ほっと胸を撫で下ろしながら、さっき先生から告白をされたことをだんだんと理解してきた。


つまり先生は全く私の正体に気づいていなくて、“24歳看護師の華夜さん”に一目惚れをしたんだ。


バレたらきっと大変なことになるだろうけど…なんだか楽しくなってきた。



「あの、さっきの告白の件なんですけど、まだえと、榎本さん…のことはよく知らないし、食事からなら…」


「本当ですか?ぜひ」



勢いよく立ち上がった先生に、笑いながら頷いた。



普段クールな先生が私を好きだと言ったんだ。


こんな姿滅多に見れないし、少しくらいなら騙したっていいよね…?





先生に連れてこられた場所は、先ほどまでいた駅前を一望できる眺めのいいレストランだった。


淡い光のシャンデリアが綺麗で、薄暗くて雰囲気抜群の大人なお店に思わず感嘆のため息を漏らしそうになる。