俺は琴葉に真実を伝えなくてはと焦っていた。

琴葉を嫌いになったんじゃないと……

次の日中村の身体を借りるべく、中村が降り立つ改札付近で待ち構えていた。

中村、悪いな、また、身体を借りるぞ。

俺は中村に入り込んだ。

そして、琴葉の働いているコンビニに向かった。

缶コーヒーを手に取り、レジに並んだ。

「いらっしゃいませ」

琴葉は缶コーヒーと俺いや、中村を交互に見ていた。

一瞬、琴葉と見つめ合った。

周りの音が消え、俺と琴葉の鼓動だけが、ドキッ、ドキッと響いた。

お互いに我に返って、現実に引き戻された。

俺は琴葉と仕事終わりに話をする約束を取り付けた。

よし、中村が仕事終わったら、また身体を借りるか。

そして、中村から離れた。

「あれ、何でコンビニに来てるんだ、そういえばこのコンビニ、海斗の彼女の働いているコンビニだよな、まずい、遅刻だ」

中村は急いで会社に向かった。

中村、悪いな、また後で身体を借りるな。

中村は仕事が終わり、会社から出てきた。

そして、俺は中村の身体に入り込んだ。

琴葉と約束した喫茶店に向かった。