ブルーヘヴンの彼方に

 例の彼女――若葉ちゃんと奇跡的な再会をして、一週間が過ぎた。

 未だに信じられない。
 あれから僕は、毎日若葉ちゃんと連絡を取り合っている。

 実はあれから一度、プライベートで彼女とディナーデートもした。

 ロゼさんにはもちろん、このことは誰にも秘密だ。

 ☆

 彼女と奇跡的な再会をした、あの日。

 彼女が「若葉ちゃん」だと知った直後のことだった。

「あの……もしよかったら」

 僕はロゼさんとジェームズがカウンターに戻った隙に、彼女にもう一押ししてみた。

 自分でも驚くくらい緊張しながら、気がつけばケータイを取り出していた。

「連絡先、交換しない?」

「……はい」

 その返事だけで、今日という日が一生忘れられない日になった。

 ☆

 そして初めて、若葉ちゃんとプライベートな時間を二人きりで過ごした日。

 それはもう、夢のような時間だった。

 誰にも邪魔されたくなくて、わざと街外れの店を選んだ。
 彼女をそこまで誘い出すのには、かなり勇気がいったけれど。

 何とか家の車も確保して、準備は整った。

 そして今日は、二度目のデート。

 僕は学校が終わると急いで帰宅し、着替えて車を出した。

 若葉ちゃんの講義が終わる時間に大学構内の駐車場で待ち合わせ、そのまま車を走らせて――。

 今は、郊外の港町まで来ている。