「無理だろ」
幼馴染にフラれた。
親の顔より見た、大好きな人だった。
テンパった自分がなにを口走ったのかは覚えてないけど、「好きです」って最低限のことは伝えたつもり。なのにだよ。
「ばーかばーか! ぶぁーか!!」
十数年も一緒にいて、好きなのは私だけだったって? うわぁ痛い勘違い女。恥ず。なんだよ期待させやがって。
「あんたなんかなぁ、一生彼女もできずに独り寂しく天寿を全うすりゃいいんだぁあああ!!!」
歩道橋の欄干を引っつかみ、吠える。
甲高いこだまは、目下で行き交う自動車のエンジン音にかき消される。
唯一の目撃者であるカラスさえも、闇に溶け込んで、嗤うことすらしない。
「いいもん……おうちかえって、ねるもん……」
べしょべしょの顔はほったらかす。かまうもんか。帰っても、誰もいないんだし。
これはどうせ、少女漫画のストーリーにもならないような、ありきたりな失恋のお話。だったのに。
「……ふぁっ?」
踏み出した次の瞬間、揺らぐ視界、謎の浮遊感。
なにが起きたかわからない私が、最後に目にしたもの、それは。
薄汚れたコンクリート階段の、踊り場だった。
わんわんと、電子音が鳴り響く。
止めなきゃ……そう思うのに、手足が動かない。身体もずっしり重いし、なにこれ……
「あ、おはようございます。ももちゃん」
なんとかまぶたを持ち上げ、霞む視界で焦点を合わせたら、だ。長身の男に覆い被さられ、左手首を指圧されているという図。
きゃー! 不審者ー!
と普通なら泣き叫ぶ場面だけど、私のキャラではない上、見下ろしてくる真顔には見覚えがありすぎた。
「んぁ……おはよう、ございます……ってか、なんで店長……?」
「いきなりすんません、脈測ってました。気分はどうっすか?」
「気分……ちょっと頭が痛い以外は、特に……?」
「そっか。時間になっても来ないから、心配で抜けてきちゃいました」
「時間……えっちょっ、店長、いま何時ですか!?」
「5月6日木曜日、午後7時18分、天気は晴れ。今日はみずがめ座流星群が見られるらしいっすよ」
「へぇそうなんだぁ……じゃなくて! うわーうわー! 遅刻にも程がある! ごめんなさーい!」
ベッドから飛び起き、転がり落ちる勢いで土下座を繰り出す。だけどお叱りの言葉が飛んでくることはなく。
「いや、ももちゃんが無事ならそれで。あ、ちょっと失礼して。スヌーズ消しときますね」
「へ?」
間抜けな声と共に見上げた先では、ベッド上でのたうち回るスマホを黙らせてくれる、親切な真顔のパツキンお兄さんがいるだけだった。
「シュウの兄貴ぃ〜!」
「はい、はい。元気そうでよかった。でも念のため、今日はこのままお休みしてくださいね」
「そんな! 自分働けます! どうぞこき使ってください、馬車馬のごとく!」
「や、ももちゃん高校に上がったばっかでしょ。環境も変わって疲れも溜まってるだろうし、無理して出てこいとか言えないっすよ。お店のほうはみんなとやっとくんで、気にしないでください」
神様だな、知ってたけど。
バイト先の店長ことシュウさん(28)は、人は見かけによらない典型例だ。
明るい短髪に、ピアス、仕事放棄した表情筋。その辺の不良も一目で逃げ出す身長190センチの巨人が、詰襟に袴というまさかの書生さんスタイルで、颯爽と闊歩している。
職業不詳でしょ? 安心して、駅前でラーメンの湯切りしてる。
そして話せばわかるように、背は高いが腰は低い紳士だ。これで彼女いないとか嘘でしょ、という呟きに対する返答は、「え、だって必要ないですし」とな。
でもね、ブレッブレの手元でチャーシューを花型に飾り切りしていた。シュウさんがキョドってるときの癖だ。すげぇ。ほんとはモテたいんだね。かわいい。
それはともかく。日頃お世話になりっぱなしの人に迷惑をかけて、私も引き下がるわけには──「こういうのは、持ちつ持たれつだからね」──うぉおい先手を取られた! 持たれまくってる、あなたのおっきな手のひらに持たれまくってんですよ、実際は!
