「じゃあ今日は、先輩が買ってきてくれたお土産で、おつまみを作りますね」
「は、はーい」
いつものように待っていても、落ち着かない。キッチンから、料理する音が聞こえてくるけれど、いつものように振り向いて話しかけられない。なんだか首回りだけ鉛になったみたいだ。
塩見くんが買ってきてくれた地酒をコップに注いで飲んでみたけれど、緊張していて味がわからなかった。
「あれっ、もう一本飲んじゃったんですか。けっこう度数、あったはずですけど」
おつまみを持ってきた塩見くんが、目を丸くして驚いている。
「う、うん。ほら、ミニボトルだったし、思ったほど入ってなかったから」
アルコールの味がわからないから水みたいにぐびぐび飲んでしまっただけなんだけど、まずかっただろうか。
「悪酔いしないように気をつけてくださいね。これ、お通しです」
テーブルの上に置かれた一品目は、薄いお好み焼きのようなものの上に、しらすと桜エビ、刻みネギがたっぷり散らしてあった。
「わあ、おいしそう」
「しらすと桜エビのパリパリ焼きです。とろけるチーズをパリパリになるまで焼いたんですよ」
「えっ、これ、チーズなの?」
どんな味がするんだろう。チーズせんべいみたいなものだろうか。しげしげと眺めていたら、塩見くんがふふっと笑みを漏らした。
「は、はーい」
いつものように待っていても、落ち着かない。キッチンから、料理する音が聞こえてくるけれど、いつものように振り向いて話しかけられない。なんだか首回りだけ鉛になったみたいだ。
塩見くんが買ってきてくれた地酒をコップに注いで飲んでみたけれど、緊張していて味がわからなかった。
「あれっ、もう一本飲んじゃったんですか。けっこう度数、あったはずですけど」
おつまみを持ってきた塩見くんが、目を丸くして驚いている。
「う、うん。ほら、ミニボトルだったし、思ったほど入ってなかったから」
アルコールの味がわからないから水みたいにぐびぐび飲んでしまっただけなんだけど、まずかっただろうか。
「悪酔いしないように気をつけてくださいね。これ、お通しです」
テーブルの上に置かれた一品目は、薄いお好み焼きのようなものの上に、しらすと桜エビ、刻みネギがたっぷり散らしてあった。
「わあ、おいしそう」
「しらすと桜エビのパリパリ焼きです。とろけるチーズをパリパリになるまで焼いたんですよ」
「えっ、これ、チーズなの?」
どんな味がするんだろう。チーズせんべいみたいなものだろうか。しげしげと眺めていたら、塩見くんがふふっと笑みを漏らした。