいことがあるなら僕に言えばいいだろう!!」
「まあ!貴男に言ったところで話しになりません!だからこうして元凶に注意しているのです!!」
「君のは注意じゃない!」
「ではなんですの?」
「彼女に嫉妬しているんだろう?」
「しっ!?!?なにを言いますの! 馬鹿馬鹿しい!!!」
わけが分からないまま二人は言い争いを始めちゃった。もうわかんないよぉー。二人はそのままヒートアップしていくし……。
これは後で知った事だけど、どうやらその二人は婚約者同士だったらしい。両方とも「伯爵」の家の子なんだって。初めて知ったよ。
私は覚えてなかったけど、庇ってくれた男子は私と皆で遊んだ事がある子だったみたい。だから婚約者の女子が怒ったんだって。怒るくらいなら自分もその男子と仲良く遊べばいいのに……。ほんと分かんないなぁ。
その後も注意と言う名の暴言を吐かれた。まあ、それは別の女子だったけど。
私に最初に怒ってきた女子はいつの間にか学校に来なくなってた。なんでも留学したんだって。それと庇ってくれた男子は実家の領地に戻ったって仲の良い男子から聞いた。
「相手の家から婚約破棄を叩きつけられたみたいだ」
「彼奴、大丈夫か?確か、婿入りする予定だったろう?」
「だからだろ?もう他に婿入り先なんてないだろうさ。彼奴の元婚約者の家は力があるからな」
「そういえば、陞爵するって話しだったな」
「ああ、上手くいけば彼奴は次期侯爵だったっていうのに。それを棒に振っちまったんだ。そりゃあ、親は怒るだろうよ。多分、このまま領地で謹慎だろうさ」
「そりゃまた……気の毒になぁ」
「となると、兄貴の補佐くらいしかできないか。冷や飯ぐらいはキツイぜ」
「流石に婚約者よりも優先するのはマナー違反だろ。自業自得さ」
「言えてる。彼奴は真面目過ぎたんだよ。もっと上手くやりゃあいいのにさ」
「良い奴なんだけどな。妙に要領が悪いんだよ」
庇ってくれた男子は気の毒に良い人らしい。
みんなが心配してるんだもの。それくらいに良い人だったんだろうな。よく知らないけど。
「ねーー、お腹すいちゃった」
今日もみんなと一緒に遊んだからお腹ぺこぺこ。
ここのホテルの食事って全部美味しんだよね。家での食事よりもずっと豪華だし!今日は何を食べようかな?
お姫様もいっぱいた。
すごい!
ここなら友達ができる!
数ヶ月後――
「貴女、いい加減になさって!」
クラスメイトの女子が怖い顔で私を怒っている。なんで?
「どれだけ注意喚起をして理解なさらないようですので、はっきりと言わせていただきますわ。私の婚約者にみだりに近づくのはお止めになってくださいませ!」
え?何のこと?
私はポカンとして、クラスメイトの女子を見ている事しかできなかった。その子が他の女子を引き連れて去って行った後、思った事は「婚約者って誰?」だった。
更に数日が経つと、その子はまた私に文句を言ってきた。
「これ以上、愚かな行動をするのなら私にも考えがあります!」
ちょっと、何を言っているのかわからないよ? なんでこんなに怒られているのか分からないよ! 分からないよぉ! クラスのみんなもおかしいよね!? なんで「止めた方が良い」と言ってくれないの!?
「え……と……。なんのこと?」
「自覚もないなんて!愚かとしか言いようがありません!!」
分んないけど、更に怒らせたことだけは分かった。
「やめないか!」
そんな私を庇って、男子生徒が間に入ってくれた。誰だか知らないけどありがとう!
「どうして彼女を責めるんだ!言いたいことがあるなら僕に言えばいいだろう!!」
「まあ!貴男に言ったところで話しになりません!だからこうして元凶に注意しているのです!!」
「君のは注意じゃない!」
「ではなんですの?」
「彼女に嫉妬しているんだろう?」
「しっ!?!?なにを言いますの! 馬鹿馬鹿しい!!!」
わけが分からないまま二人は言い争いを始めちゃった。もうわかんないよぉー。二人はそのままヒートアップしていくし……。
これは後で知った事だけど、どうやらその二人は婚約者同士だったらしい。両方とも「伯爵」の家の子なんだって。初めて知ったよ。
私は覚えてなかったけど、庇ってくれた男子は私と皆で遊んだ事がある子だったみたい。だから婚約者の女子が怒ったんだって。怒るくらいなら自分もその男子と仲良く遊べばいいのに……。ほんと分かんないなぁ。
その後も注意と言う名の暴言を吐かれた。まあ、それは別の女子だったけど。
私に最初に怒ってきた女子はいつの間にか学校に来なくなってた。なんでも留学したんだって。それと庇ってくれた男子は実家の領地に戻ったって仲の良い男子から聞いた。
「相手の家から婚約破棄を叩きつけられたみたいだ」
「彼奴、大丈夫か?確か、婿入りする予定だったろう?」
「だからだろ?もう他に婿入り先なんてないだろうさ。彼奴の元婚約者の家は力があるからな」
「そういえば、陞爵するって話しだったな」
「ああ、上手くいけば彼奴は次期侯爵だったっていうのに。それを棒に振っちまったんだ。そりゃあ、親は怒るだろうよ。多分、このまま領地で謹慎だろうさ」
「そりゃまた……気の毒になぁ」
「となると、兄貴の補佐くらいしかできないか。冷や飯ぐらいはキツイぜ」
「流石に婚約者よりも優先するのはマナー違反だろ。自業自得さ」
「言えてる。彼奴は真面目過ぎたんだよ。もっと上手くやりゃあいいのにさ」
「良い奴なんだけどな。妙に要領が悪いんだよ」
庇ってくれた男子は気の毒に良い人らしい。
みんなが心配してるんだもの。それくらいに良い人だったんだろうな。よく知らないけど。
「ねーー、お腹すいちゃった」
今日もみんなと一緒に遊んだからお腹ぺこぺこ。
ここのホテルの食事って全部美味しんだよね。家での食事よりもずっと豪華だし!今日は何を食べようかな?