「じゃあ僕おいとましますから、戸締まりちゃんとしてくださいね。玄関の鍵開いてたよ。女の子なんだから、気をつけないと」
「はひ……ずみまぜん……」
ズズ……と鼻水を啜りながら、せめて見送りだけでもと立ち上がる。
ギシギシ軋む関節に鞭打って、シュウさんの広い広い背中に続こうとしたときのこと。じ……と見つめられたかと思えば、首をかしげられた。
「あれ、ももちゃん……背ぇ伸びました?」
「え、そうかな。自分じゃわかんないや……」
「うん……やっぱり。めっちゃ伸びてる。声も……低くなってるような。風邪引いたにしては違和感あるし……なんかこう……男の子になっちゃったみたいっすよね」
「あーたしかに、なんちて。ははは、そんなバナナ~」
からから笑い飛ばしながらベッド横の姿見を振り返って、1、2、3秒。
「へっ…………はっ?」
鏡の中には、いなかった。私とよく似た誰か以外は。
「……んぎゃああああああ!!?」
アパート2階の角部屋から、断末魔が響き渡る。
「誰よこの男ォオオオオオ!!!」
腹の底から叩き出した、魂の、シャウトだった。
目が覚めたら、男の子になってました。
そんなことある??
「まぁ太陽が西から昇るよりは、あり得ない話でもないかも?」
「シュウさん順応力高すぎません?」
「病気して血液型変わることもあるって聞くくらいですから、この際、X染色体とY染色体が突然変異で入れ替わっても、おかしくないような」
「突如として説得力かもし出してくるのやめて」
これ病気なの? ホルモンバランスの崩れどころのお話じゃないように思われるよ?
いくら現実逃避しても、自分の身に起こった事実は揺るぎない。失うと同時に得たモノがあることは、私が一番よくわかっているからだ。
「原因は、わからないんですよね?」
「はい……昨日バイトを終えてからの記憶が、曖昧で……」
「病院、行きますか? 付き添いますよ」
「……ごめんなさい。まだちょっと、気持ちの整理ができてなくて」
「いいんですよ。ももちゃんの気持ちが、大事ですから」
「うぅ……シュウさぁん……!」
だばだばと、感激の洪水が止められない。涙と鼻水で泣き汚い顔をハンカチで拭って、頭をポンポン撫でられる。
そうだよ、シュウさんは、優しい人なんだよ……終始真顔なだけで。
「そうなると、色々入用ですよね。服とか、僕のお下がりでよければ持ってきますよ。洋服も、ちょっとは持ってるので。まずは気持ちを落ち着けて、どうするかは、それから考えましょっか」
「うっす兄貴……一生ついて行きやす……」
様子を見に来てくれたのが、シュウさんでよかったと、心の底から思う。
そうじゃなかったら、今頃心がまっぷたつに折れてるだろうから。
「おいももっ! 無断で学校休みやがって、なにしてんだ!」
いま最も聞きたくない声が聞こえて、見たくもない顔が突然割って入ってきたのは、ちょうどシュウさんと、玄関先へ出たとき。
声の主は、まだ糊のきいたブレザーをまとい、一見して優等生な黒髪男子。
しかしてその実態は、すこぶるお口の悪い幼馴染──
「あ、ユウくん、これにはわけが……」
「──なに言ってるんですか」
ほぼ無意識だった。言葉を遮られたシュウさんの、呆けたような視線が注がれるのを、1歩踏み出した背中に感じる。
「もも? そんな人、ここにはいません」
「……なんだと?」
私を映した瞳が、すっと細まる。目の前にいるのが、見ず知らずの男だと気づいたようだった。
睨み合う沈黙が痛い。でも不思議と、怖くはなかった。
「ももは、いなくなったんだよ」
──とぼけんなよ。
「おまえのせいだ」
──今更口出ししてくんじゃねぇよ。
