ここは市場街にある空き家。グレイフェズとムドルとコルザが待機している部屋だ。
時は――メーメルにより、二人が隣の部屋から追い出された所まで遡る。
グレイフェズとムドルは扉の近くで心ここになく、ボーっとし上の空だ。おまけに二人共、タラリと鼻血が垂れている。――みていられない。
そんな二人のことが気になりコルザはそばまでくる。
(これはいやはや、みてしまったようだな。まぁ、男なら仕方ない症状か。そのうち正気に戻るだろう)
そう思い二人のそばで待機することにした。
――グレイフェズはルイの裸をみてしまい妄想、真っ最中である。
(ルイの……真面にみた。頭から離れねえ~……いや、却ってみれて良かったのか? そうそうみれないしな。いやいや、俺は何を考えてんだ!
……そういえば、怒ってたな。流石に、謝っておくか)
デレデレ、納得をする、真剣な表情などの百面相を繰り返していた。どうみても異様な光景である。
――一方ムドルは顔を赤らめ、ボーっと無表情のまま妄想していた。
(真面にみてしまいました。どうしましょう……このままでは、感情が抑えきれません。いえ、もしかしてこれはチャンスでしょうか?
でも、ルイさん怒っていましたし。まずは、謝った方がいいですよね。それが礼儀です……)
そう考えるも、まだ症状は治まらないようである。
そうこう二人は考えていたが、ふとあることを思いお互い見合う。
「ムドル……そういえば、お前もみたんだったな」
そう言いムドルを睨む。
「そうでした。グレイもでしたね」
ムドルは、キッとグレイフェズを睨んだ。
「忘れろ、いいな!」
「フッ、それは私のセリフですよ。忘れてもらいましょうか!」
お互い見合い今にもバチバチとバトルが勃発しそうである。
それをコルザは、なぜか笑いみていた。勿論、二人を止める気配はない。
「なるほど、引く気はねえってことか」
「ええ、元からそんなつもりはありませんので」
そう言い二人は、お互い睨み合いながら立ち上がる。十センチの差のせいで、グレイフェズがムドルを見上げている状態だ。
「面白いじゃねえか」
「やり合うつもりですか? 私は構いませんが」
お互い胸倉を掴み合う。そして、取っ組み合いの喧嘩になってしまった。
グレイフェズが右拳でムドルに殴りかかる。それをムドルは避けるがグレイフェズの蹴りが腹部に直撃した。
「……やりますね」
そう言いムドルはすかさずグレイフェズに目掛け回し蹴りをする。それをグレイは避けた。だがムドルは即座にグレイフェズを掴まえ反対側の壁まで投げ飛ばす。
グレイフェズは壁に激突し意識がもうろうとするも、フラフラしながら立ち上がった。血が額を伝いポタポタと落ちる。
すかさずムドルはグレイのそばにきた。そしてムドルは、グレイフェズの胸倉を掴む。
「これで、終わりですか?」
そう言われグレイフェズは、ニヤリと笑みを浮かべる。
「クッ……んなわけねえだろう、がよっ!」
そう言ったと同時にグレイフェズは、ムドルを素早く掴まえ腹部を蹴り上げ後ろに投げ飛ばした。
ムドルは何もできないまま壁に激突する。フラフラしながら立ち上がった。額を血が伝い落ちる。
「ツウ……やりますね」
「お前もな。まだやる気か?」
「私は、どちらでも構いませんが」
そう言いお互い鋭い眼光で睨み合う。
再びバトルが展開されるかというその時……。
「二人共、何をやっておるのじゃあぁぁあああ!?」
メーメルがそう言いながら猛ダッシュで二人のそばにくる。それと同時にグレイフェズとムドルを順に投げ飛ばした。――女とも思えないほどの力だ。流石は魔族である。
泪が居る扉の前に飛ばされグレイフェズとムドルは、何がなんだか分からず辺りを見渡した。
それと同時に二人は、泪が視界に入り青ざめ顔を引きつらせる。
そんなグレイフェズとムドルをみた泪は、みてはいけない物をみたような表情で顔を引きつらせていた。
時は――メーメルにより、二人が隣の部屋から追い出された所まで遡る。
グレイフェズとムドルは扉の近くで心ここになく、ボーっとし上の空だ。おまけに二人共、タラリと鼻血が垂れている。――みていられない。
そんな二人のことが気になりコルザはそばまでくる。
(これはいやはや、みてしまったようだな。まぁ、男なら仕方ない症状か。そのうち正気に戻るだろう)
そう思い二人のそばで待機することにした。
――グレイフェズはルイの裸をみてしまい妄想、真っ最中である。
(ルイの……真面にみた。頭から離れねえ~……いや、却ってみれて良かったのか? そうそうみれないしな。いやいや、俺は何を考えてんだ!
