空の青さを知り得ない僕らは。

作品番号 1705865
最終更新 2023/10/26

空の青さを知り得ない僕らは。
青春・恋愛

2ページ

総文字数/ 9,788


どんなに努力しても、変えられないことがある。

血の滲むような努力でこの身を削っても、どうにもならないことがある。

この世の中は、悲しいことにそんなものばかりで溢れている。

───それでも。……それでも。

俺は変えたかった。

他人に嘘ばかりついて、本当の自分、ありのままの醜い自分を曝け出せない僕自身を、変えたかった。

そんな俺の前に、彼女は現れた。


「私、もうすぐいなくなるんだ」


儚い笑顔でそう言った彼女は、あの日、

本当に僕の前からいなくなった。

彼女は残りの数ヶ月を力強く生きる。


自分のためではなく、“だれか”のために───。


───さあ、願おう。
明日は必ず、やって来ると。

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