なにか出るときにアクシデントがあって、遅れているのかもしれないと30分待ってみた。でも、来ない。
看板の前ではなく昨日見たカルガモのところにいるのかもと行って見るが、そこにも姿はなかった。もう一度看板に戻り、また30分待った。散歩コースのどこかにいるのかもしれないと一周歩いた。だけど、どこにもいない。
約束を忘れないと言っていたから、忘れてはいないはず。だったら、どうして来ないの?
「未央ー!」
「祐奈……」
看板の前でぼんやりと立つ私に祐奈が走ってきた。いつまでも戻らない私を心配して、来てくれたようだ。
「またスマホ見てない? 亮平さんはどうしたの? もう話は終わって帰ったの?」
「祐奈」
私は祐奈の両腕を掴んで、涙をぽろぽろと流した。
「未央、どうしたの?」
「亮平さん、来ない……ずっと待っているけど、来ないの」
「九時の約束だったよね? もう二時間も経っているのに、来てないの? 連絡してみたの?」
祐奈は私の涙を水色のハンカチで押さえながら、時間を確認する。もう二時間も待っていた。でも、連絡は出来ない。私は首を横に振って、連絡先を知らないことを伝える。
看板の前ではなく昨日見たカルガモのところにいるのかもと行って見るが、そこにも姿はなかった。もう一度看板に戻り、また30分待った。散歩コースのどこかにいるのかもしれないと一周歩いた。だけど、どこにもいない。
約束を忘れないと言っていたから、忘れてはいないはず。だったら、どうして来ないの?
「未央ー!」
「祐奈……」
看板の前でぼんやりと立つ私に祐奈が走ってきた。いつまでも戻らない私を心配して、来てくれたようだ。
「またスマホ見てない? 亮平さんはどうしたの? もう話は終わって帰ったの?」
「祐奈」
私は祐奈の両腕を掴んで、涙をぽろぽろと流した。
「未央、どうしたの?」
「亮平さん、来ない……ずっと待っているけど、来ないの」
「九時の約束だったよね? もう二時間も経っているのに、来てないの? 連絡してみたの?」
祐奈は私の涙を水色のハンカチで押さえながら、時間を確認する。もう二時間も待っていた。でも、連絡は出来ない。私は首を横に振って、連絡先を知らないことを伝える。