話は少し過去に戻る。
私が進学した高校の男女比率は一対九。男子生徒だけのクラスが学年の半数を占めていた。
女子生徒がいるクラスでも、男子生徒の方が圧倒的に多い。
「どんなブスでも彼氏ができる」
その高校がある地域では、そんなふうに揶揄されることが多い高校だった。
失礼な話である。
そんな学校で私が選んだ部活は軽音楽部。
部内でも男女比率は変わらない。圧倒的に男子生徒の方が多かった。
軽音楽部と言うと、力はあまり必要なさそうなイメージがあるのではないだろうか。
私もそう思っていた。
しかし、実際入部してみるとそのイメージは払拭される。
ベースやギターの音を増幅させるために使うアンプは、とてもじゃないが一人で運べるような重さじゃない。ドラムのシンバルも意外と重たいし、機材同士を繋げるシールド類だってたくさんあれば重たくなる。
放課後になり部活の時間になると、教室をスタジオに変貌させるために少し離れた部室から毎日それらを運ぶのだ。
女子生徒には多少の忖度はあったものの、機材のセッティングは新入部員の仕事だった。
私が進学した高校の男女比率は一対九。男子生徒だけのクラスが学年の半数を占めていた。
女子生徒がいるクラスでも、男子生徒の方が圧倒的に多い。
「どんなブスでも彼氏ができる」
その高校がある地域では、そんなふうに揶揄されることが多い高校だった。
失礼な話である。
そんな学校で私が選んだ部活は軽音楽部。
部内でも男女比率は変わらない。圧倒的に男子生徒の方が多かった。
軽音楽部と言うと、力はあまり必要なさそうなイメージがあるのではないだろうか。
私もそう思っていた。
しかし、実際入部してみるとそのイメージは払拭される。
ベースやギターの音を増幅させるために使うアンプは、とてもじゃないが一人で運べるような重さじゃない。ドラムのシンバルも意外と重たいし、機材同士を繋げるシールド類だってたくさんあれば重たくなる。
放課後になり部活の時間になると、教室をスタジオに変貌させるために少し離れた部室から毎日それらを運ぶのだ。
女子生徒には多少の忖度はあったものの、機材のセッティングは新入部員の仕事だった。