私の目に最初に映って見えてきたのは『ひかり公園』と書かれた看板。そして元気な子どもたちの声。
幼い頃によく遊んでいた公園は、まだしっかりと存在していたのだ。
小さな安堵と、懐かしさを覚える。
この看板を見て、公園の名前がそういう名前だったのかと少し驚いた。だって、もうすっかりと忘れていたことだったから。
公園の中へ入ろうとしたけど、近くで川が流れている音がさっきからずっと聞こえていた。
どこに川があるのか少し気になるけど、今はそれよりも公園の中へ行きたいという気持ちの方が大きいため辞めることにする。
公園の中へ入っていくと、遊具で遊んだりボールを蹴って遊んでいる子どもたちの姿や声がさっきよりも大きく聞こえてきた。
この公園は結構広く、レジャーシートを敷いてのんびりとしている人がいたりと老若男女問わずさまざまだ。見たことがあるようで無いようなものがあったり。
私は周りを見渡しながらゆっくりと歩く。
「わぁっ!!」
「きゃー」
勢いのある滑り台を滑っていたり、元気よく走り回ったりしているのを見ると、私もゆいくんとそうやって遊んでいたりしていた事を思い出した。
箱の中で眠るようにずっと入っていた記憶が呼び覚まされ、溢れ出る。
私はいつも、ゆいくんの後をついていくようにしてたくさんのことをした。
滑り台にたどり着くためにそれぞれのルートでちょっとしたトンネルのような穴の中を潜ったり、足元が揺れる橋を通ったり。
実際に滑り台で滑るときもどっちが先に滑るのか譲り合ったり。
私が怖がってしまったときは、手を繋いでくれた。
ゆいくんが絵を描き始めると、私もゆいくんの真似をして同じもの描いてみたり。
楽しかった。お互いに笑い合って、嬉しい気持ちで心がたくさん温まった。
純粋な私たちは、未来に希望を持って輝きに満ちていていたのだ。
今とは真逆だった。
偽りなんてものはなく純粋に笑顔で笑っている子どもたちが眩しく見える。
今の私、じゃあ......あんな風に笑うことができない。泣けない。楽しめない。
もう、私は純粋でいられなくなってしまった。
「そろそろ帰るわよ」
ふいに、この声が聞いてきて現実に引き戻され、その声がしたところへと自然と目が留まった。
ブランコで高く、大きく、こいでいた女の子が「はーい」と返事を返して、こいでいたのを辞める。
やがて、ブランコの振り幅が小さくなって、その子はブランコから降りた。
あの子たちは、きっと親子なのだろう。
少女は走って、もう切り上げるように言った女性の方へと向かう。転んだりせずに無事にたどり着くと少女はその女性の手の方へと引き寄せられるようにそっと手伸ばした。その女性は少女の行動を見て、答えるように手を伸ばす。次第に大きな手の中に小さい手が重なって包み込むようにしてしっかりと握られていた。
その後、楽しそうにおしゃべりをしながら公園を出て見えなくなるまで、私はずっと目を追ってしまった。
幼い頃によく遊んでいた公園は、まだしっかりと存在していたのだ。
小さな安堵と、懐かしさを覚える。
この看板を見て、公園の名前がそういう名前だったのかと少し驚いた。だって、もうすっかりと忘れていたことだったから。
公園の中へ入ろうとしたけど、近くで川が流れている音がさっきからずっと聞こえていた。
どこに川があるのか少し気になるけど、今はそれよりも公園の中へ行きたいという気持ちの方が大きいため辞めることにする。
公園の中へ入っていくと、遊具で遊んだりボールを蹴って遊んでいる子どもたちの姿や声がさっきよりも大きく聞こえてきた。
この公園は結構広く、レジャーシートを敷いてのんびりとしている人がいたりと老若男女問わずさまざまだ。見たことがあるようで無いようなものがあったり。
私は周りを見渡しながらゆっくりと歩く。
「わぁっ!!」
「きゃー」
勢いのある滑り台を滑っていたり、元気よく走り回ったりしているのを見ると、私もゆいくんとそうやって遊んでいたりしていた事を思い出した。
箱の中で眠るようにずっと入っていた記憶が呼び覚まされ、溢れ出る。
私はいつも、ゆいくんの後をついていくようにしてたくさんのことをした。
滑り台にたどり着くためにそれぞれのルートでちょっとしたトンネルのような穴の中を潜ったり、足元が揺れる橋を通ったり。
実際に滑り台で滑るときもどっちが先に滑るのか譲り合ったり。
私が怖がってしまったときは、手を繋いでくれた。
ゆいくんが絵を描き始めると、私もゆいくんの真似をして同じもの描いてみたり。
楽しかった。お互いに笑い合って、嬉しい気持ちで心がたくさん温まった。
純粋な私たちは、未来に希望を持って輝きに満ちていていたのだ。
今とは真逆だった。
偽りなんてものはなく純粋に笑顔で笑っている子どもたちが眩しく見える。
今の私、じゃあ......あんな風に笑うことができない。泣けない。楽しめない。
もう、私は純粋でいられなくなってしまった。
「そろそろ帰るわよ」
ふいに、この声が聞いてきて現実に引き戻され、その声がしたところへと自然と目が留まった。
ブランコで高く、大きく、こいでいた女の子が「はーい」と返事を返して、こいでいたのを辞める。
やがて、ブランコの振り幅が小さくなって、その子はブランコから降りた。
あの子たちは、きっと親子なのだろう。
少女は走って、もう切り上げるように言った女性の方へと向かう。転んだりせずに無事にたどり着くと少女はその女性の手の方へと引き寄せられるようにそっと手伸ばした。その女性は少女の行動を見て、答えるように手を伸ばす。次第に大きな手の中に小さい手が重なって包み込むようにしてしっかりと握られていた。
その後、楽しそうにおしゃべりをしながら公園を出て見えなくなるまで、私はずっと目を追ってしまった。