嘘か本当か確信出来なくて、想像しか出来ない今が恨めしいと感じ、同時に今が幸せだとも感じる。彼に触れることが出来なくて、触れられることがなかったこの私が今、こうして彼に触れることが出来、触れられている。失ったもの手にしたもの、どちらが大きいかと問われると、私は答えられない。


「何も心配しなくていい。ユウは何も、失っていないよ。僕にはユウの不安が分かる。ユウも僕の不安を、喜びを、分かるだろう? だって――さあ、一緒に口にしてごらん?」


 私に勇気をくれた。

 間違えても優しい先生は怒らないだろう。

 間違えたときは間違えたときで、嬉しいと言ってくれる。そういう人だと私は知っている。


 私は、先生が続ける言葉を、またしても口先で動かした。





『……言わなくても分かるだろう? だって──』





「僕は君で──」

 君は僕で──

「僕は君の──」

 君は僕の──








「「友達なんだから」」








 そう。

 私はあなた。

 あなたは私。

 私はあなたが生み出した。

 あなたの理想。

 あなたの友達。

 私はあなたの──




















 イマジナリーフレンド。