……そういえば、怒ってたな。流石に、謝っておくか)
デレデレ、納得をする、真剣な表情などの百面相を繰り返していた。どうみても異様な光景である。
――一方ムドルは顔を赤らめ、ボーっと無表情のまま妄想していた。
(真面にみてしまいました。どうしましょう……このままでは、感情が抑えきれません。いえ、もしかしてこれはチャンスでしょうか?
でも、ルイさん怒っていましたし。まずは、謝った方がいいですよね。それが礼儀です……)
そう考えるも、まだ症状は治まらないようである。
そうこう二人は考えていたが、ふとあることを思いお互い見合う。
「ムドル……そういえば、お前もみたんだったな」
そう言いムドルを睨む。
「そうでした。グレイもでしたね」
ムドルは、キッとグレイフェズを睨んだ。
「忘れろ、いいな!」
「フッ、それは私のセリフですよ。忘れてもらいましょうか!」
お互い見合い今にもバチバチとバトルが勃発しそうである。
それをコルザは、なぜか笑いみていた。勿論、二人を止める気配はない。
「なるほど、引く気はねえってことか」
「ええ、元からそんなつもりはありませんので」
そう言い二人は、お互い睨み合いながら立ち上がる。十センチの差のせいで、グレイフェズがムドルを見上げている状態だ。
「面白いじゃねえか」
「やり合うつもりですか? 私は構いませんが」
お互い胸倉を掴み合う。そして、取っ組み合いの喧嘩になってしまった。
グレイフェズが右拳でムドルに殴りかかる。それをムドルは避けるがグレイフェズの蹴りが腹部に直撃した。
「……やりますね」
そう言いムドルはすかさずグレイフェズに目掛け回し蹴りをする。それをグレイは避けた。だがムドルは即座にグレイフェズを掴まえ反対側の壁まで投げ飛ばす。
グレイフェズは壁に激突し意識がもうろうとするも、フラフラしながら立ち上がった。血が額を伝いポタポタと落ちる。
すかさずムドルはグレイのそばにきた。そしてムドルは、グレイフェズの胸倉を掴む。
「これで、終わりですか?」
そう言われグレイフェズは、ニヤリと笑みを浮かべる。
「クッ……んなわけねえだろう、がよっ!」
そう言ったと同時にグレイフェズは、ムドルを素早く掴まえ腹部を蹴り上げ後ろに投げ飛ばした。
ムドルは何もできないまま壁に激突する。フラフラしながら立ち上がった。額を血が伝い落ちる。
「ツウ……やりますね」
「お前もな。まだやる気か?」
「私は、どちらでも構いませんが」
そう言いお互い鋭い眼光で睨み合う。
再びバトルが展開されるかというその時……。
「二人共、何をやっておるのじゃあぁぁあああ!?」
メーメルがそう言いながら猛ダッシュで二人のそばにくる。それと同時にグレイフェズとムドルを順に投げ飛ばした。――女とも思えないほどの力だ。流石は魔族である。
泪が居る扉の前に飛ばされグレイフェズとムドルは、何がなんだか分からず辺りを見渡した。
それと同時に二人は、泪が視界に入り青ざめ顔を引きつらせる。
そんなグレイフェズとムドルをみた泪は、みてはいけない物をみたような表情で顔を引きつらせていた。