「やっぱり閉店作業も5人いると早いね」
「いつもお店が終わった後にこんな作業をしていたんだ。やっぱりお店を営業するのは大変なんだね」
いつもお店が終わったあとは、売り上げの計算、お店の掃除、明日の商品の品出し、返却された木筒の洗浄、営業中に倉庫からすぐに商品を出せるように商品を整理するなどといった閉店作業をおこなっていく。
いつもは4人で閉店作業を行うのだが、今日はランジェさんがいるので、5人で閉店作業をおこなった。やはり一人増えるだけでもだいぶ楽になる。
「それじゃあドルファはフィアちゃんをお願いね。あとこれは制服のウインドブレーカーにアウトドアショップの刺繍を入れてくれたお礼だよ。アンジュさんとレーアさんにお礼を伝えておいてね」
1週間という短い時間に5人分の刺繍を入れてくれたふたりにはとても感謝している。お土産はまだお店では販売していないようかんとチョコレートバー、それと棒状ラーメンにアルファ米などを入れておいた。
「テツヤさん、ありがとうな。前にようかんとチョコレートバーをもらった時に、アンジュはとても喜んでいたから、今回もきっと喜ぶよ」
「テツヤお兄ちゃん、ありがとう!」
「うん、それじゃあまた明日ね」
ドルファとフィアちゃんを3人で見送った。明日も昨日と同じくらい忙しくなるだろうし、2人には明日も頑張ってもらわないとな。
「2人ともお待たせ。今日の晩ご飯の肉野菜炒めとチャーハンだよ」
「おお、良い香りだな!」
「うん、こっちのチャーハンっていうのは、見たことがない料理だけれど、とても美味しそうだね!」
ランジェさんがこの街にいる時は基本的にこのお店に泊まっていく。2階の居間にはスペースがあるので、そこにマットと寝袋を敷いて眠っている。同様にご飯もリリアと一緒に3人で食べることが多い。
「ふっふっふ、しかしこれはただの肉野菜炒めとチャーハンではないぞ! なんと味付けにはラーメンのインスタントスープを使っているんだ!」
そう、今日の晩ご飯である肉野菜炒めとチャーハンには例の棒状ラーメンのスープの素を使っている。インスタントスープと同様に、ラーメンの粉末スープは調味料の代わりとして使うことができる。
肉野菜炒めは醤油味の方を使ってみた。実際に醤油を使った味とは少し違うが、それでもなんちゃって醤油味くらいにはなっているはずだ。
ちなみに麺のほうは前回ラーメンを2人前食べた時に、いわゆる替え玉としてスープはそのままで、麺だけ2人分使っているから、スープは少し余っている。その分を調味料として使ったわけだ。
「へえ〜このラーメンってやつはそんなふうにも使えるんだね!」
「そういえば以前もインスタントスープの素を同じように使っていたな」
「そうそう。チャーハンのほうは米を炒めた料理だよ。こっちのほうは豚骨味のスープの素を使っているんだ」
チャーハンのほうは白米のアルファ米を使って従来のチャーハンを作り、味付けとして棒状ラーメンの豚骨味のスープの素を使ってみた。
「おお、ただの肉野菜を炒めただけなのに美味しいな! 確かにあのラーメンという料理の味がするな」
「俺の故郷だと、この醤油という調味料をよく使っているんだ。ラーメンのスープの味とはちょっと違っているけれど似たような味を付けることはできそうだね」
「うん、こっちのチャーハンって料理もすごいよ! この前食べた米っていうのを炒めるとこんな味になるんだね。肉と野菜と米の味が香ばしい味と一体となっていて、とっても美味しいね」
「うん、チャーハンも我ながらうまくできたよ。ご飯をパラパラにする技みたいなのがあっていろいろと試したりもしてたな」
元の世界でもチャーハンはよく作っていたが、米をパラパラにする技もいくつかあって試してみた。ご飯にマヨネーズをかけてから炒めたり、ご飯を水洗いしてから炒めるなどいろいろやってみたな。
個人的に一番良かったのは、先にご飯と卵を混ぜておく技だったな。卵を多めに使って、半分くらいを先にご飯と混ぜて卵かけご飯にしてからチャーハンを作ると、米がパラパラになって美味しいんだよね。
「相変わらずテツヤが作ってくれるご飯は美味しいよね。僕はこれまでにいろんな街を旅してきたけれど、これだけ美味しい料理はなかなかないよ」
「嬉しいことを言ってくれるね。でもこれはランジェさんが持ってきてくれた肉が美味しいおかげでもあるからなあ」
今回使っている肉はランジェさんが狩ってきてくれた魔物の肉を使っている。ダナマベアの肉ほど高級な肉ではないが、普段街で買っている肉よりもランクが数段上だ。
肉野菜炒めにも使っているし、チャーハンのほうはわざわざチャーシューを作っている。燻製肉でも簡単で十分にうまいけれど、チャーシューとはまた違った味だからな。
ちなみにチャーシューを作る時も醤油ラーメンのスープの素を使っている。先日ラーメンにのせた時も2人には好評だったな。
「いや、私もこれまでにいろんな料理を食べてきたが、その中でもテツヤの料理は群を抜いているぞ。それに単純に焼くだけじゃなく、揚げたり蒸したり煮込んだりと、初めて見るものも多くて新鮮だ」
「そう言ってくれると、俺も作った甲斐があるよ。2人ともおかわりはいる?」
「うん、おかわり!」
「私も少しいただこう」
こうして作った料理をみんなで食べるのは、やっぱりいいもんだな。ソロキャンプもいいが、みんなでワイワイやるキャンプもいいのはこういうことである。