「おまえが、あんなことを言わなければ」
──そうすれば、ももは。
「こんなことには、ならなかった!」
──あぁ、もう。
「もうめちゃくちゃだ! おまえのせいで、なにもかも!」
──わかってるよ、ほんとは。
勝手に好かれた気になってた私が、一番悪いんだって。
「二度と顔見せんな、ばかやろ────ッ!!!」
わかっちゃいるけど、止められなかった。
渾身の右ストレートを繰り出すなり、きびすを返して爆走する。
がむしゃらに駆けて、駆けて、駆けて。通学路でもある河川敷にやってくるまで、あっという間だった。
皮肉なものだ。長い手足も、高い視界も、私がもう私ではないことを、肯定しているようで。
薄暗い道端にしゃがみ込む私を追いかけてくる人は、いなかった。
「……大丈夫?」
この人以外は。
どこか天然なようで、人をよく見てる彼のことだから、粗方の事情は察しがついただろう。
「シュウさん……私もう、女としてやってける自信が、ないです……」
声が震える。情けなくて、余計泣けてくる。
こんな泣き言聞かされて、いい気はしないよね。
「きみがどんなでも、ももちゃんは、ももちゃんでしょ」
だけど……ね。そう言ってもらえたから。転んだままじゃいられないなって、思えたんだよ。
「……決めました、シュウさん」
ぐし、と目元を擦り、足底に力を込める。
「私はこれから、大うそつきになります」
見上げた先。橙と紫のグラデーションを背にした彼は、どんな表情をしていたかな。
「僕はいつでも、きみの味方ですからね」
『もも』として学校には行けない。でも、早くに両親が他界した私は、ひとりで生活をしていかなきゃいけない。
だから、日がな一日バイトに没頭した。
最初は距離感がつかめなくてお皿を割ってしまったり、まだ情緒が不安定で、慣れない男の子の身体に泣き出してしまったこともあった。
だけど、根気強くシュウさんが手助けしてくれたおかげで、前みたいに仕事をこなせるようになった。ううん、むしろ男の子になった分、体力もついて、すごくやりやすいかも。
楽しい日々が、戻ってきた。
「……おまえ、名前は?」
そんなとき、やってきたあいつ。
まさか、バイト終わりの裏口で待ち伏せされているとは。踏み出そうとすると、通せんぼうをされる。
くそ、こいつも無駄に背は高いから、邪魔ったらないよ。
「顔見せんなって言いませんでした?」
「名前は」
「めんどくさ……はじめです」
「はじめ? ももとはどういう関係だ」
「双子の兄ですよ」
「嘘をつけ。あいつに兄弟はいない」
「言ってなかっただけ」
ももの双子の兄、はじめ。遥か昔に養子に出された、生き別れの家族。
これが、男として過ごすに当たって、あらかじめ決めた設定だ。シュウさんとも共有しているので、信憑性は増すはず。
「ももはいまね、遠いところにいる。ある日、極度のストレスが祟って、階段から足を踏み外したんだ……」
「──っ!!」
『はじめ』なんて人は実在しない。『もも』は、希望を持つことを諦めた。
これは半分嘘で、半分本当。
「半端な気持ちで詮索するのはやめろ。知った風にももを語るな」
……言った、言ってやったぞ。
もちろん、ユウが負けん気の強い男だってのは知ってる。つかみかかるなりなんなりしてくれ。やり返してやる。
と、思っていたら。
「それじゃあ……もう二度と、ももには、会えないのか……?」
「は……」
目を疑う。なんだ、これ。誰だ、この、絶望の面持ちでぽろぽろと大粒の涙をこぼす、頼りない少年は。
「嘘だ、そんなの……信じたく、ない……」
「…………」
このお葬式みたいな空気……気のせい、じゃないか。まさかとは思うけど。こいつ、勘違いしてない?
