親父に
「高校を卒業した出ていけ」
と言われた俺は今のうちから
亮ん家に荷物を少しずつ
運ぶことにした。

クリスマスはそれぞれの恋人と過ごした。

そうして、俺の荷物が亮の
マンションに移され増えていった。

¢。゜¢。゜¢。゜¢。゜¢。゜¢

親父に遭遇して三日後。

久々の四人揃っての夕飯。

慎や雪村も気付いているだろう。

「なんか、貴也の物増えた?」


「あぁ、増えたな。
卒業したら此処に住むから
今のうちに少しずつ
運ぶことにしたんだ」

事の経緯を二人に話した。

「貴也、恋人いたの!?」

「あぁ、中学三年生の夏の間だけな。

慎は菱谷音和って覚えてるか?」

当時、同じクラスだった音和は
男子の中では可愛い方だった。

「覚えてるけど、貴也と
付き合ってなんて
今の今まで知らなかったよ……」

そりゃ、バレないようにしていたからな。

告白は音和からだった。

「こっそり
付き合っていたからな(苦笑)

慎は気付いてなかっただろう?
だけど、親父には
この間みたいにバレたんだ」

そして、無理やり別れさせられた。

今回は亮が年上ってものあって
結果、卒業後は此処に
住めることになった。

「卒業までは後一年くらいあるけど
今から少しずつ
運んどけば楽だと思ってな」

母さんにはまだ話せていない。

「そっか……」

「やっぱり、慎の両親を
説得に行かなきゃだよな」

夏休みに話した四人で
此処に住むって話か。

「雪村頑張れ」

おじさんは親父以上に
手強い相手だと思う。

「静、しっかりね」

俺は半ば追い出される形で
住むことになったからな。

結果的にはよかったけどな(笑)

週末だけだったのが
毎日になるだけだ。