慎と二人で亮の家に行った
あの日から気付けば半年が過ぎていて
もうすぐ夏休みだ。

そして、例のGAMEも終盤に……

残りは五人。

夏休み前には終わるだろう。

クラスメイト四十二人中何人が
逃げ切れたかはこのGAMEが
総て終わってからの楽しみだ。

後二週間で夏休みになるが
残りの五人は逃げ切れるだろうか?

ルールを一つ追加すると、
部活中はの追いかけっこは中止とされる。

五人は幸い部活に入っているから
その分、時間稼ぎが可能だ。

時は経ち、終業式。

因みに、五人は逃げ切った。

染野の悔しそうな
表情(かお)には笑えた。

GAMEの結果は亮の家で
ゆっくり話すことになった。

今日は慎も一緒に
亮の家に泊まれることになった♬♡

「明日から夏休みだな」

体育館に向かいながら
慎に話かける。

「うん❢❢

色々楽しみだね」

宿題さえなけりゃな(苦笑)

「校長先の話、長いから寝ちまいそぉだ」

「そしたら僕が起こしてあげるね」

慎が起こしてくれるのか♬

「じゃぁ、そん時はよろしく」

多分、というか絶対に寝る自信がある。

「オッケー」

慎に頼ることにしよう。

ふぁ〜

欠伸が止まらない。

in体育館

「え〜明日から夏休みに入るわけだが
くれぐれも羽目をはずさないように」

その後もつらつらと長い話が続き
やっぱり寝てしまい、慎に
起こされた時には
終業式は終わるとこだった。

教室に戻ると慎がもぉ❢❢ と言いながら
体当たりしてきた。

「ぉゎっ❢❢」

いきなり体当たり
されたから転けそうになった(苦笑)

「何すんだよ慎」

「だって、何回
起こしても起きないんだもん❢❢」

ぷぅっと頬を膨らませた。

全然、怒ってるように見えない。

「悪かった」

「別に本気で怒ってるわけじゃないから」

すぐ、笑顔に戻った慎は
自分の席に戻って行った。

場所がか変わって此所は亮の家。

俺達は朝、家を出る時に
お泊まりセットを持って学校へ行った。

一旦帰るなんて時間の無駄だし
一分一秒だって亮の傍にいたい//////

こんなこと、恥ずかしいから
面と向かって言えないけど……

そぉそぉ、両親に恋人が
(敢えて彼氏とは言わなかった)
できたと言ったら大喜びしていた。

でも、相手が“男”だって知ったら
怒るだろうか?
別れろって言うだろうか?

母さんはともかく、
父さんはなぁ……

慎や雪村の前では話せないから
二人っきりの時に相談しよう。

「さてと、今日は何作ろうか」

決めてなかったらしい。

学校では王子様的存在でも
プライベートでは抜けてるとこがある(苦笑)

こんなことを知っているのが
俺と慎だけだと思うと優越感を感じる。

「俺が作りたいんだけどいいか?」

亮が連れてってくれた
あの店のカルボナーラが美味かったから
一度作ってみたかったんだよな。

上手くできるかはわからないけど。

「貴也が作ってくれるんだ♡*。
それで何作るの?」

カルボナーラと言うと
洋食は得意だもんね♬♡と
亮に言われたが今回は初めてだからな……

「材料あるか?」

「勿論」

流石亮の家だな(笑)

「先に言っとくが何時も
作ってるやつじゃないから
上手くできるかわからないが
作らせてくれ」

「俺も手伝うよ」

助かるぜ。

「ありがとうな」

三十分後……

「できた❢❢」

果たしてあの店の味を
再現できてるだろうか……

「亮、味見してみてくれ」

小さな皿に取り分けて渡した。

「どぉだ?」

一人で食べる時は
失敗してもいいんだけど
他人に食べてもらう時は
そうもいかない(苦笑)

「美味しい」

よかった。

「あれ? でもこの味、何処かで……」

「亮が連れてってくれた
あの店のカルボナーラを再現してみたんだけど」