『早速、色々聞いてもいいかな?』
『はい。ランドール様。』
『今、聖女の認定を受けているアリシアは、ソフィアの妹なんだよね?』
『はい。そうです。』
『ならなんでソフィアは、巫女にも聖女にもなっていないの?』
エルドラ王国には、魔力を代々、受け継ぐ王族・貴族と魔力とは、異なるが強い能力である神力を代々、受け継ぐ、龍神族がいる。
魔力には、光、火、水、風、土の5つの属性があり、王族・貴族の子息、息女は、12歳と16歳に魔力判定が行われる。
龍の加護の国、エルドラ王国には、時折、龍の加護をもった女児が生まれてくる。その女児も、成長とともに、光の魔力に似た力を使うようになるため、この国では、光の魔力をもつ者は、聖女、龍の加護を持つ者は、龍の巫女と区別して呼ばれている。
光の魔力は、希少なため、光の魔力を持つ者の16歳の魔力判定は、その他の属性の者とは、区別され、今日のアリシアのように、個別に、王などが立ち合う中で行われ、(魔力があることはわかっているので、確認の意味合いが強い)その後、そのまま聖女認定をされる。
それに対し、王族・貴族や平民関係なく稀に生まれてくる龍の加護を持つ女児が、魔力を持つ王族・貴族の元に生まれると、龍の加護に気づかれず、龍の加護の力を光の魔力と間違われて、聖女認定されることがあると聞く。
ランドール様は、そういうことを聞いているんだと思うけど…。私には、根本的に魔力も、不思議な力も何もない…。
『魔力なしだから、魔力判定を受けていないので…。』
『魔力なし…⁈……神獣の加護持ちのソフィアが…?どうして…?いや、…巫女の力は、厳密には、神力だから、魔力なしと言えば、間違いではないけど…、
神獣の加護もちのソフィアなら子どもの頃から、少なくとも光魔法のような不思議な力が出現してたはずだよ。巫女の基本的な力と光魔法は見た目は、同じだから。』
『父親と義母がソフィアの力を認めぬからじゃ。』
ハルがここぞとばかりに主張する。
『違うわ。私が言わないから知らないだけよ。ハル。それに、あったとしても、私の力は、ポーションが作れる程度、それだけよ。それだってアリシアの力で上手くいってるだけだと思うわ。』
『そうじゃない。今のソフィアは、アリシアなんかより、遥かに精度の高いポーションを作れる。あやつらは知ってて隠している。確信犯だよ。』
『いくらなんでもそんなことあるわけないわ。』
『今、ソフィアからは、確かに神力が感じられる。神力を持たない者…、魔力持ちや、魔力なしは、ソフィアから神力を感じ取れないだろうから、神力があると感覚的に気づくことは難しいけど、だからと言って、能力なしだと思うはずは無いよ。
巫女の神力は魔力と違って、詠唱なしで、息を吐くように使えるからね。
ソフィアから感じられる神力からして、重傷を負った人を瞬時に回復させるようなことは無理でも、ポーションを作る以外に、
ちょっとした不思議な力、
そうなったらいいなと思った時にはなってるような…、
例えば、冷めた紅茶を淹れたての熱々にしてしまうようなこと…
『えっ‼︎それって巫女の力なの?』
『心辺りがあるみたいだね。そういうちょっとしたことなら、色々な場面で知らず発揮しているはずだから、一緒にいる家族や屋敷の者が気づかないはずないんだよ。
巫女の力は、それを持ってる当事者にとっては、空気のように当たり前過ぎて気づきにくくても、持ってない者からしたら、特殊な能力でしかないんだから。』
『えっ‼︎じゃあ、ハルが言うように知ってて敢えて隠していたの?』
『そうだろうね…。』
『……そんなに私のことが憎いのね…。』
ハルが頭を腕に擦り寄せる。
『わしはソフィアが大好きじゃよ。』
『…ありがとう。ハル。』
『外が騒がしくなって来たね。イーサン様子を見て来て。』
『かしこまりました。』
イーサンは立ち上がると、颯爽と部屋から出て行った。
『それで、ソフィアはどうして侍女服を着ているの?』
『アリシアは、よく嫌がらせに、出かける時にソフィアに侍女をやらせるんじゃよ。
聖女の認定式は、家族以外参加出来ないことを知ってて、わざと着させて連れて来たんじゃ。』
『あんなのいつものことよ。ハル。』
『それがいつものことなのかい⁇…それは酷いな…。』
ハッキリ酷いと言われてしまうと…、自分がとても惨めに思えてキツイ…。
『ソフィアをもうそんな目には合わせたくない。僕のところにおいで。』
『…急にそんなことを言われても…。』
『そう…だよね。でも、ソフィアは僕の魂の番。花嫁だ。僕のところへ来ることを考えて。』
『……考えてみるだけなら…。』
『ありがとう。嬉しいよ。』
そう言ってランドール様は、こちらが蕩けてしまちそうにな笑顔を向けた。