「一応言っとくけど、勝手に殺さないでね?」
「なっ、じゃあももはどこにいるんだ、元気にしてるのか、教えてくれ!」
「え、無理」
「何故!」
「ももがユウくんに会いたくないって言ってます」
「はぁあっ!?」
うわっびっくりした……めっちゃ食いついてくるやん、耳元で叫ぶなよ……
思わず顔をしかめる私は、この直後、予期せぬ展開に見舞われることになろうとは、知るよしもない。
「なんでだよ、もも……将来は俺と結婚するって、お嫁さんになってくれるって、言ったじゃん……」
「ん……え……え??」
二度見ならぬ、二度聞きしてしまった。
「そんなこと……言ってた?」
「言った、指切りした! 指輪は無理だったけど、花冠プレゼントしたら、ももだって喜んでたしっ!」
「……あぁあ~」
言ったっけ。幼稚園の頃、おままごとで。
ん? じゃあ、つまり……
「ユウくんって、子供のころにした結婚の約束、真に受けるタイプ?」
「は? 冗談でプロポーズするわけないだろ。なのにもものやつ、好きです、付き合ってくださいだなんて……ふざけてんのか? もう付き合ってるだろ結婚するんだから。おちょくるのも大概にしろよ、俺のほうが好きだわ、愛してるわ!!」
「ひぇ……」
どうしよう……私、今頃になって、気づいちゃったかもしれない。
もしかしなくてもユウは、めんどくさいやつだ!
「シュウさん! 助けて! シュウさぁ~ん!!」
なにがなんだかわからないけど、このままじゃやばいことだけはわかる!
「話はまだ終わってないぞ!」
「知るかよ、来んなよ、さわん──のぅわッ!?」
「なっ、おいっ!」
突然ですが問題です。
全力で逃げる者を全力で追う者があると、どうなるか。
「はじめくん? 呼びました? 僕になにか──」
詰襟から紺の作務衣にチェンジしたお仕事モードのシュウさんが、薄く開いた裏口のドアからひょっこりと顔を見せる。それから。
「…………え?」
それからどうしたのかは、正直よくわからない。
だって、遮られて、見えないんだもん。
にっくきあいつの顔しか、見えない。
逃げようとした私は、つまずいた。そして運動神経おばけのユウが、とっさに腕を引いたときたら、ふたりしてもつれ込むのは必至。
ベタなラブストーリーなら、何かしらのイベントが発生する。そういう場面で、フラグは見事に回収されて。
「…………はじ、め?」
顔を離したユウが、吐息のかかる距離で硬直する。そうして、自分が押し倒すかたちとなってしまった相手を目の当たりにして、声を震わせるんだ。
「違う、おまえは………もも、か……?」
トドメの一言に、違いなかった。
ろくに身動きの取れない『私』は、非力な身体を持て余し、ただただ、呆然とするばかり。
「なんで……いや、もうなんでもいい……もも、ももっ……!」
「やっ……!」
きゅっと唇を引き結んだユウの、悲痛な呼び声が響き渡る。
か弱い女子の力では、到底男子に叶うはずもない。
ぐっと強い力にさらわれて、ぎゅっとまぶたを閉ざす。
「ダメだよ」
だけど、次いで間近に聞こえたのは、あいつの声じゃなかった。
「ごめん、ユウくん。それ以上は、ダメ」
そっと、まぶたを押し上げる。
地面へ座り込んだままのユウに、見上げられている。
いつの間にか抱え上げられていて、私を腕に閉じ込めたシュウさんは、いつも抑揚に乏しい声を低く唸らせていた。
これは夢か。ううん。
「見守ろうって思ったけど……やっぱり無理。渡せない」
痛いくらいの力強さは、気のせいじゃない。
