遺跡から何かがでてきた場合、うちの持ち物になる。
もちろん歴史的大発見だったら個人が所有するものではないだろうけど。
遺跡だから、古い岩盤が残っていて、頑丈だそうである。
地震にも強い。
東日本大震災のとき、この辺一帯はあまり揺れなかった。
その当時は少し離れた所に住んでいたが、被害は台所洗剤が洗っていないお皿の上に落ちて少し出てしまっていただけだった。
棚の物もまったく落ちなかった。
昔湿地帯だったところは、被害が酷かった。
土地が低いところがそうだ。
近所でも低い所には台風の洪水で大きな被害が出ている。
うちは高台にあるので、火災保険も水害は外してある。
またこの辺一帯には城下町跡で、道路が入り組んでいる。
だが坂を下っていくとすぐに田園地帯に出ることができる。
住宅地、商業地、農業地など、バランスが良い土地柄だ。
風土という意味では、引っ越したばかりのとき、歩いている人たちが皆挨拶をしてくることに驚いた。
人情を感じる土地である。
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【サブタイトル】
話題が増殖する
【本文】
「記事が増える」と「記事が増殖する」の違いは何だろうか。
辞書を引くと以下のようになっている。
「増える」数や量が多くなる。
「増殖」増えて多くなること。増やして多くすること。
「増えて多くなる」に増えるの意味を入れ込むと「数や量が多くなり多くなる」になってしまう。
「増えて多くする」に至っては「数や量が多くなり多くする」である。多くなったのか、多くしたのかわからない。
辞書的には矛盾がありそうだ。
ここはシンプルに考えたい。
「増える」は単純な増加で、「増殖」は増加の量が多いことや、意図的に増やすこと、そして外部から加わる「働きかけ」がこれからも続いていき、増え続けることだ。
「虫が増える」は例年より増えた程度で「虫が増殖する」はイナゴの大発生のような危機感を感じる。
「植物が増殖する」をテーマに表現すると、加速度的に雑草や森林が増えていくさまになる。
微生物ならどうか。ばい菌のような悪いものが増えるイメージになりそうだ。
このように、増殖には無限に増えていきそうなイメージが含まれている。
「記事が増殖する」と書くと人工知能か何かで、作者の手を離れて増え続けるニュアンスである。
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【サブタイトル】
秋の記事
【本文】
最近急に寒くなって、長袖が必要になった。
一昨日は暑かったが、天気が曇ると途端に寒くなる。
寝るときに布団一枚では寒く感じる日もあれば、布団を剥いでいる日もある。
こういう季節の変わり目は体調を崩しやすい。
少し喉がいがらっぽいので、イブプロフェンとトラネキサム酸が多い風邪薬を飲んだ。
風邪薬には利尿効果があるので夜中に目が覚める回数が増えた。
ワクチンは2回打ったのでそれほど心配をしていない。
今度インフルエンザワクチン入りのものができるらしいが、昨年インフルエンザはまったく流行しなかった。
感染症対策の効果である。今の取り組みをずっと続ければ、インフルエンザは根絶できそうだ。
10月1日から衣替えになる。上着を着ると暑くなるかもしれない。
筋トレと柔軟体操を欠かさないせいか自分は暑がりである。
とりあえず上着をいつでも着られるように、ズボンを冬用に替えた。
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【サブタイトル】
秋の気配を感じる虫の声
【本文】
8月20日頃からコオロギが鳴き始める。
昼間は蝉が鳴き、夜は秋の虫が鳴くという塩梅だ。
家の中にカマドウマも入ってきた。足と触角が異様に長い、不気味な虫だ。
小学生のときには、平気で虫を触っていたが、中学生くらいから触るのが苦手になってきた。
虫を見て嫌だとは思わないのだが、何となく触りたくない。
小学生のとき、田園地帯に住んでいたので、バッタやイナゴ、カマキリなどが子どものおもちゃになっていた。
捕まえるとよく、足がもげた。
青っぽい体液が出て、宇宙人のようだと思った。
大人でも真顔で、
「昆虫は他の生物と体の構造がまるで違う。外骨格だし複眼など動物にない器官がある。宇宙から隕石に乗ってやって来たからだ」
という人がいる。
論理的には正しい気がするが、地球外生命体が昆虫だったらちょっとガッカリだ。
火星人がタコであったほうが、まだ親しみが持てる。
そんな、違和感満載の昆虫たちの中には、他の動物よりも小さいものが多いが、声が大きく、ずっと泣き続けるものがいる。
幼児も気分で1,2時間泣き続けることがあるが、一晩中鳴くコオロギには敵わないだろう。
よく聞くと、コオロギの中にスズムシの声が混じっている。
