「……これはすごい大きさだね」
目の前に見える巨大な壁は冒険者の始まりの街であるアレフレアの門の倍くらいはありそうな代物だった。こちらの地域ではアレフレアの街とは異なり、大きくて凶暴な魔物も多く生息しているので、これくらい巨大で強固な壁が必要になるのかもしれない。
「当然ながら王都はこの国の街では一番大きな街ですからね」
「壁だけじゃなくて街の大きさもアレフレアとは桁違い」
わかっていたことだが、駆け出し冒険者が集まるアレフレアの街と王都はその規模がまったく異なるようだ。これは壁の中に入るのが楽しみだ!
王都の門でのチェックは一般の列とほとんど並ぶことなく通ることができる貴族や大商人用のチェックがあった。ベルナさんとフェリーさんはそちらのほうへ進んでいく。
どうやら王都の冒険者ギルドからすでに連絡をもらっているらしく、すぐにチェックを終えて門の中に入れてもらえた。今日はもう遅いので、王都の冒険者ギルドへ挨拶に行くのは明日になる。今日はすでに冒険者ギルドで取ってくれている宿へベルナさんとフェリーさんが案内してくれるようだ。
「うわ~道も広いし、おうちも全部大きいよ!」
「……こりゃ驚いた。確かにアレフレアの街とは道や建物の大きさが全然違う」
「それに街並みが規則正しくて、色も区画ごとに統一されていてとても綺麗です」
初めて王都へやってきたフィアちゃんとドルファやアンジュが王都の街並みに驚いている。当然ながら俺もとても驚いている。
アレフレアの街や昨日訪れたエイブラの街とはその規模がまったく異なるのだ。道や建物、そのすべてが大きい。そして色や建物の形が統一されているので、街全体に統一感があってより美しく見える。
「ふふ、初めて王都を訪れる人達はみなさん驚きますわ。明日はもっと大きな通りを通りますよ。そしてこの街の中心にあるあの大きくて白いお城が王城になります」
ベルナさんの示す先には王都の街に入ってすぐの場所であるここからも見えるほど巨大な城がそびえ立っていた。そうか、あまり考えていなかったが、王都ということは、この街にこの国の王族がいるんだよな。
「これまた立派過ぎる宿だな……」
「まさか昨日のエイブラの街の高級宿以上に立派な宿へ泊まれるとはな……」
「うん、僕もこんなに立派な宿に泊まるのは初めてだよ。どうやら王都の冒険者ギルドは本気でテツヤを歓迎してくれるみたいだね」
ベルナさんとフェリーさんに案内してもらった高級宿は昨日泊まったエイブラの街の高級宿よりもさらに大きくて立派な宿だった。俺達3人が泊まる部屋は倍以上の人が泊まれるくらいの大きさで、内装もかなり豪華な造りになっている。
こんな宿だとひとりあたり1泊いくらかかるんだろうという庶民的な考えが出てしまう。どうやら王都の冒険者ギルドは本気で俺達を歓迎してくれているようだ。
「晩ご飯に出た食事も本当においしかったな」
「そうだね。アレフレアの街では食べたことがない料理ばかりだったし。それに食材自体も見たことがない珍しい食材ばかりだったな」
「高級な食材がふんだんに使われていたよ。やっぱり王都は周りの街や村から珍しい食材なんかが集まってくるし、料理の技術のある人達も集まってくるからね。テツヤが作ってくれた料理とは違った味だけどおいしいよ」
晩ご飯はこの宿でいただいたのだが、本当においしい料理の数々だった。高級な食材が多く使われており、香辛料もふんだんに使われているため、アレフレアの街で食べられる料理よりも遥かにおいしかった。
ベルナさんとフェリーさんは俺の料理をおいしいと言ってくれるが、王都の料理に慣れてしまっているからこそ、新鮮な味でおいしかったと感じているのかもしれない。とはいえプロが作った料理と同等の味付けができるアウトドアスパイスはすごいものなんだなと改めて感心してしまう。
「さて、明日は朝から冒険者ギルドへ行って、王都の冒険者ギルドマスターへ挨拶にいくところからだな。……ちょっとその前にみんなに相談したいことがあるんだよね。ちょっと女性陣の部屋についてきてもらっていい?」
ドルファとランジェさんを誘ってリリア達が泊まっている部屋へと移動する。……なんとなくだが、女性陣が泊まっている部屋にいくのってちょっとドキドキするよね。
女性陣の部屋は俺達が泊まっている部屋よりもさらに広くて豪勢な造りとなっていた。単純に泊まる人数が5人だから当然と言えば当然だ。そのおかげで男性陣3人が部屋に入っても十分な広さがある。
「それで相談とはどうしたのだ?」
「ちょっとみんなの意見も聞きたくてね。これから話すことは他の人には秘密にしておいてほしいんだ」
「待って、今防音の魔法をかける。……これでこの部屋の外にここでの話し声は漏れない」
「あっ、ありがとうフェリーさん」
どうやら盗聴などを防ぐ魔法があるようだ。これほどの高級宿ならそのあたりの対策はしてそうだが、さらにフェリーさんが魔法を使ってくれるのならより安心できる。
「相談したいのは俺のストアで購入できる地図のことなんだ」
目の前に見える巨大な壁は冒険者の始まりの街であるアレフレアの門の倍くらいはありそうな代物だった。こちらの地域ではアレフレアの街とは異なり、大きくて凶暴な魔物も多く生息しているので、これくらい巨大で強固な壁が必要になるのかもしれない。
「当然ながら王都はこの国の街では一番大きな街ですからね」
「壁だけじゃなくて街の大きさもアレフレアとは桁違い」
わかっていたことだが、駆け出し冒険者が集まるアレフレアの街と王都はその規模がまったく異なるようだ。これは壁の中に入るのが楽しみだ!
