「彼らと一緒に来月1日から新しい会社で挑戦を始めます」
 早速準備を始めているという。
「ほとんど小説を読まない会社員の人たちが手に取りたくなるような小説を生みだすために、今までとはまったく違う新人賞を創設する予定です。そのタイトルは『ビジネス小説大賞』で、サブタイトルには『5,600万人の会社員が絶対に読みたくなる小説を発掘する』と記すことにしています」
 そして、今までの新人賞は〈どんな人に読んでもらいたいのかが明確になっていないのが大きな問題点だ〉と言い切って話を続けた。
「募集要項には『ピンチをチャンスに変えたストーリーと爽快な読後感のあるビジネス小説大募集』『波乱に満ちたビジネス経験を豊富に持つ経営者、会社員大歓迎』『変人、奇人と呼ばれて会社でのけ者にされている人大歓迎』と明記する予定です。それから、応募できる原稿枚数は400字詰め換算で200枚から500枚とします。中編から長編をしっかり書けることを重視するからです。それから、募集の締め切りは設けず、通年募集とする予定です。発表は随時で、受賞に値する作品があれば毎月でも発表する予定です」