とても良い声で鳴くので虫かごに入れて数匹飼った。
虫の声の風情が、秋がきたことを印象付けてくれる。
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【サブタイトル】
俺が死んでも大ごとにするな
【本文】
「俺が死んでも大事(おおごと)にするな」
といって亡くなった人がいた。
その人の葬式は東京都内の大きなお寺で盛大に挙げられた。
そのお寺の住職が、
「ここにこんなに人が来たことはない」
といっていた。
焼香に数百人の長蛇の列ができていた。
また、娘に
「俺から『死』を学べ」
といったそうである。
その娘は、
「私は娘失格です」
といった。
末期ガンだったことに気付かなかったそうだ。
それだけ気丈に振舞っていたのかもしれない。
詳しいことはわからない部分もあるが、人間味溢れる、深い話だと思う。
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【サブタイトル】
工場でできたてのパンはおいしい
【本文】
日本人の主食はパンかごはんである。
最近学校給食で、ナンがでるらしい。
国際理解教育の一環で、和食、洋食、中華以外にもさまざまな趣向がこらされている。
我が家の食卓では、ごはんが多い。
朝は時間節約のために食パンをそのままかじっている。
スーパーなどで売っている食パンには、バターなどがあらかじめ練り込んであるため、何もつけなくてもおいしくできている。
もともとお菓子だったパンが、四角く焼かれて食卓に上るようになったため「食パン」という名前がついたらしい。
小学校のときにパン工場見学にいった。
パン工場は同じ市内にあって、小学校のときにいったきり近くを通ることもなかった。
数年前に仕事でたまたま通りかかったとき、周囲にパンのおいしそうな匂いが立ち込めていることに気付いた。
「この地域の人は、この匂いでご飯を食べられるのではないか」
と思った。
しょうゆ工場がある地域では、しょうゆの匂いが数キロ先までしていた。
こちらは口の中がしょっぱくなりそうで、いつもよだれが出てしまうのではないだろうか。
工場でできたての食品はおいしいと聞いたことがある。
スナック菓子の工場でできたてを食べると、小売店で食べるものとは別の味がする。
パンも同様なのだろう。
焼きたてパンの店で買ったパンがおいしいように。
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【サブタイトル】
ロゼワインに満月を写して飲みほすと願いが叶う
【本文】
9月21日(火)は中秋の名月だった。
幼馴染の家では、ススキとお団子を飾って月見をしていた。
自分は何もしたことがない。
満月にまつわるもので、イオンの満月ロゼキャンペーンがある。
「満月の夜、ロゼワインを飲むと恋がかなう」
ヨーロッパに、こんな言い伝えがある。
これを、
「ロゼワインに満月を映して飲みほすと願いがかなう」
ともいう。
日本人は赤ワインと白ワインを主菜に合わせて選んで飲む。
だがロゼワインは食事に合わせて飲む習慣がない。
そのため、満月限定にした。
それをヨーロッパの言い伝えと合わせてキャンペーンにした。
すると、限定物に弱い日本人の心を捉えてヒットした。
また、月には「ルナリアン」がいるとか、ウサギがいるとか、穢土(死後の世界)があるとか、裏側に基地があるとかいろいろ言われてきた。
地球から最も近い天体であるため、明るく輝いて見える。
月旅行が一般化したら行ってみたいものだ。
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【サブタイトル】
「コイントス」コンピュータは人間を超えた人間になろうとしている
【本文】
2019年秋、グーグル社を中心とする研究グループが、当時の世界最速のスーパーコンピュータが1万年を要する計算を、量子コンピュータが3分20秒で実行したことを発表した。
量子コンピュータは、よくコイントスに例えられる。
コインを投げ上げて。まだ表でも裏でもない状態を保つことが驚異的な計算速度を実現するとされている。
普通のパソコンに計算させると、人間からすれば信じられないほど速く正確に答えを出す。
だが天文学的な計算や、複雑な現象を再現する計算の場合には、スーパーコンピュータの出番になる。
そんなレベルでの話だ。
興味深いのは、正確な答えがでないことである。
何パーセントの確率でという前置きがついて答えがでる。
まるで人間が計算したような答えである。
人間はヒューマンエラーを前提にして計算する。
「人間様が計算したのだから絶対に間違いはない」
という人はいないだろう。
だが、
「コンピュータで計算したのだから間違いはない」
とはいえる。
だが、量子コンピュータは前者と同じなのである。