王都の門でのチェックは一般の列とほとんど並ぶことなく通ることができる貴族や大商人用のチェックがあった。ベルナさんとフェリーさんはそちらのほうへ進んでいく。
どうやら王都の冒険者ギルドからすでに連絡をもらっているらしく、すぐにチェックを終えて門の中に入れてもらえた。今日はもう遅いので、王都の冒険者ギルドへ挨拶に行くのは明日になる。今日はすでに冒険者ギルドで取ってくれている宿へベルナさんとフェリーさんが案内してくれるようだ。
「うわ~道も広いし、おうちも全部大きいよ!」
「……こりゃ驚いた。確かにアレフレアの街とは道や建物の大きさが全然違う」
「それに街並みが規則正しくて、色も区画ごとに統一されていてとても綺麗です」
初めて王都へやってきたフィアちゃんとドルファやアンジュが王都の街並みに驚いている。当然ながら俺もとても驚いている。
アレフレアの街や昨日訪れたエイブラの街とはその規模がまったく異なるのだ。道や建物、そのすべてが大きい。そして色や建物の形が統一されているので、街全体に統一感があってより美しく見える。
「ふふ、初めて王都を訪れる人達はみなさん驚きますわ。明日はもっと大きな通りを通りますよ。そしてこの街の中心にあるあの大きくて白いお城が王城になります」
ベルナさんの示す先には王都の街に入ってすぐの場所であるここからも見えるほど巨大な城がそびえ立っていた。そうか、あまり考えていなかったが、王都ということは、この街にこの国の王族がいるんだよな。
「これまた立派過ぎる宿だな……」
「まさか昨日のエイブラの街の高級宿以上に立派な宿へ泊まれるとはな……」
「うん、僕もこんなに立派な宿に泊まるのは初めてだよ。どうやら王都の冒険者ギルドは本気でテツヤを歓迎してくれるみたいだね」
ベルナさんとフェリーさんに案内してもらった高級宿は昨日泊まったエイブラの街の高級宿よりもさらに大きくて立派な宿だった。俺達3人が泊まる部屋は倍以上の人が泊まれるくらいの大きさで、内装もかなり豪華な造りになっている。
こんな宿だとひとりあたり1泊いくらかかるんだろうという庶民的な考えが出てしまう。どうやら王都の冒険者ギルドは本気で俺達を歓迎してくれているようだ。
「晩ご飯に出た食事も本当においしかったな」
「そうだね。アレフレアの街では食べたことがない料理ばかりだったし。それに食材自体も見たことがない珍しい食材ばかりだったな」
「高級な食材がふんだんに使われていたよ。やっぱり王都は周りの街や村から珍しい食材なんかが集まってくるし、料理の技術のある人達も集まってくるからね。テツヤが作ってくれた料理とは違った味だけどおいしいよ」
晩ご飯はこの宿でいただいたのだが、本当においしい料理の数々だった。高級な食材が多く使われており、香辛料もふんだんに使われているため、アレフレアの街で食べられる料理よりも遥かにおいしかった。
ベルナさんとフェリーさんは俺の料理をおいしいと言ってくれるが、王都の料理に慣れてしまっているからこそ、新鮮な味でおいしかったと感じているのかもしれない。とはいえプロが作った料理と同等の味付けができるアウトドアスパイスはすごいものなんだなと改めて感心してしまう。
「さて、明日は朝から冒険者ギルドへ行って、王都の冒険者ギルドマスターへ挨拶にいくところからだな。……ちょっとその前にみんなに相談したいことがあるんだよね。ちょっと女性陣の部屋についてきてもらっていい?」
ドルファとランジェさんを誘ってリリア達が泊まっている部屋へと移動する。……なんとなくだが、女性陣が泊まっている部屋にいくのってちょっとドキドキするよね。
女性陣の部屋は俺達が泊まっている部屋よりもさらに広くて豪勢な造りとなっていた。単純に泊まる人数が5人だから当然と言えば当然だ。そのおかげで男性陣3人が部屋に入っても十分な広さがある。
「それで相談とはどうしたのだ?」
「ちょっとみんなの意見も聞きたくてね。これから話すことは他の人には秘密にしておいてほしいんだ」
「待って、今防音の魔法をかける。……これでこの部屋の外にここでの話し声は漏れない」
「あっ、ありがとうフェリーさん」
どうやら盗聴などを防ぐ魔法があるようだ。これほどの高級宿ならそのあたりの対策はしてそうだが、さらにフェリーさんが魔法を使ってくれるのならより安心できる。
「相談したいのは俺のストアで購入できる地図のことなんだ」