中学生の妹、ケット。

「お姉ちゃん。
このゲームしていい?」とケットこと長月鍵(ながつきかぎ)。

長月鍵という名だがケットとあだ名されている。

ケットは中学生だ。

緑と白の薄い長袖にズボン姿。

それがケットである。

イデアルは眉をひそめて。

「テレビゲームか」「そ。スイッチ」

長月遥の家にはスイッチは一台しかない。
必然的にテレビモードでの使用が前提となるのだが、今度はゲームのソフトで取り合いが起こる。

ケットと長月遥、イデアルはマリオが出てくるレースゲームをする。

「楽しいな」とイデアル。
「でしょ、イデアルお姉ちゃん」

「そうだな。
ケットは遥よりは可愛い」

とイデアル。

「イデアル。
われわれの友情を忘れたわけではありますまい?」

と警告する長月遥。無論ユーモアなのだが。

ケットはふくれっ面。

「ええ。
レースゲームで最下位だからってすねることないじゃん。お姉ちゃん」とケット。
「仲がいいな」とイデアル。


イデアルには家族と呼べるものがいない。
飛行機事故で両親を亡くしたのだ。


ふと長月遥はそれを思い出した。

ケットはイデアルと会話。
インスタグラムやラインがどうとか。

長月遥はケットと同じ部屋で暮らしていた。
部屋にはテレビや共有パソコンがある。

音楽ファイルを思い出す。

それを音楽プレーヤーに転送せねばならないこと。

そして植物研究会のこと。
自然史博物館のこと。

テレビゲームでさえその一つだったのだ。

スイッチによる配信。
ゼルダの伝説。

ケットはゼルダの伝説にハマっていた。

ふと長月遥は孤独感を感じた。
ケットやイデアルがいるのに。

SNSも、だ。

長月遥は気持ちを奮い立たせる。



【セオデンの王が高らかに角笛を吹き鳴らすと、それまで聞いたことがないような大音声が谷中に響き渡った。

セオデンの王は命じた。

「進め進め!捨身の猛勇よ。砕け振るえ!炎と剣ぞ!」】

長月遥は妹のケットのゼルダの伝説のプレイを見る。スイッチだ。

グラフィックが美しい。

【で、矢を射るわけか、とリンクがいった。

「そうなのじゃ」と村長。

リンクは苦労して山の頂上に登る。

そして、リンクは矢を【七つ目の竜】に向けて放つ】

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