「ねぇ、翔。本当に行くの?」
「当たり前だろ!!俺が最初で最後の成功者になってやる!」

夜の10時頃、高校生ぐらいの男女の二人組がしもたやの前で立ち止まり、まじまじと建物を見つめながら会話をしていた。

女子高生の方は美紀といい、少し怯えた様子でもう一人の翔という男子の後ろを追うように歩いていた。

辺りは暗く、その日は特に風が強かったため、ちょっと気を抜いたら、風で背中が押されそうなほど強風だった。