「いつもお店が終わった後にこんな作業をしていたんだ。やっぱりお店を営業するのは大変なんだね」
いつもお店が終わったあとは、売り上げの計算、お店の掃除、明日の商品の品出し、返却された木筒の洗浄、営業中に倉庫からすぐに商品を出せるように商品を整理するなどといった閉店作業をおこなっていく。
いつもは4人で閉店作業を行うのだが、今日はランジェさんがいるので、5人で閉店作業をおこなった。やはり一人増えるだけでもだいぶ楽になる。
「それじゃあドルファはフィアちゃんをお願いね。あとこれは制服のウインドブレーカーにアウトドアショップの刺繍を入れてくれたお礼だよ。アンジュさんとレーアさんにお礼を伝えておいてね」
1週間という短い時間に5人分の刺繍を入れてくれたふたりにはとても感謝している。お土産はまだお店では販売していないようかんとチョコレートバー、それと棒状ラーメンにアルファ米などを入れておいた。
「テツヤさん、ありがとうな。前にようかんとチョコレートバーをもらった時に、アンジュはとても喜んでいたから、今回もきっと喜ぶよ」
「テツヤお兄ちゃん、ありがとう!」
「うん、それじゃあまた明日ね」
ドルファとフィアちゃんを3人で見送った。明日も昨日と同じくらい忙しくなるだろうし、2人には明日も頑張ってもらわないとな。
「2人ともお待たせ。今日の晩ご飯の肉野菜炒めとチャーハンだよ」
「おお、良い香りだな!」
「うん、こっちのチャーハンっていうのは、見たことがない料理だけれど、とても美味しそうだね!」
ランジェさんがこの街にいる時は基本的にこのお店に泊まっていく。2階の居間にはスペースがあるので、そこにマットと寝袋を敷いて眠っている。同様にご飯もリリアと一緒に3人で食べることが多い。
「ふっふっふ、しかしこれはただの肉野菜炒めとチャーハンではないぞ! なんと味付けにはラーメンのインスタントスープを使っているんだ!」
そう、今日の晩ご飯である肉野菜炒めとチャーハンには例の棒状ラーメンのスープの素を使っている。インスタントスープと同様に、ラーメンの粉末スープは調味料の代わりとして使うことができる。
肉野菜炒めは醤油味の方を使ってみた。実際に醤油を使った味とは少し違うが、それでもなんちゃって醤油味くらいにはなっているはずだ。
ちなみに麺のほうは前回ラーメンを2人前食べた時に、いわゆる替え玉としてスープはそのままで、麺だけ2人分使っているから、スープは少し余っている。その分を調味料として使ったわけだ。
「へえ〜このラーメンってやつはそんなふうにも使えるんだね!」
「そういえば以前もインスタントスープの素を同じように使っていたな」
「そうそう。チャーハンのほうは米を炒めた料理だよ。こっちのほうは豚骨味のスープの素を使っているんだ」
チャーハンのほうは白米のアルファ米を使って従来のチャーハンを作り、味付けとして棒状ラーメンの豚骨味のスープの素を使ってみた。
「おお、ただの肉野菜を炒めただけなのに美味しいな! 確かにあのラーメンという料理の味がするな」
「俺の故郷だと、この醤油という調味料をよく使っているんだ。ラーメンのスープの味とはちょっと違っているけれど似たような味を付けることはできそうだね」
「うん、こっちのチャーハンって料理もすごいよ! この前食べた米っていうのを炒めるとこんな味になるんだね。肉と野菜と米の味が香ばしい味と一体となっていて、とっても美味しいね」
「うん、チャーハンも我ながらうまくできたよ。ご飯をパラパラにする技みたいなのがあっていろいろと試したりもしてたな」
元の世界でもチャーハンはよく作っていたが、米をパラパラにする技もいくつかあって試してみた。ご飯にマヨネーズをかけてから炒めたり、ご飯を水洗いしてから炒めるなどいろいろやってみたな。
個人的に一番良かったのは、先にご飯と卵を混ぜておく技だったな。卵を多めに使って、半分くらいを先にご飯と混ぜて卵かけご飯にしてからチャーハンを作ると、米がパラパラになって美味しいんだよね。
「相変わらずテツヤが作ってくれるご飯は美味しいよね。僕はこれまでにいろんな街を旅してきたけれど、これだけ美味しい料理はなかなかないよ」
「嬉しいことを言ってくれるね。でもこれはランジェさんが持ってきてくれた肉が美味しいおかげでもあるからなあ」
今回使っている肉はランジェさんが狩ってきてくれた魔物の肉を使っている。ダナマベアの肉ほど高級な肉ではないが、普段街で買っている肉よりもランクが数段上だ。
肉野菜炒めにも使っているし、チャーハンのほうはわざわざチャーシューを作っている。燻製肉でも簡単で十分にうまいけれど、チャーシューとはまた違った味だからな。
ちなみにチャーシューを作る時も醤油ラーメンのスープの素を使っている。先日ラーメンにのせた時も2人には好評だったな。
「いや、私もこれまでにいろんな料理を食べてきたが、その中でもテツヤの料理は群を抜いているぞ。それに単純に焼くだけじゃなく、揚げたり蒸したり煮込んだりと、初めて見るものも多くて新鮮だ」
「そう言ってくれると、俺も作った甲斐があるよ。2人ともおかわりはいる?」
「うん、おかわり!」
「私も少しいただこう」
こうして作った料理をみんなで食べるのは、やっぱりいいもんだな。ソロキャンプもいいが、みんなでワイワイやるキャンプもいいのはこういうことである。