「今度……、一緒に料理をしても良いですか?」

ヒロ君に思い切って聞いてみる。

「いいよ。一緒に作ろう」

笑顔で快く引き受けてくれた。

「そう言えば、旅行なんだけど……もう一人追加しても良いですか?俺の親友なんだけど……。カナミちゃんも不安だったり、心細かったら友達を誘っても良いよ」

「……はい、有難うございます」

私には誘える友達は見当たらない。男の子二人に私が一人だとバランスが取れないかな?三人になれば、対馬さんも福島さんも許してくれるだろうか?

───許してくれるどころか、当日の旅行の人数が増えました。ヒロ君のお友達と対馬さん、福島さんを合わせて、旅行当日は全員で五人になりました。

「初めまして、裕貴と言います。宜しくお願い致します」

「い、いつも……ヒロ君にお世話になってます、カナミです。こちらが仕事仲間の対馬さんと福島さんです」

私はもうすぐ20歳になるのに、保護者の様な二人は旅行の当日も監視をしている。男の子が二人に増えた事で更にダメ出しをされた。

『カナちゃん、女の子一人だなんて、騙されてるんじゃないの?信用ならない』と対馬さんに言われ、二人が着いて来る事になった。

対馬さんなんて、もう来ないとか言ってたくせに……旅行まで着いてきてくれてるし。過保護過ぎる。