※
__放課後。
授業が終わり、キャンパスと絵の具を手に持ちながら、私はいつものデッサン場所である中庭へと赴いた。
昨日は事故のせいで創作活動が殆ど出来なかった為、遅れを取り戻す為にも今日は集中して作業をしようと気合を入れる。
とりあえず、昨日の教訓を踏まえて、周囲に物がないかを確認し、昨日とは違う通路脇に腰掛けると、絵の具の準備をし始めた。
「へえ~、朝倉さんの絵ってなかなか綺麗だね」
「うひゃあっ!」
すると、突然背後から誰かの気配を感じた途端、急に相馬君の顔が横から伸びてきて、私は思わず手に持っていた筆を落としてしまった。
「“うひゃあ”って……可愛い反応」
いつの間に現れたのか。
私の後ろに立っている相馬君は、クスクスと肩を震わせながら面白おかしくこちらを眺めている。
「も、もう!いきなり出てくるの止めてくれない!?心臓に悪いんですけど!」
私はそんな彼の様子に苛立ちを覚え、未だ鳴り止まない鼓動を抑えながら力一杯抗議した。
「ごめん、ごめん。気付いたらここに立っててさ。そしたら、丁度君が見えたから」
言葉の割には全く悪びれた様子のない彼の態度に、思わず眉間に皺が寄る。
__放課後。
授業が終わり、キャンパスと絵の具を手に持ちながら、私はいつものデッサン場所である中庭へと赴いた。
昨日は事故のせいで創作活動が殆ど出来なかった為、遅れを取り戻す為にも今日は集中して作業をしようと気合を入れる。
とりあえず、昨日の教訓を踏まえて、周囲に物がないかを確認し、昨日とは違う通路脇に腰掛けると、絵の具の準備をし始めた。
「へえ~、朝倉さんの絵ってなかなか綺麗だね」
「うひゃあっ!」
すると、突然背後から誰かの気配を感じた途端、急に相馬君の顔が横から伸びてきて、私は思わず手に持っていた筆を落としてしまった。
「“うひゃあ”って……可愛い反応」
いつの間に現れたのか。
私の後ろに立っている相馬君は、クスクスと肩を震わせながら面白おかしくこちらを眺めている。
「も、もう!いきなり出てくるの止めてくれない!?心臓に悪いんですけど!」
私はそんな彼の様子に苛立ちを覚え、未だ鳴り止まない鼓動を抑えながら力一杯抗議した。
「ごめん、ごめん。気付いたらここに立っててさ。そしたら、丁度君が見えたから」
言葉の割には全く悪びれた様子のない彼の態度に、思わず眉間に皺が寄る。