熱を出して三日目。
ようやく体に異常なく生活できるように。

だが、今日は土曜日にもかかわらず、休んでいた間のプリントを受け取りに来いと呼び出され、制服で学校に向かった。

何やら生徒会の招集で大空も学校に行かなければいけなかったそうで、校門でたまたま会い一緒に帰ることとなった。

「そういえばもうすぐ一学期終わるもんな」
「そう。それで招集がかかってるんだよ」

学期始めと学期末が一番生徒会は多忙だ。
やることしかないらしい。

「大空。木曜日、色々買ってきてくれてありがと」
「いいよ~って言いたいとこだけどなんか奢ってほしい気分」
「は?」

出た、稀に発動する我儘大空。
こうなったら言うことを聞かないと暫く機嫌が悪くなる。

「いいでしょ。あの暑さの中、アイスと五百ミリリットルの飲み物を二本も持ったんだよ」
「たったの二本じゃねぇか」
「ひどーい。私、女の子!」
「知ってるよ」

女性として認識してなかったら好きになったりしてねぇよ。

駄々をこねる大空に渋々了承した。

「やった~!」
「ただし、俺今財布持ってないから一回家に帰らないといけないけど」
「なんで置いてくるかな」

学校に手紙受け取りに行くだけだと思って家に財布を置いていったのだ。
無駄に使うのは避けたいし、使う予定のないものを持ち歩く必要性はない。