太陽がギラギラと照りつける暑い季節。
「それじゃあ、また二学期にね。」
「・・・・・・はい、それじゃあまた。」
そう言って別れた、保健の先生。
私は保健室登校で、行ける時だけ行っている。
人が何気なく放った一言で私の気分は大きく浮き沈みする。
その人に悪意がないのはわかっているつもりだ。
それでもやはり、気分が沈む。
さっき先生が放った二学期にねという言葉もありふれた言葉に聞こえるだろう。
だがそう聞こえるのは、心も体も健康な人ならば、だ。
私には先ほどの言葉も、まだ二学期まで生きてなくちゃダメなのか…と考えてしまう。
私は鬱病患者の中では、症状は軽い方だと思う。
が、鬱病は鬱病だ。鬱病なりに自殺しようかと考えるときもある。
周りに迷惑がかかるからやめておけとか、悪いこと言わないからやめておけとかいう人いるけど、そんなの考えられるほど実際心の余裕はない。
実際に鬱病になったこともない人間が、安全圏からとやかく言わないで欲しい。
そんなことを考えながら、半ば機械のように動かしつづけていた足のおかげでいつの間にか家に着いたらしい。
「ただいま。」
虫の羽音のような小さな声で言葉を発する。そして、物音を立てないように忍足で自分の部屋まで歩く。
私の家は平屋で貴重な2階は荷物置き場と化している。
せっかくなら2階に部屋を作ってくれたらよかったのに。
「・・・・・の⁉︎」
「・・・・・・いんだろ⁉︎」
ああ、まただ。
両親は小さい頃から仲が悪かった。
なんで結婚したの?と私が不思議に思うくらいに。
五月蝿くて、本当に迷惑だ。イライラしている時にきこえてきたら、更にイライラする。
私が鬱病と診断されてからは、それがさらに激化していた。
激化した原因は分かりきっている。
『鬱病と診断されるまでなぜ鬱病だとわからなかったのか。』
たったこれだけ。ただそれだけなのに。
両親が責任の押し付け合いをしているのを見ると、なんとも言えない気持ちになる。
一度だけ両親の仲裁をしたことがある。やめて、と。
反省とまではいかなくても、言い合いはやめてくれるかなと思っていた。けれど、現実は甘くなかった。
その時は論点がずれにずれまくり、私が怒られる羽目になったのだから。
何でそんなことになったのかは辛くて覚えていない。
お前なんかが鬱病にさえならなければ‼︎という言葉。
それが一番ショックだった。
私だってなりたくて鬱病になったわけじゃない。なのに何で私ばかり怒られなくちゃなの?
その場をすぐに離れた。
後ろから怒声が聞こえたけれど、全て無視して自分の部屋に駆け込んだ。途端、涙がとめどなく溢れてきた。
辛くて辛くて、でも頼れる人はいなくて。すごく自分が惨めで苦しかった。
あの頃に戻れたら…そう考えたけれど、頭の中から追い払った。
それでもまだ、あの人のことが頭から離れなかった。
「それじゃあ、また二学期にね。」
「・・・・・・はい、それじゃあまた。」
そう言って別れた、保健の先生。
私は保健室登校で、行ける時だけ行っている。
人が何気なく放った一言で私の気分は大きく浮き沈みする。
その人に悪意がないのはわかっているつもりだ。
それでもやはり、気分が沈む。
さっき先生が放った二学期にねという言葉もありふれた言葉に聞こえるだろう。
だがそう聞こえるのは、心も体も健康な人ならば、だ。
私には先ほどの言葉も、まだ二学期まで生きてなくちゃダメなのか…と考えてしまう。
私は鬱病患者の中では、症状は軽い方だと思う。
が、鬱病は鬱病だ。鬱病なりに自殺しようかと考えるときもある。
周りに迷惑がかかるからやめておけとか、悪いこと言わないからやめておけとかいう人いるけど、そんなの考えられるほど実際心の余裕はない。
実際に鬱病になったこともない人間が、安全圏からとやかく言わないで欲しい。
そんなことを考えながら、半ば機械のように動かしつづけていた足のおかげでいつの間にか家に着いたらしい。
「ただいま。」
虫の羽音のような小さな声で言葉を発する。そして、物音を立てないように忍足で自分の部屋まで歩く。
私の家は平屋で貴重な2階は荷物置き場と化している。
せっかくなら2階に部屋を作ってくれたらよかったのに。
「・・・・・の⁉︎」
「・・・・・・いんだろ⁉︎」
ああ、まただ。
両親は小さい頃から仲が悪かった。
なんで結婚したの?と私が不思議に思うくらいに。
五月蝿くて、本当に迷惑だ。イライラしている時にきこえてきたら、更にイライラする。
私が鬱病と診断されてからは、それがさらに激化していた。
激化した原因は分かりきっている。
『鬱病と診断されるまでなぜ鬱病だとわからなかったのか。』
たったこれだけ。ただそれだけなのに。
両親が責任の押し付け合いをしているのを見ると、なんとも言えない気持ちになる。
一度だけ両親の仲裁をしたことがある。やめて、と。
反省とまではいかなくても、言い合いはやめてくれるかなと思っていた。けれど、現実は甘くなかった。
その時は論点がずれにずれまくり、私が怒られる羽目になったのだから。
何でそんなことになったのかは辛くて覚えていない。
お前なんかが鬱病にさえならなければ‼︎という言葉。
それが一番ショックだった。
私だってなりたくて鬱病になったわけじゃない。なのに何で私ばかり怒られなくちゃなの?
その場をすぐに離れた。
後ろから怒声が聞こえたけれど、全て無視して自分の部屋に駆け込んだ。途端、涙がとめどなく溢れてきた。
辛くて辛くて、でも頼れる人はいなくて。すごく自分が惨めで苦しかった。
あの頃に戻れたら…そう考えたけれど、頭の中から追い払った。
それでもまだ、あの人のことが頭から離れなかった。