『はい。ランドール様。』
『今、聖女の認定を受けているアリシアは、ソフィアの妹なんだよね?』
『はい。そうです。』
『ならなんでソフィアは、巫女にも聖女にもなっていないの?』
エルドラ王国には、魔力を代々、受け継ぐ王族・貴族と魔力とは、異なるが強い能力である神力を代々、受け継ぐ、龍神族がいる。
魔力には、光、火、水、風、土の5つの属性があり、王族・貴族の子息、息女は、12歳と16歳に魔力判定が行われる。
龍の加護の国、エルドラ王国には、時折、龍の加護をもった女児が生まれてくる。その女児も、成長とともに、光の魔力に似た力を使うようになるため、この国では、光の魔力をもつ者は、聖女、龍の加護を持つ者は、龍の巫女と区別して呼ばれている。
光の魔力は、希少なため、光の魔力を持つ者の16歳の魔力判定は、その他の属性の者とは、区別され、今日のアリシアのように、個別に、王などが立ち合う中で行われ、(魔力があることはわかっているので、確認の意味合いが強い)その後、そのまま聖女認定をされる。
それに対し、王族・貴族や平民関係なく稀に生まれてくる龍の加護を持つ女児が、魔力を持つ王族・貴族の元に生まれると、龍の加護に気づかれず、龍の加護の力を光の魔力と間違われて、聖女認定されることがあると聞く。
ランドール様は、そういうことを聞いているんだと思うけど…。私には、根本的に魔力も、不思議な力も何もない…。
『魔力なしだから、魔力判定を受けていないので…。』
『魔力なし…⁈……神獣の加護持ちのソフィアが…?どうして…?いや、…巫女の力は、厳密には、神力だから、魔力なしと言えば、間違いではないけど…、
神獣の加護もちのソフィアなら子どもの頃から、少なくとも光魔法のような不思議な力が出現してたはずだよ。巫女の基本的な力と光魔法は見た目は、同じだから。』
『父親と義母がソフィアの力を認めぬからじゃ。』
ハルがここぞとばかりに主張する。
『違うわ。私が言わないから知らないだけよ。ハル。それに、あったとしても、私の力は、ポーションが作れる程度、それだけよ。それだってアリシアの力で上手くいってるだけだと思うわ。』
『そうじゃない。今のソフィアは、アリシアなんかより、遥かに精度の高いポーションを作れる。あやつらは知ってて隠している。確信犯だよ。』
『いくらなんでもそんなことあるわけないわ。』
『今、ソフィアからは、確かに神力が感じられる。神力を持たない者…、魔力持ちや、魔力なしは、ソフィアから神力を感じ取れないだろうから、神力があると感覚的に気づくことは難しいけど、だからと言って、能力なしだと思うはずは無いよ。
巫女の神力は魔力と違って、詠唱なしで、息を吐くように使えるからね。
ソフィアから感じられる神力からして、重傷を負った人を瞬時に回復させるようなことは無理でも、ポーションを作る以外に、
ちょっとした不思議な力、
そうなったらいいなと思った時にはなってるような…、
例えば、冷めた紅茶を淹れたての熱々にしてしまうようなこと…
『えっ‼︎それって巫女の力なの?』
『心辺りがあるみたいだね。そういうちょっとしたことなら、色々な場面で知らず発揮しているはずだから、一緒にいる家族や屋敷の者が気づかないはずないんだよ。
巫女の力は、それを持ってる当事者にとっては、空気のように当たり前過ぎて気づきにくくても、持ってない者からしたら、特殊な能力でしかないんだから。』
『えっ‼︎じゃあ、ハルが言うように知ってて敢えて隠していたの?』
『そうだろうね…。』
『……そんなに私のことが憎いのね…。』
ハルが頭を腕に擦り寄せる。
『わしはソフィアが大好きじゃよ。』
『…ありがとう。ハル。』
『外が騒がしくなって来たね。イーサン様子を見て来て。』
『かしこまりました。』
イーサンは立ち上がると、颯爽と部屋から出て行った。
『それで、ソフィアはどうして侍女服を着ているの?』
『アリシアは、よく嫌がらせに、出かける時にソフィアに侍女をやらせるんじゃよ。
聖女の認定式は、家族以外参加出来ないことを知ってて、わざと着させて連れて来たんじゃ。』
『あんなのいつものことよ。ハル。』
『それがいつものことなのかい⁇…それは酷いな…。』
ハッキリ酷いと言われてしまうと…、自分がとても惨めに思えてキツイ…。
『ソフィアをもうそんな目には合わせたくない。僕のところにおいで。』
『…急にそんなことを言われても…。』
『そう…だよね。でも、ソフィアは僕の魂の番。花嫁だ。僕のところへ来ることを考えて。』
『……考えてみるだけなら…。』
『ありがとう。嬉しいよ。』
そう言ってランドール様は、こちらが蕩けてしまちそうにな笑顔を向けた。