ゴーレム以外の基本種族エルフ、ダークエルフ、オーク、ゴブリンをスカウトし、いよいよ最後の種族ゴーレムをスカウトするところだ。

 ただその前に…

「ここから先はスムーズにさせるため、ゴーレムスカウト役とリングを作るための材料集めと作業分担しよう。」

「わっちは棚k…」

「だめだ…お前ら盗人2人組はこの僕と居ろ…!棚和はただの人間だ。こいつらが何かしでかしたら止められないだろう。」

「うぅ…」

 それもそうだった。

 人間はいないしいろんな種族と出会って、俺も特殊な能力を持っていると感覚が麻痺していたがただの人間だ…

「よしリヒトわかった。ウェルとファメと同行してリングの材料を集めててくれ。必要なのは1.5メートルくらいの丸太4本とロープだ。あと強度は魔法で高められるか?」

「わかった!もちろん僕にかかれば素材の強度は自由自在だよ。」

「ありがとう!じゃあサニーテとスパーダはゴーレムをスカウトするために協力してくれ。」

「わかりました!」

「わかっ…た…」

 そして各自分かれてリヒト組はリング作りのための素材集め、俺達はゴーレムをスカウトしに向かった。



 さてゴーレムは一体どこにいるかだが…

「サニーテ、ゴーレムってどこにいるかわかるか?」

「基本的に岩場に居ますが岩と同化して眠っているので、なかなか見つけようとしても見つからないですね。」

 これは見つけるのにかなり苦労しそうだ。しかも眠っているとなると、戦闘狂とは言えなさそうだし…

 探し始めて1時間…2時間…そして3時間岩場を探してもゴーレムは見つからなかった…

「ふぅ…なかなか見つからないですね。」

「疲れ…た…」

 足場が安定していない岩場なので、サニーテとスパーダは疲労していた。

「じゃあ少しそこの岩に座って休むか。」

 俺たち3人が近くの岩場に座った。

 その時だった…!

 ゴゴゴゴゴゴ…と地鳴りが起こり…

「な…なんか揺れてません!?」

「「「うわああぁぁぁぁ!!??」」」

 なんと座っている岩が動き始めそして…俺たちの視界はどんどん上へ昇っていった!



「我…岩ではないぞ…降りろ。」

 俺たちは岩から降りたが…デカい…高さはオークの2倍以上ある!?まさかコイツがゴーレムが!?

「お…おいちょっと聞きたいが…お前はゴーレムか?」

「そうだ…我はゴーレムだ。」

「眠っているところ邪魔してすいません!ちょっとゴーレムさんにお話がありまして!」

「別に大丈夫だ…我は強すぎて闘ってくれる相手がおらず、暇を持て余して眠っておっただけだ。」

 戦闘狂が多くても強すぎて闘ってくれないこともあるのか…

 まぁ確かに命の駆け引きをするわけで、最初から死ぬこと「だけ」を覚悟をする闘いをする奴はいないか。

 それにしてもこのデカさは想像以上だ。

 オークの2倍…つまり5メートル!仮に並のリングを作ったとしても、このゴーレム1体だけで精一杯だ。

「そういえば他のゴーレムってのはいないのか?いるならばそいつらと闘えばいいじゃないか?」

「いや…いるが我のようなゴーレム同士が闘った時…岩石が周りに飛び散り災害が起こるだろう。それに我の大きさはまだまだ小さいほうだ。だから闘わないのだ。」

 5メートルでも程度の小さいほうだと!?ということは10、20メートルとかの大きさのゴーレムもいるのか!?

 流石にそんな大きさではスカウトしても、リングでは闘わせることはできない…

 ならスカウトするとしたらこのゴーレムしかいない…



「ねぇ…?あなた…命の駆け引きをする…闘いがしたいの…?それとも…闘えれば…いいの?」

 スパーダは珍しく口を開いた。

 スパーダは自分からあまり話すやつではないのだが、ゴーレムの「闘いたい」とスパーダの「もう一度闘いたい」という気持ちの共通点が彼女を動かしたのだろうか?

「それを聞いてどうする…?」

「私達は…今までのような…命の駆け引きしない闘いを…広めようとしてる…!もし…後者なら…あなたを仲間にして闘わせたい…!」

 スパーダはいつものようにクールではなく、熱意を持ってゴーレムに言った…!

「だが我は…倒すどころかこの壮大な力のせいで相手の命を奪う可能性もあるのだぞ?」

「そ…それは…」

 この言葉にスパーダは言葉を詰まらせてしまう…しかしその時サニーテが…

「ううん!大丈夫だよ!ゴーレムさん魔法って知ってる?」

「魔法?聞いたことはあるが我は…魔法力はなく見たことも使ったこともないな。その分物理力が高すぎるのだが。」

「その魔法で物理力力そのものは弱められないけど、装備で軽減させてあげるよ!」

 おお!その手があったか!ただ…



「なぁサニーテ。その案はいいんだが、お前初歩的な魔法しか使えないんだよな…?」

「あ…」

 やっぱり…いい流れだったのにどうするんだよ…

「魔法使える…人は…サニーテだけじゃない…エルフの…リヒトもいる…」

「そ…そうそう!そうだよ棚和!リヒトがいるじゃない!それで魔法の装備を使ってもらおうよ!」

 なんか半分誤魔化すように言ってるような気がするが…

「まぁそうだな。リヒトにその物理力を下げる装備を作ってもらおうか!」

「我は…命を相手の奪うことを恐れず闘えるのか?」

「ああ!確実かは試さないとわからないが、ほぼ100%と言っていいほど相手の命を奪うことは無くなるだろう!」

 リヒトの魔法で素材の強度は自由自在と言っていた。

 それなら物理力を軽減する装備もできるだろう。

「ついに我も…闘える時が来るのか…何十年も待ったことか。」

 ゴーレムの声は喜びが満ち溢れているようだった。

「そういえばゴーレムさん!お名前はなんで言うんですか?」

「我は…ガドックという名だ。」

「これからよろしくな!ガドック!お前を命を奪わずとも闘えるようにしてやるからな!」

 こうしてゴーレムのガドックをスカウトした!

 これでエルフのリヒト、ダークエルフのスパーダ、オークのウェル、ゴブリンのファメ、そしてゴーレムのガドックと基本の5種族が揃った!

 しかしこれが終わりではなく、ここからプロレスの興行を開催するスタート地点だ!