長かったようで短い高校一年生の夏休みが終わった。学校がある日と違ってほぼ毎日バイトのシフトに入れたから毎日のように店長に会えて幸せだった。
そんな幸せ過ぎる夏休みが終わった私に待っていたのは店長に会えない鬱な日々だった。


「はあ、店長に会いたい……」

「あれだけ働いておいてまだ働きたいか」

「瑞希、ずっとバイトしてたよねー。何回遊び断られたか……」


休み時間に自分の席で店長に会えない寂しさに項垂れていると、左右から光里と彩葉がそんな私を見兼ねて声をかけた。
二人とも夏休みに一度遊んだときに比べてだいぶ日焼けをしたようだ。そういえば遊びの誘いもプールや海が多かった気がする。二人の見た目からして二人も二人で夏休みを謳歌したみたいだった。


「それにしても……」


私は机から少し顔を浮かせるとクラスの様子を視界に入れた。


「教室の空気ってこんなに淀んでたっけ?」


新学期が明けてから、私の気のせいでなければクラスの雰囲気がどんよりと曇っているように見える。
いくら学校が嫌いだとは言え、みんながみんななぜこんなにも落ち込んでいるのだろうか。