店にはいるとまさにイタリアのような世界観が広がっていた。

「店の雰囲気がかなり本格的だからだいぶ期待できそうだね」

「私ファミレスでしか食べたことないから本格的なイタリアン楽しみ♪」

「私はイタリアだったからよく食べてたわ」
エリザベートは転校先がイタリアだったため普段からよく食べていたらしい。
しかしナミアやグランは特にイタリア料理を食べる機会がなくファミレスなどでしか食べたことがないためとても楽しみにしていた。
ウェイターに案内され席に着きメニューを開くと多くの料理が乗っていた。

「ピザとかパスタだけだと思ってたけど結構種類あるね!」

「リゾットやパニーニ、カプレーゼもあるぞ」

「すごいわね!かなり品揃えあるじゃない」

「ランチセットもあるみたいだよ」

「絶対に康太さんの入れ知恵ね」
ランチセットは好きなパスタやピザなどのメイン一品を頼むとスープとデザートが着いてくるというものだった。
三人はランチセットを頼むことにした。

「私はカルボナーラかな」

「私はマルゲリータにしようかしら」

「俺はトマトのリゾットにしよう」
三人は注文を済ませ料理が来るのを待っていた。

「スマホがもっと一般的だったら外でも普通に使えるのにね」

「もっと機能を追加しようか?例えば認識阻害とか」

「認識阻害って?」

「回りの人から存在を認知されなくなる魔法だよ。これをスマホの回りにだけ使えばスマホを使ってても回りの人はなにも感じなくなるよ」

「いいねそれ!今度追加して!」
そんな話をしていると料理が運ばれてきた。

「おお~!美味しそう♪」

「良い感じね!」

「じゃあ早速……」

「「「いただきます!」」」
グランはまずリゾットを一口食べた。

「こ、これは……!」
チーズの芳醇な香りが口一杯に広がり、ついでトマトの甘味がほんのり聞いてくる。
トマトはただ甘いだけじゃなく酸味もありチーズを引き立ててくれる。
グランは夢中になってリゾットを口に運んだ。
……まあ端的に言ってとても美味しかった。

二人も似たような感想を持ったらしく美味しそうに料理を食べていた。

「美味しかったね~♪」

「また行こうな」

「今度はみんなを連れてね」