ある日の休み時間、トイレに行って帰ってくるまでのたった五分だけの出来事だった。
「おい桑原。お前なんで机を廊下に出してるんだ?」
黒沼先生の言う通り、私の机は廊下に出してあった。
当たり前だけど、本来は自分の所属する教室にあるもの。
もちろん私が廊下に出したのではないし、私はトイレに行っていただけだ。
教室に戻ったらこうなっていた。
だが黒沼先生の怒りは私に降りそぞく。
「授業受ける気ないなら帰れ!」
黒沼先生は怒っているが、私は流して無視していた。
と言うより、相手にしてる余裕がなかった。
親友やクラスメイトにいじめられていると理解して、心が病んでいる。
まともに言葉を返すことすら出来なかった。
だから私は黙って机を教室に戻そうとする。
けど・・・・・。
「桑原、聞いているのか?」
『話を聞け』と、こういうときだけ真剣な表情を浮かべながら、私は黒沼先生に道を塞がれる。
私が辛い時間を過ごしている時は、知らない顔を浮かべているのに。
卑怯な先生だ。
小学生相手に授業で黒板を指す時に使う細い木の棒を使って、私の頭を何度も叩いている。
私が『痛い』と言っても、コイツの心には響かない。
いっそうのこと泣いても良かった。
ただこの男にはそんなことは意味がないだろう。
相手にしない方が一番いいに決まっている。
だから私は流すように小さく呟いた。
「ごめんなさい」
これを喧嘩に例えるなら、負けと認めてもいい。
負けてもいいから、目の前から消えてほしい。
それが私の本音。
私に触れないで欲しい。
無視を続ける私は、もう一つの入口から教室に入り、机を元の場所に戻した。
そしてその時に聞こえた二人の笑い声。
葵と愛藍だ。他人事のように『可哀想だな』って嘲笑っていた。
一方で、どうやら黒沼は本当に私がやったと思っているらしい。
事情を生徒に聞かず、まるで何もなかったかのように授業は行われた。
授業中に攻撃されている私に振り向いてくれない・・・・。
「おい桑原。お前なんで机を廊下に出してるんだ?」
黒沼先生の言う通り、私の机は廊下に出してあった。
当たり前だけど、本来は自分の所属する教室にあるもの。
もちろん私が廊下に出したのではないし、私はトイレに行っていただけだ。
教室に戻ったらこうなっていた。
だが黒沼先生の怒りは私に降りそぞく。
「授業受ける気ないなら帰れ!」
黒沼先生は怒っているが、私は流して無視していた。
と言うより、相手にしてる余裕がなかった。
親友やクラスメイトにいじめられていると理解して、心が病んでいる。
まともに言葉を返すことすら出来なかった。
だから私は黙って机を教室に戻そうとする。
けど・・・・・。
「桑原、聞いているのか?」
『話を聞け』と、こういうときだけ真剣な表情を浮かべながら、私は黒沼先生に道を塞がれる。
私が辛い時間を過ごしている時は、知らない顔を浮かべているのに。
卑怯な先生だ。
小学生相手に授業で黒板を指す時に使う細い木の棒を使って、私の頭を何度も叩いている。
私が『痛い』と言っても、コイツの心には響かない。
いっそうのこと泣いても良かった。
ただこの男にはそんなことは意味がないだろう。
相手にしない方が一番いいに決まっている。
だから私は流すように小さく呟いた。
「ごめんなさい」
これを喧嘩に例えるなら、負けと認めてもいい。
負けてもいいから、目の前から消えてほしい。
それが私の本音。
私に触れないで欲しい。
無視を続ける私は、もう一つの入口から教室に入り、机を元の場所に戻した。
そしてその時に聞こえた二人の笑い声。
葵と愛藍だ。他人事のように『可哀想だな』って嘲笑っていた。
一方で、どうやら黒沼は本当に私がやったと思っているらしい。
事情を生徒に聞かず、まるで何もなかったかのように授業は行われた。
授業中に攻撃されている私に振り向いてくれない・・・・。