優羽を諦めると決めたのがテスト期間で良かった。やることが無かったらきっと、ずっと思い出してしまって諦めるなんて無理だっただろうから。私は優羽の事を考えない為にも無心でただひたすらに勉強していた。
どんなに長く感じても終わりは必ず来てしまうもので、テストは完全に終わって、いつもより勉強したテストはどの教科も少し上がっていたけれど理由を考えると手放しには喜べなかった。もう2週間はたったはずなのに諦めるどころか日に日に思いは強くなってほんの少しの事でも優羽を思い出してその度に感情があふれてしまう。
お揃いで買ったイヤリングも見えない所に隠した。
自分で諦めるって決めたのにどうしてこんなに苦しいのだろう。
でも、これがきっと優羽の、私の為だからきちっと諦めよう、彼女にこの思いがバレないうちに。