何かの博士みたいな口振りで、人差し指を立てた誠さん。 誠さんの言葉に大きく頷くと、歯を見せて私に笑いかけ、窓の外の空を見上げた。 私も真似て、空を見てみる。 雲は所々集団を作っているけど、青い空の割合が大半で、薄い雲だから風で靡いているように横に伸びている。 「良い天気ですね」 「ね、本当に。俺は晴れが好きです。だから晴れて幸せです」