「キーンコーン、カーンコーン」とチャイムが鳴った。一限目の休み時間が終わり、二限目が始まった。
二限目は、数学だ。加奈は、数学が得意だったから、いつも、数学が分からない僕に、向こうから勝手に教えてきてくれる。プライド高い僕は、教えては欲しくない。結局、そんなことも言えなくて、教えてもらう。 気持ちだけは、嬉しかった。プライド高い僕は、「もうできるからいいよ」と適当に言ってことをすぐ済ませようとするが、加奈は、「まだ分かってないでしょ」と言って長引かせてくる。僕からすると、少し、いやかなり厄介だ。 向こうも向こうで厄介な奴だと思っていそうだな。 それでも、数学の分からないとこを最後まできちんと教えてくれる。彼女ができてからの不満かもしれないな。
加奈は、数学だけは、他の科目よりずば抜けてできて、計算が早く、図形もできていた。数学ができれば、科学とかも得意かなと思ったが、得意じゃなかった。 それを知った僕は、不思議だと思った。 普通だったら科学ができて、数学ができないという感じのパターンの人が多いはず。なのに加奈は、逆だ。他の科目は、全然、できない。だから僕は、他の科目の時間に仕返しをしてやろうと企んだ。次の時間は、なんだろうと思って黒板に書かれた時間割を見てみると三限は、美術だ。美術は、僕は、他の科目よりも得意な方だった。あと五分で終わる。あと時計の針が五周すれば、美術だ、ああ待ちどうしいな。時計の針を少しでも早く動かしたいと思って念力を信じてやってみた。 時計の針に目を向けて目力を強くしてまばたきをせずにやっている。 すると、だんだん目が乾燥して、涙が出てきた。すると、加奈が横から「さっきから何しているの?」と言ってきた。そんなことを答えるより僕は、時計の針を動かすことに、無我夢中だったので、無視をして必死で動かしていた。 心の底では酷いことをしてしまったという罪悪感のようなのが出てきていたけど、時計の針を動かすことに集中した。 後一周だ、頑張れ僕。 自分で自分を応援した。よし、回った。あれ?鳴らないチャイムが鳴らない、どういうことだ、時間が早いのか。でも、鳴らないってことは、そうだろう。ってか、なんで皆気付かないんだよ。おかしいだろ、気付よ。くそっ、時計の針が後もう五周するまで、目力を強くしてまばたきせず念力をしなければならないのか。でももういいや、めんどくさくなったし、罪悪感も出ていたし、辞めよう。そう思った。自然に何もせず待っていると、チャイムが鳴った。「加奈、怒っているだろうな。」と僕は、加奈のいない場所で、独り言のようにつぶやいた。何故なら、加奈に聞こえていると、いちいち怒ってくるからだ。
二限目は、数学だ。加奈は、数学が得意だったから、いつも、数学が分からない僕に、向こうから勝手に教えてきてくれる。プライド高い僕は、教えては欲しくない。結局、そんなことも言えなくて、教えてもらう。 気持ちだけは、嬉しかった。プライド高い僕は、「もうできるからいいよ」と適当に言ってことをすぐ済ませようとするが、加奈は、「まだ分かってないでしょ」と言って長引かせてくる。僕からすると、少し、いやかなり厄介だ。 向こうも向こうで厄介な奴だと思っていそうだな。 それでも、数学の分からないとこを最後まできちんと教えてくれる。彼女ができてからの不満かもしれないな。
加奈は、数学だけは、他の科目よりずば抜けてできて、計算が早く、図形もできていた。数学ができれば、科学とかも得意かなと思ったが、得意じゃなかった。 それを知った僕は、不思議だと思った。 普通だったら科学ができて、数学ができないという感じのパターンの人が多いはず。なのに加奈は、逆だ。他の科目は、全然、できない。だから僕は、他の科目の時間に仕返しをしてやろうと企んだ。次の時間は、なんだろうと思って黒板に書かれた時間割を見てみると三限は、美術だ。美術は、僕は、他の科目よりも得意な方だった。あと五分で終わる。あと時計の針が五周すれば、美術だ、ああ待ちどうしいな。時計の針を少しでも早く動かしたいと思って念力を信じてやってみた。 時計の針に目を向けて目力を強くしてまばたきをせずにやっている。 すると、だんだん目が乾燥して、涙が出てきた。すると、加奈が横から「さっきから何しているの?」と言ってきた。そんなことを答えるより僕は、時計の針を動かすことに、無我夢中だったので、無視をして必死で動かしていた。 心の底では酷いことをしてしまったという罪悪感のようなのが出てきていたけど、時計の針を動かすことに集中した。 後一周だ、頑張れ僕。 自分で自分を応援した。よし、回った。あれ?鳴らないチャイムが鳴らない、どういうことだ、時間が早いのか。でも、鳴らないってことは、そうだろう。ってか、なんで皆気付かないんだよ。おかしいだろ、気付よ。くそっ、時計の針が後もう五周するまで、目力を強くしてまばたきせず念力をしなければならないのか。でももういいや、めんどくさくなったし、罪悪感も出ていたし、辞めよう。そう思った。自然に何もせず待っていると、チャイムが鳴った。「加奈、怒っているだろうな。」と僕は、加奈のいない場所で、独り言のようにつぶやいた。何故なら、加奈に聞こえていると、いちいち怒ってくるからだ。