そうだった、春は新しい学校や職場への不満や不安、さらに使えない新入社員への怒りなどが渦巻いて、頻発するんだった。
「今回はばあちゃんに譲るとか……」
ちらっ、ちらっと隣に座る伶龍をうかがう。
私を避けている癖に彼は、朝のお勤めだけは欠かさず出てきた。
ひとことも私とは口をきいてくれないけれど。
それに穢れが来るとなるといつも大喜びなのに、今日は黙っていて不気味だ。
「なに言ってんだい。
今回は翠が祓ってきた中で一番大きな穢れだからね。
しっかり経験積んできな」
祖母は事もなげに言うが、この状況を把握しているんだろうか。
今まで小さな穢れでも上手く祓えたためしがない。
しかも今は伶龍と喧嘩中だ。
こんな状態で任務が上手くいくとは思えない。
本気で祖母は言っているんだろうか。
「大きいといってもA級だ。
今回は私らも控えるし、大丈夫だ」
「A級って特別警報レベルじゃない!」
穢れのクラスを聞いて思わず祖母に食ってかかっていた。
穢れはC級から始まり、B、Aと上がっていく。
A級は特別警報レベルで、多数の市町村に避難命令が出る。
いうなれば超大型台風みたいなものだ。
「今回はばあちゃんに譲るとか……」
ちらっ、ちらっと隣に座る伶龍をうかがう。
私を避けている癖に彼は、朝のお勤めだけは欠かさず出てきた。
ひとことも私とは口をきいてくれないけれど。
それに穢れが来るとなるといつも大喜びなのに、今日は黙っていて不気味だ。
「なに言ってんだい。
今回は翠が祓ってきた中で一番大きな穢れだからね。
しっかり経験積んできな」
祖母は事もなげに言うが、この状況を把握しているんだろうか。
今まで小さな穢れでも上手く祓えたためしがない。
しかも今は伶龍と喧嘩中だ。
こんな状態で任務が上手くいくとは思えない。
本気で祖母は言っているんだろうか。
「大きいといってもA級だ。
今回は私らも控えるし、大丈夫だ」
「A級って特別警報レベルじゃない!」
穢れのクラスを聞いて思わず祖母に食ってかかっていた。
穢れはC級から始まり、B、Aと上がっていく。
A級は特別警報レベルで、多数の市町村に避難命令が出る。
いうなれば超大型台風みたいなものだ。