体中に包帯を巻いてベッドに横たわるリュディーを見て、クリスティーナは涙を流す。
「無事でよかった……」
「ですが、俺はクラリッサ様を守れなかった。あなたの親友である彼女を……」
唇を噛んで血を流す彼を、クリスティーナは傷に触らないように優しく抱きしめた。
「クリスティーナ様!?」
「辛いの。あの子がいないなんて信じられない。でも、あなたが無事でほっとする自分もいるの。こんな私、最低……」
「あなたは悪くはない。俺が全て罪を引き受けます。あなたが背負う必要はない。だから……」
リュディーはクリスティーナの頬に手を添えると、少しだけ微笑んだ。
「俺しか見てませんから、泣いてください。俺が全部受け止めますから」
「──っ!!」
(なんで、なんで自分が辛い時にあなたはいつも……)
彼女は彼の胸にすがるようにして、声を枯らすまで泣いた。
リュディーの傷が治った頃、正式に彼は騎士団を辞めた。
平民として戻ると言って王宮を出ようとした彼を、国王が「王家の影」として働かないか、と声をかける。
「無事でよかった……」
「ですが、俺はクラリッサ様を守れなかった。あなたの親友である彼女を……」
唇を噛んで血を流す彼を、クリスティーナは傷に触らないように優しく抱きしめた。
「クリスティーナ様!?」
「辛いの。あの子がいないなんて信じられない。でも、あなたが無事でほっとする自分もいるの。こんな私、最低……」
「あなたは悪くはない。俺が全て罪を引き受けます。あなたが背負う必要はない。だから……」
リュディーはクリスティーナの頬に手を添えると、少しだけ微笑んだ。
「俺しか見てませんから、泣いてください。俺が全部受け止めますから」
「──っ!!」
(なんで、なんで自分が辛い時にあなたはいつも……)
彼女は彼の胸にすがるようにして、声を枯らすまで泣いた。
リュディーの傷が治った頃、正式に彼は騎士団を辞めた。
平民として戻ると言って王宮を出ようとした彼を、国王が「王家の影」として働かないか、と声をかける。