早く到着しすぎたか〜と用意周到すぎる自分を笑い飛ばしながら、試験会場に早々と席に着く。
別に自転車をかっ飛ばして行かなければ指定された時間に間に合わない訳でもないはずなのだが、いつもの癖がこうも抜けないとなると、癖って怖いな。
朝TwitterのTLに流れ出た、とあるインフルエンサーのツイートに「習慣化は長期視点で!」とか書いていたけど、本当にそうなのかもしれないなーなんて。
とにかく、今日はなんとしてでも、合格ライン以上の点数をしっかり取らないとなっと静かに心の中で一人エールを送った。
指定された席は最後列だった。
ラッキーすぎる‼︎もう受かったも同然と高ぶる気持ちにブレーキをかけつつ、深呼吸する。
自分でもよくわかっていないのだが、最前列に座ると落ち着かず、逃げ出したくなる衝動に駆られるからだ。
それに後ろを振り返ると、人がたくさん視界に映り込んできてパニックになりそうになる。
正直、あまり人混みは得意な方ではないのだ。
そう言いつつも、サッカー部に所属している身分だ。
サッカーに罪はない。
サッカーは好きだ。
サッカーだから好きだ。
思えば、生きた年数と恋人さんがいない歴はイコールで、友達はみんな誰かと付き合っているのが疎ましくもある。
あぁ、僕にも「この人と付き合いたい!!」と叫んでしまいたくなるほどの素敵な人と果たして出会えるのだろうか。
昨日だったか、アルコールに酔い潰された姉が「運命なんてないのよ。…目の前にいるこの人を運命にしたいって思えたのかよ」と何やらすごいパワーワードを放っていたが、イマイチ、ピンとこない。
そんな風に心が叫びたくなるような何かが起きるんだろう。
だとしても、やはり、経験者の口から出た言葉でも理解し難い感覚だ。
逡巡していると、気づけば、試験会場も受験者で賑やかになっており、同じ学校の学生だろう人たちが談笑している。
いやいや、すごい余裕だな。
これから試験だぞと思わず横から茶々を入れてしまいたくなるほど、その子たちは余裕そうだった。
頭いいんだろうな、なんて羨ましくもなった。
目を閉じて、試験時間が始まるのを迎えていたら、一瞬、柔軟剤の華やかな香りが鼻腔をくすぐった。
ハッとして、勢いよく目を開けると、花が咲いたかのような優しい微笑みを浮かべている女性が僕の目の前の席に腰を下ろした。
誰だこれ、なんだこれ、絶対その笑顔は僕に向けられたものではないとわかってはいるのに、胸の高鳴りが収まらない。
静かにしろよ、これから試験なんだぞ、と言ってきかせるが落ち着くばかりか、むしろヒートアップしているような気がする。
そうだ、困った。
今、すごく困っている。
「タイム!」と叫んで、試験時間を延長できたらいいのにと叶うはずのない願い事を考えている自分がいた。
さすがに待ったなんてものはなく、心を落ち着かせれないまま、試験開始時刻を迎えた。
別に自転車をかっ飛ばして行かなければ指定された時間に間に合わない訳でもないはずなのだが、いつもの癖がこうも抜けないとなると、癖って怖いな。
朝TwitterのTLに流れ出た、とあるインフルエンサーのツイートに「習慣化は長期視点で!」とか書いていたけど、本当にそうなのかもしれないなーなんて。
とにかく、今日はなんとしてでも、合格ライン以上の点数をしっかり取らないとなっと静かに心の中で一人エールを送った。
指定された席は最後列だった。
ラッキーすぎる‼︎もう受かったも同然と高ぶる気持ちにブレーキをかけつつ、深呼吸する。
自分でもよくわかっていないのだが、最前列に座ると落ち着かず、逃げ出したくなる衝動に駆られるからだ。
それに後ろを振り返ると、人がたくさん視界に映り込んできてパニックになりそうになる。
正直、あまり人混みは得意な方ではないのだ。
そう言いつつも、サッカー部に所属している身分だ。
サッカーに罪はない。
サッカーは好きだ。
サッカーだから好きだ。
思えば、生きた年数と恋人さんがいない歴はイコールで、友達はみんな誰かと付き合っているのが疎ましくもある。
あぁ、僕にも「この人と付き合いたい!!」と叫んでしまいたくなるほどの素敵な人と果たして出会えるのだろうか。
昨日だったか、アルコールに酔い潰された姉が「運命なんてないのよ。…目の前にいるこの人を運命にしたいって思えたのかよ」と何やらすごいパワーワードを放っていたが、イマイチ、ピンとこない。
そんな風に心が叫びたくなるような何かが起きるんだろう。
だとしても、やはり、経験者の口から出た言葉でも理解し難い感覚だ。
逡巡していると、気づけば、試験会場も受験者で賑やかになっており、同じ学校の学生だろう人たちが談笑している。
いやいや、すごい余裕だな。
これから試験だぞと思わず横から茶々を入れてしまいたくなるほど、その子たちは余裕そうだった。
頭いいんだろうな、なんて羨ましくもなった。
目を閉じて、試験時間が始まるのを迎えていたら、一瞬、柔軟剤の華やかな香りが鼻腔をくすぐった。
ハッとして、勢いよく目を開けると、花が咲いたかのような優しい微笑みを浮かべている女性が僕の目の前の席に腰を下ろした。
誰だこれ、なんだこれ、絶対その笑顔は僕に向けられたものではないとわかってはいるのに、胸の高鳴りが収まらない。
静かにしろよ、これから試験なんだぞ、と言ってきかせるが落ち着くばかりか、むしろヒートアップしているような気がする。
そうだ、困った。
今、すごく困っている。
「タイム!」と叫んで、試験時間を延長できたらいいのにと叶うはずのない願い事を考えている自分がいた。
さすがに待ったなんてものはなく、心を落ち着かせれないまま、試験開始時刻を迎えた。