病みありて、ときのたつまに、世の中は
もはや正月、消え失せにけり。
本年は、明けましておめでとうございます、ということはできなくなりました。元旦には恐ろしい大災害、すぐに大規模な航空機事故、更には秋葉原で通り魔事件もありましたね。こんな大きな出来事が相次ぎ、生きていて申し訳ない気持ちでいっぱいです。いまは、テレビを見ることもまったくできずに、インターネットの画面もすぐに消しています。もちろん、被災された方のことや、自衛隊のこと、政府のことなど伝えなければいけないかもしれませんが、辛くなってしまう人もいるわけです。そこは、報道関係も、考えて欲しいなとおもいます。
そんなわけですから、お正月は何もしないで終わりました。初詣も行きたくなかったけど、家族に誘われて行きました。神社は、神聖な気持ちにさせてくれる場所です。心を落ち着けたいというときには良いのかもしれません。おせちも食べたかったけど、結局食べませんでした。食べようという気になりませんでした。
とにかく三が日は特別なことはせず、いつもどおり。これが一番大事なんだと、改めて気がついたなあと感じました。何か大掛かりなことはしなくてよいから、こう言うことができることが一番良いのです。
お正月は、いろんな行事がありますが、そんなことを形式的に実行するよりも、いつもどおりにしていることをいつもどおりにする。これを確認する日に、方向転換すべきなのかもしれません。
もう、昔のものは通用しない時代、親戚付き合いも、煩わしいし、年賀状もなければ、おせち料理もなく、餅もいらない。そんな正月になりました。文字通り消え失せたのです。
そして、言いようがない体調不良にもなやまされ。災害報道ではいつも体調を崩すのですが、今回は立ち直るのにほんとに手間がかかりました。今でこそ、ふり返りができるけど、一度は自分の顔を痣が出るまで殴りました。それくらい、生きていて申し訳ないと思いました。今も、時々は横になって休まなければならず、ほかの仕事ができないのがつらいです。
いずれにしても、パニック状態になり、自傷行為や、オーバードーズ、寝たきり状態などの正月でした。もう、新年を、祝うのは過去のものになりました。そんなことしなくて良いという時代はすぐそこです。