異世界聖女ですが即日クビになりまして

藤野ヒカル

 自称平凡な『社会人ヲタク』。
 黒目黒髪。垂れ目。やや猫背気味。トリップ後の格好は大体ワンピース+エプロン。旅に出る時は登山ウェアに近い服装。
 異界人名簿では『クロエ』と登録されている。他にも『ルミエール』と呼ばれたりする。
 √によっては異能(魔法ではない)が開花する。
 魔王討伐で複数のスキルを与えられる予定だったが、巻き込まれて召喚された者達に横取りされ、事実を隠蔽する為に冤罪で投獄される。それから集団脱獄に便乗して、森の魔物に保護され、コツコツ働いてたら複数の旦那を得る。大国のパーティに参加したら最近召喚された聖女に悪女だと糾弾される、彼女にぞっこんらしい第三王子は煩いが、訳アリ野郎をまとめて結婚してくれたヒロインを詰る相手は前述以外に居なかった。

横川蛍子

 清楚系美少女。
 異世界召喚に巻き込まれた女子高生。自分の事しか考えていないわけではないが、自分に都合のいいようにしか解釈できないし、発想に至らない。
 異界人名簿では『スピカ』と登録されている。

一条灯

 異世界召喚に巻き込まれた男子高校生。蛍子とは従兄妹。付き合いは長いが、恋愛感情はない。
 ペンの国の王女に一目惚れ。
 異界人名簿では『アーサー』と登録されている。

転移先の世界

 異世界転移が珍しくない世界。
 魔法が存在し、人外だけでなく使える人間もいる。しかし異世界の人間を厭う者もいる。
 実は一夫多妻or一妻多夫が合法。

岩の国

 国土の大半が岩を占める。ドラゴンや恐竜に近い爬虫類が暮らす。擬人化しても2メートルを優に超える。

根の国

 長い洞窟を入ると現れる国。国民の大半がゴースト。食べなくても死なないが、飲食する。

水の国

 海に囲まれ、国土も大半が川と池、沼や湖。海洋生物や淡水生物が暮らす。人魚もいる。

ヒトの国

 ざっくりわけると、四つの都市国家(バラの国、ユリの国、ペンの国、ボタンの国)が存在する。

アレクセイ

 赤色のドラゴン。
 優秀だが奔放すぎる部下の所為で胃が痛い。勘違いで雇用されたヒカルを『ルルン』と呼ぶ(鼻歌を歌ってるのを聞いた)。

シメオン・フロガ

 ボタンの国の豪商。
 白皙の膚、暗い緑の髪、髪よりは明るい切れ長の碧眼の美青年。
 トリッパーであるヒカルの事を知っているようだが……。

カイル

 バラの国出身。国からの命令で勇者をする羽目になったおじさん(村で一番年下だった)。

ジョン

 バラの国の第一王子。聖女に一目ぼれしてペンの国の王女との婚約破棄した。国を大混乱に陥れるが、微塵も危機感を覚えていない。

ロセイ

 ヤブ医者。

ミカエラ

 シスター。

ジェフリー

 商業ギルドの幹部。

ジェイコブ

 ジェフリーの部下。

ラートシ

 水の国の上流階級のクラーケン。
 ヒトの船から転落したヒカルを拾う。

マキビ

 根の国のトップ。黒衣の骸骨。骨格からして男性と思われる。
 豪奢な衣装と宝飾品を纏った女は、護衛の男と主人の美を磨き上げるのに余念がない侍女に囲まれて、挨拶に現われる者に唇を吊り上げて応えていた。その合間に、今夜は派手な色に染められている爪で小間使いの妖精が持ってきたグラスや軽食の乗った皿を手持無沙汰につつき回しながら、小さく息を吐く。やる事がないわけでもないが、今回のパーティは退屈だというのが正直な感想だった。
 パーティーやお茶会、生まれ育った世界では無縁だったイベントに最初はときめいた。けれど慣れてくると、上流階級の付き合いというのは案外面倒臭いものだった。いや、亡母も後見人も寛大で、あまり無理な教育をせず、希望の事を学ばせてくれているからこその退屈さなのかもしれない。要するに贅沢な悩みというやつだ。
 魔王討伐召喚にされたと思ったらスキル横取りされて、投獄されて脱獄して、重婚して……。どんな刺激的な展開も続けば日常に溶け込んでしまう事を、ヒカルは異世界で思い知る事になった。

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