「だってももちゃんは、僕の大好きな子だから。男の子でも、女の子でも」
ちょっと震えたその言葉も、私の願望なんかじゃない。
シュウさん自身の意思で、告げられたもの。
沈黙。ふたりは、どれだけ視線を交わしていたことだろう。やがて、深い深いため息が耳に届く。
「だってよ。よかったな、もも」
「……ふぇ」
「おい、少しは喜べよ」
「むり……しんどい……」
「……んん? あら?」
ここまで来て、なにかがおかしいことに気づいたらしいシュウさん。
状況を理解していないのは、いまこの場で、控えめに挙手をしてきた彼だけだ。
「あの、えっと……どういうことでしょう?」
「どういうこともなにも」
呆れたように、肩をすくめるユウ。
「あーだこーだ考える前に、惚れたやつはとっとと捕まえとけよって話、馬鹿兄貴」
「えっうそ、それじゃ、ももちゃん……」
「…………」
「ちょっ、黙んないでももちゃん!?」
「だから、むりなんですってば……」
顔見れないの、恥ずかしいの。
言わせないでよ、わかるでしょ。
つまりは、そういうことだって。
この……にぶちんめ!
「無理だろ。これ以上の進展は。なんせ鈍感な上に奥手な、あの兄貴だぞ」
「だよね、私もそれとなーく告ろうとしたら玉砕したの。詰んだ。助けて」
「仕方ねぇな、協力してやるよ」
「ありがと~! あんたはほんといいやつだよ、優~! で、具体的になにをすれば?」
「そうだな……あー、アレとかどうだ。おまえんとこの家系の、意味不明な体質」
「あ、なんか衝撃受けたりとかすると、コロコロ性別変わっちゃうやつ? 叔母さんもとい叔父さんから話聞いて、うそすぎでしょって失神しかけたんだよね、昨日」
「そこで失神しない図太さが取り柄のおまえだけど、どうにかこのセンシティブな問題を踏み台にしてみせろ。しおらしくしてりゃ、流石にあの鈍感大魔神にも響くだろ」
「な~る」
「距離を詰めたら俺が引っかき回してやる。女優になれ」
「がってん!」
「優~! おでこ大丈夫? こないだはごめんね、はりきってちょっと派手に転びすぎちゃった!」
「痛いのはお互いさまだろ。てか、タイミング的には最高だったし、結果オーライじゃね」
「そう! ほんといいときに秀さん来てくれて! 優発案『ドキドキ性転換事件からのハラハラやきもち大作戦』、大成功だね! 演技も最高だった! ありがとう、優!」
「別に、俺もやりたくてやってたし。まぁ……失敗して、俺が慰めてやってもよかったんだけど、な」
「大好きな子がいるんです。幼馴染の女の子」
「あの日、ほんとはすごく焦ってたんです。顔を見るまで、生きた心地がしなかった。それで、僕を頼りにしてくれて、嬉しくなりました。現金ですよね」
「でも、僕たちはひと回りも年が離れてるし、うちの優くんと仲がいいから、見守ろうって、そう思ったんです」
「だけどやっぱり、ダメでした。ふたりが密着してるのを見たら、カッとなっちゃって……はは、うまいこと、してやられましたね」
「やっと、わかりましたから。だから僕は、もう、間違えません」
「もう、自分の気持ちに、うそはつきません」
──私たちは、うそをつきました。
そうして、かけがえのないものを得ました。
「百ちゃん」
「なんですか? 秀さん」
「大好きです。一くんも。きみのことは、全部好き」
「ひぇ……勘弁してください……」
「照れてるの? かわいいな」
「秀さんのいじわる!」
「あはは」
──以上、証明終了。