SF作品の今昔(人造人間テーマ)

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 こんなこと(先の古いSF漫画「BLAME」についての記事)を長々書いたりしたのは、一つには「月のオートマタ」(つい先日にこちらでスマホから書いて公開した)なんてのを書いた背景の紹介を兼ねている。自分はあまり詳しい方ではないけれども、ちょっと記憶に残っている作品をいくつか上げてみたい。


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 古い海外の小説作品で「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」なんていう、レプリカント(人造人間)を描いた作品があり、映画「ブレードランナー」の原作だとかいう。著者のディックは「現実崩壊」をテーマにしたような作品が多いのだが、実は映画「トータルリコール」の原作は彼の短編であったりする。
 人造人間の最初の作品といえば「フランケンシュタイン」(シェリー夫人)だろうが、実はバイロンやシェリーといったロマン主義の時代とサークルから出ている。ただゴーレム(土の人形?)を使役したり、ヨーロッパ以外のゾンビ(死体を呪術で使役)などの伝説もあったわけで、「いきなり全くなゼロからポンと出た」のではないとも思われる。フランケンシュタインの冒頭では聖書のヨブ記の一節が引用されていた覚えがあるが、実は同じ聖書のエゼキエル書の部分に、屍の残骸から人間が再生して生き返る(神様が見せた幻覚)シーンがあるわけで、そういう過去の知識や素養のベースは案外に馬鹿に出来ないだろう。

 他には、ヴァーリィの「蛇遣い座のホットライン」なんて作品があるが、記憶のコピー転写や人間の複製、人体の改造なんかを、これでもかというくらいに無茶苦茶書いている(固定観念崩壊w)。
 一昔前に人気があった、サブカルチャーの正統派ジャンルで作品数があまりにも多すぎるため、一部の気の向いたものしか読んだことがないのだけれども、それでも昔読んだコミックの更に元になったアイデアが見つかるわけで、物事の歴史を感じた次第。


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 YouTubeでゲームの実況動画を見たりもしていたのだが、単にドタバタでも下らないバラエティよりはまだ面白く感じる(そもそもテレビ番組なんか十年以上もろくに見ていないw)。
 中にはドラマ性やストーリー性が高い作品もあるわけで、アンドロイドを扱った「デトロイト」という作品は秀逸だった。
 似たテーマのもの(?)で「ニア・オートマタ」という作品があるそうなのだが、残念ながらそっちはよく見ていない(タイトルのイメージだけ)。なお自分的には、ホラーやアクションやファンタジーなどの、映画感覚で見られるものを好んで視聴していた覚えがある。