「君と家族になること。海外に行っても由梨香に対する気持ちは変わらなかった。これからも変わるつもりはない。俺の子なんだろう? その子。もう一度やり直さないか? 君が俺を好きになったあの日から。結婚して、俺の夢を叶えてほしい」
そう言って彼はズボンのポケットから指輪が入った小さな箱を取り出してきた。
キラキラに光るダイヤの宝石がついた指輪だった。
まさか、彼の方からプロポーズをしてくれるなんて。
七年の月日が経ってしまったのに、恵一の気持ちは昔と変わらないでいてくれたなんて。目尻に涙が溢れてくる。
そんな事を言われたら断る理由が見つからないじゃない。
ずっと彼の背中を追いかえて、すれ違って。それでも変わらない想い。
「君の本当の気持ちを聞かしてくれないか?」
そんなの決まっている。
由梨香は、人目も気にする余裕がないぐらいに、溢れる想いで恵一を抱き締めた。
「私も……恵一の事が好き。昔も今も変わらずに」
「……そうか、良かった」
恵一は嬉しそうな顔で由梨香をギュッと抱き締め返してくれた。
この気持ちに噓はない。
大好きだった彼にやっと追いついた気がした。
「なんかよく分からないけど、ママとミヤケイが抱きついてる!? なんかすげぇ~」
恵太は意味が分からなそうだったが、興奮しながらそう言っていた。
彼の夢は叶えたと思っていたが、まだ途中だった。
夢の彼方は……幸せが待っていた。
END
そう言って彼はズボンのポケットから指輪が入った小さな箱を取り出してきた。
キラキラに光るダイヤの宝石がついた指輪だった。
まさか、彼の方からプロポーズをしてくれるなんて。
七年の月日が経ってしまったのに、恵一の気持ちは昔と変わらないでいてくれたなんて。目尻に涙が溢れてくる。
そんな事を言われたら断る理由が見つからないじゃない。
ずっと彼の背中を追いかえて、すれ違って。それでも変わらない想い。
「君の本当の気持ちを聞かしてくれないか?」
そんなの決まっている。
由梨香は、人目も気にする余裕がないぐらいに、溢れる想いで恵一を抱き締めた。
「私も……恵一の事が好き。昔も今も変わらずに」
「……そうか、良かった」
恵一は嬉しそうな顔で由梨香をギュッと抱き締め返してくれた。
この気持ちに噓はない。
大好きだった彼にやっと追いついた気がした。
「なんかよく分からないけど、ママとミヤケイが抱きついてる!? なんかすげぇ~」
恵太は意味が分からなそうだったが、興奮しながらそう言っていた。
彼の夢は叶えたと思っていたが、まだ途中だった。
夢の彼方は……幸せが待っていた。
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