慧生は、今日もみんなに囲まれていた。
 昨日あかりが言っていたことが引っかかる。「なんだか、不吉な予感がする」「美咲ちゃんが、危ない」
 肩が上がって、背中が急に反った。美咲の綺麗な指が、背骨を通った。
「難しい顔してるねー! 陸くん、おはようー!」
「ぉ、はよぅ」
 僕は美咲に危険なことが起こるなんて考えられず、そのまま美咲は他の友達のところへ行ってしまった。

 今日の体育はバスケだった。
 チーム分けは男女混合で、AチームからFチームまで、6つのチームに分けられた。
 Aチーム
 綾乃陸、島田恭介、佐藤光太郎、夏目あかり、松本花梨
 Bチーム
 南悠一、三浦蓮、鈴木千鶴、新妻愛莉、中山翼
 Cチーム
 草野敦、八神せな、清水春馬、佐々木莉乃、伊藤瑞稀
 Dチーム
 平井司、源慧生、田口美咲、遠藤咲希、菅野静香
 Eチーム
 斎藤憲、佐久間蘭、早川千秋、中島かの、広瀬寧々
 Fチーム
 望月昴、藤田隆盛、西山亜依、小野寺皐月、宮沢奈緒
 僕はAチーム、あかりと一緒か。あと、うちのチームだと、光太郎くんが中心になってプレーするのかな。
 Bチームにバスケ部の悠一くん、Dチームは慧生くんと美咲がいる。
 よりによって美咲と慧生が同じ。何かあったら、と思ってしまう。
「それでは、ゲームスタート!」
 まずはAチーム対Bチーム、Cチーム対Dチーム、Eチーム対Fチーム。
「陸、バスケ得意?」
 あかりが聞く。
「いや、全然」
「あは、一緒だね」
 光太郎くんは僕らみたいな隠キャが多くて、少し不満そうだった。
 しかし、Bチームもほぼ同じような感じで、ゲームは悠一くんと光太郎くんの1on1ばかりだった。
「光太郎、いくら身長差があるからって、負けないからねー!」
「おう、こっちこそ!」
 ゲームは、光太郎くんの頑張りで、かつことができた。僕は少しボール出しをしたくらいだった。