怖いのか? こんな、変態なだけの優等生が。
「痛……っ」
腕を押さえ付ける手に力が入る。
日戸の手が湊のベルトに掛かった。さっき風呂で見たばっかじゃないか、と羞恥心より怒りを覚えた。しかし彼は手際よくベルトを外し、ズボンを下着ごと下ろしてしまった。また彼の目に晒されたわけだけど、感覚はさっきとまるで違う。
「おいコラ変態!」
「まぁまぁ。俺は多分かなり上手いし、優しいから安心して」
「多分って言ってんじゃねえか! 信用できな……」
まだ話の最中だというのに、日戸は湊の両脚を押し上げて、無理やり開かせた。当然、こんな格好じゃ後ろまで丸見えだ。
「心配しなくても可愛いよ。ていうか、普段は女の子にこうしてるんじゃないの?」
「違っ……そんな、こと……」
真っ赤になりながら否定するけど、彼は気にも留めず後ろに手を伸ばした。
「最初は痛いだろうからね。ゆっくり慣らしてあげる」
日戸は自身の鞄から小さなボトルを取り出した。中身は、彼の手のひらに零れてから気付いた。
「おま……そんなもんいつも持ち歩いてんの? 頭大丈夫か」
「ありがとう。大丈夫」
本気で心配してんだけど……こっちの気持ちなどお構いなしにローションを塗りたくられる。
前の部分まで大量につけられたせいで、湊の下半身はローションまみれになった。
ぬれた下半身が気持ち悪い。上を着てるからなおさら粗相をしてしまった様な気分だ。
なのに頭がぼーっとする。唖然としながら目の前の少年の奇行を見つめていた。
不意に濡れた前を握られて、反射的に仰け反る。
「は、離し……」
「ビクビクして気持ち良さそう。先っぽ弄られるの好き?」
日戸は湊の性器の先端を、指で苛めた。
「ふあっやだ、そこ……」
嫌だと思うのに、彼の手つきはどんどん快感を呼ぶ。
高まったアソコは、完全に日戸の物になった。
「あっ、あ……! やだ、……!」
すごい気持ち良い。でも駄目だ。
同じ男の前で、こんな。
「イッていいよ。見ててあげる」
日戸はさっきよりも激しく性器を扱き出した。
やばい。
「あ、ああぁっ!」
少し力を入れた後に、射精してしまった。
白い蜜が、日戸の手を淫らに汚していく。
「いっぱい出たね。えらいえらい」
「ん……っ」
繰り返し繰り返し、日戸は湊の性器から精液を一滴残らず扱いて出した。
「大丈夫? 気持ち良かった?」
唇を塞がれて、息苦しさに喘ぐ。
確か彼とは一年しか変わらないはずなのに、子ども扱いされてる感じも嫌だった。
変態だってことは知ってたけど……本当に人格が破綻してる。
快感と倦怠感に支配されている。もうこの時には半分意識が飛んでいた。
心地いい温もりを感じて瞼を閉じて。気付いたら全部終わっていた。